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2019年1月16日水曜日

【番外編】動画紹介:隠れ自己愛/Covert Narcissism 10の特徴(前編)

以前、こちらの「別棟」に掲載しました【隠れ自己愛/Covert Narcissism】についての文章。

【隠れ自己愛人間】。...知ってた? 
https://sayonara-psychopath.blogspot.com/p/blog-page_7.html


どうも日本ではあまり広まっていないような気がしますね、この呼び方。


少なくとも、精神医学・心理学といったアカデミックな分野では全く使われていなさそうです。
まぁ、私の検索の仕方が悪いのかもしれませんが。


(ひょっとしたら既に定まった訳語が他にあるのかもしれません。ご存知の方、いらっしゃいましたらぜひ教えてください。日本語の参考書籍も紹介していただけると大変ありがたいです。
コメント欄や訳者への直メッセージ欄をお使いください。)


こちらの翻訳ブログを始める前(2013年初め頃)から、人格障害、特に「サイコパス」「ソシオパス」「ナルシシスト(自己愛性パーソナリティー障害)」といった検索語を入れて出て来るYouTubeの英語動画はいろいろと見てきたつもりです。


その中でも、近年物凄い勢いで増えているのが、Covert Narcissists (隠れ自己愛人間)を扱った動画なんですよ。
英語圏では少しずつ日常語として定着しつつあるようですね。
しかも、そうした動画の一つ一つに「ありがとう!まさにこれは私の元夫(妻、彼、彼女...)のことだ!」といった痛々しいコメントが寄せられているんですよね。それも何十、何百といった単位で。


ということで、こちらの「さよなら、サイコパス~Psychopath Free~」をお読みくださっているみなさまにも

【隠れ自己愛】=【Covert Narcissists】


というキーワードをそろそろ覚えていただいてもいい頃ではないか、と思います。
試しにYouTubeで検索かけてみてくださいな。びっくりするほどたくさんの動画(英語)が出てきますから。



今回は、数ある動画の中でも画像を多用し、大変わかりやすくまとまっているJennuine Soulさんの一本を取り上げて、この【隠れ自己愛】と呼ばれる人々の特徴を見ていくとしましょう。


本ブログの読者の方にはお馴染みの内容ではありましょうが、それでも一つや二つは新たな発見があるかもしれません。
ざっくりとした訳(かなり大胆に意訳したところもあります)を付けましたので、ご参考になさってください。
英語が苦にならない方は、字幕機能をONにしてご覧になるのもおすすめです。




【冒頭の図】

顕示型自己愛~被害者を短時間で疲弊させ、力を奪う。わかりやすい。

隠れ自己愛~被害者をじわじわと、時間をかけて弱らせていく。わかりにくい。


【聖書引用】
ヨハネの第一の手紙(口語訳)第4章4-1 

「愛する者たちよ。すべての霊を信じることはしないで、
それらの霊が神から出たものであるかどうか、ためしなさい。
多くのにせ預言者が世に出てきているからである。」

聖書にも書いてある通り、人と付き合う際は「良い実をつける」ような人かどうかをきちんと確認した上で先へ進まねばならない。
付き合い始めの短い間だけならば「善人のふりをしてごまかせる」という人は、世の中に大勢いるのだから。
そう、にせ預言者のように。


顕示型自己愛は至るところで目にするし、遭遇したらしたですぐに気付くことができる。
「わかりやすい」類の自己愛だ。


だが、隠れ自己愛(Covert Narcissists)は普通の人の中に「紛れ込んで正体を隠す」のが上手い。
すぐにその本性を現わすことが少ないため、外からは「わかりにくい」。
聖書に登場する「羊の皮を被った狼」とは、この手の人々のことである。


今回のビデオでは、「不毛な魂」の持ち主である隠れ自己愛の特徴を10項目、ご紹介していこうと思う。
今身近にいる人が隠れ自己愛だったと気付いた時に、慎重かつ賢明な対処ができるように。



1・「愛ある人」「与える人」「忠実な人」といった、【善意の人】のふりをする




...少なくとも、他人から見られている間だけは。


そうした行動は本心から出たものではないので、彼らのやることなすことはとにかく薄っぺらい。
「いい人」という外面をキープすることを何よりも優先する。
それが隠れ自己愛の特徴だ。


そのくせ、外からの批判には過敏に反応する。
一応、その場は涼しい顔をしてやり過ごすものの、内心は怒りでメラメラ。その怒りはずっと自分の中に溜めておく。
そして後日、ここぞというチャンスが来たら「仕返し」という口実の下、溜まった怒りを被害者めがけて一気にぶちまける。


残業も厭わずせっせと働く。
友人や家族のサポートに奔走する。
それもこれも、何か起こった時に「あの人はこんな素晴らしい人なんですよ」と太鼓判を押してくれるような味方の証言者を一人でも多く獲得しておきたいがためだ。

(この画像、最高です!
表に見える良い部分は「氷山の一角」に過ぎない、と。
本当に怖い4分の3は隠されていて、大多数の人には見えないんですよね...。)



人を煙に巻く技術、つまり催眠術には長けている。
理由はよくわからないが、この人のために何とかしてあげたい、この人と一緒にいたい、だってこの人は「いい人」だから...と他人に思い込ませる才能は持っている。
それも全て、巧妙に彼らが仕組んだ筋書き通りの展開だ。
被害者が「仕方ない、この人には借りがあるし…」と思わざるを得なくなるような流れへと持ち込むのだけは、抜群に上手い。




2.「私は絶対悪くない」






隠れ自己愛の「私は絶対悪くない」は、いわゆる受動攻撃(passive-aggressive)というややこしい形を取って表現される。
悪いのはいつもあなた。
隠れ自己愛はいつも正義の側。
全責任をあなた一人になすりつけておいて、「被害者」役を熱演するというのが彼らお決まりのパターンだ。


地域コミュニティにとっては欠かせない、善意あふれる、働き者の隠れ自己愛。
少なくとも周囲の人々からはそう見られている。
...あんないい人を悪者呼ばわりするなんて、どうかしてるよ。
...ねぇ、アナタの方が悪かったんじゃないの?

(ボランティア、スピリチュアルなコミュニティ、チャリティ団体...。
疑いたくはないですが、そうした活動に励む人々の中には
「善良な人」との評価をGETするべく、
必死の演技を続けている隠れ自己愛が
一定数混入している。
そう見て間違いないでしょう。残念なことです。)


万が一悪事がバレたとしても、彼らは「悪かった」と本気で謝罪する能力などこれっぽっちも持ってはいない。
だって自分が悪いと認めてしまったら、ここまでさんざん苦労して保ってきた「善意の人」というイメージが一気に崩壊してしまうじゃないか。


証拠?
はぁ?
それ、何のこと?


内心、隠れ自己愛はこう思っている。
「ふん、私がいなかったら何もできないくせに!この無能どもが!」


3.非常事態に直面しても、異様に落ち着きはらっている






不測の事態が起こっても、動じた様子は見せない隠れ自己愛。
「沈着冷静な人」「問題解決の達人」との印象を人々の目に焼き付けることで、「さすがだね。やっぱりあの人は頼りになる!」と信じ込ませたいのである。


普通の人だったら不安・心配といった感情に圧倒されてしまうかもしれない。
そんな状況にあって隠れ自己愛が異様なほどに落ち着いているのは、ひとえに人から一目置かれたいがためである。
他人から崇められたいのだ。


ところが、状況が一転して、隠れ自己愛の身に何らかの災いが降りかかったとしよう。
彼らはたちまち【犠牲者】【哀れな被害者】へと役柄を変え、お涙ちょうだいの熱演でもって人から憐れんでもらおうとする。
あなたが後ろめたい気持ちを抱いたと見ると、待ってましたとばかりに本当に欲しいものを奪おうと襲いかかって来るはずだ。


隠れ自己愛には情けなど無用だ。
助けてやったところで、感謝されることなどまず、あり得ない。
あなたがどれほど尽力してやったとしても「無かったことにされる」か、もしくは「別に大したことじゃなかった、一人でもやろうと思えばできた」とぬかされるのが落ちだから。


4.やることが卑劣。態度は曖昧。





隠れ自己愛のやることなすこと全てには、曖昧さがつきまとう。
誰かと関わっていて、頭の中が混乱し、煙に巻かれたような状態が続く上、相手の発言や行動の裏を探偵よろしく深読みしなければならないことが増えてきた、としよう。
その相手、隠れ自己愛と見てほぼ間違い無い。


まともな人間ならば、相手に自分の真意がきちんと伝わるようにそれなりの努力をするのが普通だ。
だが、隠れ自己愛はその逆を行く。
わざと曖昧な言い方をし、秘密を作り、情報を遮断する。
そうやってあなたを「虐待」するのだ。
何度も、しつこく。

(後編へ続く)https://sayonara-psychopath.blogspot.com/2019/01/covert-narcissim10_16.html

2018年6月28日木曜日

絶縁(ノーコンタクト)①

絶縁(ノーコンタクト)

サイコパスとひとまず関係が切れた後は、とにかく


絶縁/ノーコンタクト(No Contact)を貫き通すことだ。


奴の対人操作トリックと、新たな虐待の魔の手から自分の身を守りたかったら、取るべき道はただ一つだけ。
例外なんてあり得ない。


あなたが負った傷が浅かろうが深かろうが、奴と再接触すれば傷はますます悪化する。
これだけは間違いない。
ただ、サイコパスとの間に子供がいたり、どうしても切れないしがらみがあったり、という人も中にはいるだろう。
その場合は、せめて接触の時間を最小限に留められるよう、努力してみよう。


毒性の強い人々との縁を断つことができれば、日々の暮らしは驚くほど変わる。
最初はくじけそうになるかもしれない。何せ、そのしんどさと言ったら、中毒物質を一気に取り上げられた時の禁断症状に匹敵するレベルなのだから。
だけど、絶縁から時間が経てば経つほど、得られたものの大きさにも気付くようになる。
一つ、また一つ...といった具合に、毎日の生活に思いがけない喜びが舞い込んで来るのがわかるんだ。


自尊心。
他人との境界線。
嘘偽りの無い、本物の友情。
日に日に大きく、たくましく育っていく様子は、自分でもはっきりと認められるようになる。


かつては、周囲からゴタゴタを持ち込まれても不平一つこぼさず、「仕方ないな」と受け入れ、許す...といった具合に、人間関係では消耗するばかりだったあなた。
あの頃と比べたら、付き合う人々の顔ぶれは相当変わった。
いちいち言い訳や説明を求められるような面倒な奴らなんて、もう懲り懲りだ。関わりたくもない。


やっと手に入れたのは、自由な日々。
魂が大きな花を開かせる季節が、あなたにもようやく巡ってきたのだ。


時々、当時のことを思い出す。
その度に首をひねりたくなるだろう。
「よくもまぁ、あんな病んだ連中とずっと一緒にいられたものだ」と。
でも、あなたは新しく生まれ変わった。だから、もうかつての自分を責めたりはしない。
むしろ、「かわいそうに。辛かったよね。」と寄り添ってやりたい、とさえ思う。
うん、なかなかいい感じじゃないか。よくここまで頑張って来れたね!


ノーコンタクト。
読んで字の如し、だね。絶縁。全ての接触を断ち切る。
どういうやり方、形態、手法であれ、サイコパスとは今後一切接触しない、ということだ。


どういうものが「コンタクト」に該当するかって?
実は、あなたが思っている以上に種類は多いんだ。

電話での通話
テキストメッセージ(ショートメッセージ)
 【訳注①:この表現、北米英語でよく使われます。日本だとSMS=ショートメッセージサービス、もしくはCメールといった名称の方が普通でしょう。携帯電話番号宛に送ることができる、Eメールよりは短めの通信文...と書けば通じますでしょうか。】
直接の対面 
 ・Eメール
Facebookでの「友達」関係
Facebookの投稿やメッセンジャー機能でのやり取り 
サイバーストーキング 
※Wikipediaより引用。「サイバーストーカー(英: Cyberstalker)またはネットストーカーは、インターネットを利用して特定の人物にしつこく付きまとうストーカーの総称。彼らの行為は、サイバーストーキング、ネットストーキングと呼ばれ、サイバー犯罪の一種であるとされる。」


サイコパスと再会したところで、いい事なんて一つも無いからね。
取るに足らない接触のように思われる場合でも、ダメなものはダメだ。
せっかく順調に回復しつつあったのに、ここで奴と接触すればそのプロセスにブレーキがかかってしまう。
「やめときゃよかった」って、絶対に後悔することになるよ。
コミュニケーションがどのような形であれ、一度サイコパスとやり取りすればダメージを受けるのは間違いなくあなたの方。
先方はかすり傷一つすら負わない。


とにかくあいつはあなたを泥沼の三角関係へと引きずり込むことしか考えていないからね。
それを「あ、この人、純粋に私のことを気にかけてくれていたんだ」なんてうっかり誤解しようものなら、とんでもないことになるよ。
一度でも甘い顔をしたら最後、あいつは必ずやお得意の魅惑テクニックでもって、あなたをつかんで離さないに決まってる。
後は、あの悪夢のような日々の再現さ。
「むしばまれていく、自分らしさ」の段階で嫌というほど見させられた、例の悪夢。
あれがまた繰り返される。



そしてまたもや【理想化】の段階へと逆戻りさせられるんだ。
そうなると、あなたは完全に足元をすくわれ、再び認知的不協和の谷底へと落ちていく...。


とにかく病的な嘘吐きだからね。付き合うだけでこちらまでおかしくなってくる。
しかも、意味不明な言葉の【ワードサラダ】でもってガンガン責められでもしたら、一体どうする?
苦労してここまで這い上がってきた努力も、全て水の泡となるね。


ほんの爪先だけでも触れさせてしまったら、たちまちあいつの対人操作術にやられるよ。
そうなったら、何もかもが元の木阿弥だ。


いいかい。あなたはどんなことをしてでも、この頑固な症状中毒とは手を切らなきゃいけない。
そのためには何よりもまず、

ノーコンタクトの徹底を
それ以外に逃れる方法は無い。

もし、あいつと連絡を取りたい、との気持ちがどうにもこうにも抑え切れなくなった時は?
これから僕の言うことを思い出して欲しい。


何か自分一人でできる気晴らしを見つけよう。
新しい趣味を持つ。
瞑想する。
文章を書く。
仕事に打ち込む。
ペットを可愛がる。
要は何でもいいんだ。サイコパスのことを忘れてしまえるほどに打ち込めるのであれば、どんなものだって構わない。




僕らの脳は、教え込みさえすればどんなことでも習慣化することができるらしい。
だったら、より健全な習慣を身に付けさせてやろうじゃないか。


それでもやはり、ふとした心の隙をついてサイコパスとの日々がよみがえる瞬間が時々は訪れるかもしれない。
落ち着いて。
ひとまず、深呼吸だ。
後は、無理にでも別のことを考えるようにして、気を紛らわすようにしよう。


サイバーストーキングについても、ノーコンタクトの原則は適用できると思う。
あなたから奴に直接接触することはしないとしても、相手の動きをネット上で見張らずにいられないというのは一種の中毒症状みたいなものだよ。


この中毒症状から足を洗いたければ、全ての経路を一気に遮断するしかない。
Facebook、Twitter、携帯電話...と、あらゆる連絡ルートにブロックをかけるんだ。
今すぐに、だ。


次のターゲットがあなた同様、無残に捨てられる様子を見届けることができれば、スカッと気分が晴れるはず、なんて思ってはいないだろうか?
だとしたら、少し考えを改めた方がいい。


あなたの中に残された痛みは、誰にも、どうすることもできやしない。
時が流れて、あなた自身が成長する以外に、苦しみが和らぐ方法なんて無いんだ。


今は信じてもらえないかもしれない。
でも、あなただって、この先大きく変わっていく。


あいつが何をしようが、誰とデートしようが、「あ、もうどうでもいいや」。
何事も無かったかのように平然とスルーすることができる。
いつか必ず、あなたにもそんな時期が訪れるはずだよ。



2018年6月26日火曜日

【コラム】二つの仮面

関係が浅いうちは、傲慢な部分を封印し、いい人キャラに徹する。
ソシオパスは、よくこれをやるんだ。


出会った当初は、無邪気で、謙虚で、いい意味での子供っぽさがあって、その上思慮深さも併せ持った人...といった感じ。
「こんな人、めったにいない!」と惹かれる気持ちも、まぁ、わかるよ。


だが、その魅力は付き合いが長引くにつれて色あせていく。
しばらく一緒に過ごしていれば、メッキはひとりでにボロボロと剥げ落ちてくるはずだ。
傲慢そのもの。
人を操り、それでいて仕事ぶりは雑な、バケモノ野郎。
奴の本当の姿はそんなところさ。


新しいターゲットを捕獲すると、まずは【最高バージョンの自分】に変身し、そこから仕込み作業に入って行く。それがあいつのお決まりパターンだ。
必殺技は「赤子のような魅力」。
狙った獲物はまずこれでイチコロとなる。


なぜ子供っぽいふりをするのか、って?


世間では「いかにも傲慢、といった感じの人は苦手」と言う人の方が圧倒的に多い。


だから、ソシオパスはおのれの傲慢さにひとまず蓋をする。
で、本性を慎重に隠しつつ、狙いをつけたターゲットに接近、という作戦に出る。
「あら、この人、意外と傷付きやすいんだ。かわいい~!」と思わせてしまえばしめたもの。
「愛されペルソナ」の仮面をつけさえすれば、獲物なんて簡単につかまえられる。


だが、ターゲットが完全に奴の手中に落ち、「もう逃げる心配は無い」となった辺りからは、さすがのあいつも本性を隠しきれなくなっていく。


独善的。
やたらと偉ぶる。
おまけに、自己愛人間(ナルシシスト)。
何よりも、誰よりも、自分が大事!と来ていやがる...。


無邪気系愛されキャラクターから、あっという間にその対極にある自己愛バケモノへと姿を変えてしまったソシオパス。
ターゲットは、ただただ当惑することしかできない。


【嘘だ。私が覚えているあの優しい人と、今ここで荒れ狂っているバケモノとが、まさかの同一人物!? 
そんなこと、絶対にあり得ない...。】



悪夢のような現実と、自分の内面世界との間にどうにかこうにか折り合いをつけない限り、気が狂いそうだ。
ということで、ターゲットは一人で悶々と苦しみ続ける。その後も、ずっと。


ところで、あなたは「被害者叩き(victim blaming)」という言葉をどこかで聞いたことあるだろうか?



(打ちのめされて弱い立場にある人に、更なる追い打ちをかけるのが
「被害者叩き」と呼ばれる類の、批判・非難めいた言葉。
ただでさえ被害者の心は脆く、危険な状態にあります。
ここで不用意にバッシングを受けてしまうと、
心がボキッと本当に折れてしまい、立ち直れなくなる恐れもありますよね...。

世の中には言葉で表現した方が良いこと、たくさんあります。
でも、表現しない方がいいことだってありますよ。
同じくらい、
いや、もしかしたらそれ以上に
たくさんあるかもしれません。
自分の言葉が誰かにとっての凶器とならないよう、気を付けたいもんですね。
──訳者。)


ソシオパスに虐げられただけでも、充分しんどい思いはしているはず。
その上、「被害者叩き」の対処もしなきゃいけないとあっては、ターゲットにされると本当に大変だ。


周囲からはこんな声も聞こえてくるかもしれない。

「あんなダメな男を好きになる方が悪いのよ...自業自得でしょ。」
「『タンゴは一人じゃ踊れない』って言うじゃない?(原文はIt takes two to tango:「喧嘩両成敗」に近い表現。) 
...ってことは、どっちもどっち、なんじゃない? あなたの側にも良くないところがあったんじゃないの?」



ちょっと待った。


二人のうち、片方が嘘の上に嘘を重ねて、ニセの人格をこしらえた。
ターゲットにされたもう片方は、そのニセ人格の持ち主のやることなすことにまんまと欺かれたんだ。
本当の被害者なんだよ。


「僕たち、何もかもがそっくりだね」


くさいセリフで相手の心をがっちりつかんで、そこから後はひたすら騙しと裏切りの繰り返し。さんざん振り回され、そして深い傷を負った。
こんなんじゃ、とてもタンゴなんて踊れるわけがないじゃないか。


「喧嘩両成敗」?
冗談はいい加減にしてもらいたいよ。



2018年6月24日日曜日

喪失の段階---Part 1 ⑨認知的不協和

認知的不協和

前項で僕が書いたような心の動き。
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/2018/06/part-1.html
これ、一般には「認知的不協和」という名称で知られている現象なんだ。



【※こちらの過去記事「臨時ターゲット【1】」もご参照ください。以下、引用。】 
「サイコパス人間のターゲットとなった人が陥りやすい精神状態がある。それが、 
【認知的不協和(cognitive dissonance)】 
だ。

参考記事 「認知的不協和の意味と例」より
「人は自分の信念や、それまでの行動内容とは矛盾する、"新しい事実"を突きつけられると、"不快な感情"を引き起こします。
その結果、自分の信念や行動と、"新しい事実"のどちらか一方を否定して、矛盾を解消しようとします。これを認知的不協和と呼びます。 
そのとき、信念を変えることが困難な場合、人は"新しい事実"の方を否定しようとします。」 
論理的思考力と論理的な討論 議論 ディベート ディスカッション のHP(http://ronri2.web.fc2.com/index.html)より引用させていただきました。 

自分の中ではちゃんと筋が通っていると思われるような、理屈。
僕たちはそうした理屈を目の前にいる特定の相手へと投影するわけだが、ところがおおよそまともな理屈など通じない、理不尽だらけの奴が相手だと、後に残るのは『何かがおかしい』といったモヤモヤ感だけだ。」

頭の中で、互いに矛盾したことを言う心の声と声とがぶつかり合う。
そうした時の心の状態が「認知的不協和」と呼ばれている。


サイコパス的人物と関わりを持った人が、このような心理状態に陥ってしまうのは至極当然のことだ。
あいつにさんざん調教されたせいで、あなたはすっかり「指示待ち人間」と化してしまった。
両目をしっかりと見開いて物を見、自分の心でもって何かを感じる、といった、ごく当たり前のことができないようになってしまった。


「愛」だの「献身」だのといった調子良い言葉ばかり乱発し、あなたとの関係についてべらべらしゃべりまくっていたサイコパス。
だけど、奴のしゃべりをずっと聞かされていたあなたは、相手から愛され、尽くされていると実感できたことなんて、ただの一度も無かったはずだ。


胸の奥でずっと大切にあたためていた将来の夢や計画を、あいつに打ち明けた日のこと。まるで昨日のことのようにくっきりと思い出せる。
そのどれもが「夢物語」の域を一歩も出ずに終わってしまったことは、もはや言うまでもないよね。


さて、あなたは今、何を信じたらよいのだろうか。
あいつの行動か?
それとも、あいつの言葉か?


あいつと付き合っていた頃のあなたは、奴の言葉にさんざん振り回されていたよね。それもかなりの長期にわたって。
最初の頃は、あいつから放たれた言葉の一つ一つを愛おしみ、うやうやしく押しいただいていた。
やがて、放たれた単語一つ一つの背後に、何らかの隠された意味が無いだろうか、と、やたらと深読みする癖がついた。
しまいには「あの人の言うことなんて、もう何も信じられない」。
こんな結末を迎えることになるなんて、一体誰が予想できただろうか。


「何かがおかしい」
あなただって、途中からはうすうす勘付いていただろう?
にもかかわらず、心のどこかで「この人こそ、私の『ソウルメイト』に違いない」(結局、口から出まかせの、偽ソウルメイトでしかなかったのだが。)との信念をどうしても捨てられず、せっかく生じた直感を殺してしまった。




そして今。
ようやくあなたは、奴という人物にまつわるありとあらゆる幻像を、自分の中から一掃していくぞ、との段階にまで到達した。
あいつの頭の中がどうなっているのか、今はまだしっかりとは把握できない。
でも、とにかくあいつに関しては「何かがおかしかった」。
そのことだけは確かだ。


そうなると、あなたの内面にも激しいせめぎ合いが生じてくる。
愛と情熱の日々を夢見たあの頃のあなたには、この辺りでどうしても冷や水を浴びせてやらねばならない。目を覚まし、事の成り行きを冷静な眼でもって見るべき時が訪れたのだ。いつまでも夢ばかり見てはいられない。


とかく極端から極端へと走りがちなのが、この時期のあなたである。


「あんなヤツ、付き合い始めてすぐの頃から浮気してたし、口を開けばどこまで行っても嘘ばかり。人間じゃないね。怪物、怪物!」


そう言ったかと思うと、今度は逆方向に大きく振れる。


「...でも、あの人、実はそこまでひどくはないのかもしれない。無神経は無神経なんだけど、意図して人を傷つけるつもりは無かったんじゃないかな?
もし私から『もういいよ、水に流すから』って一言言えば、無事仲直りできるかもしれない。」


「いや、ちょっと待てよ。
あの人、私に向かってとんでもない暴言を吐いたことあったよね。あれ言われた時、自分がゴミ屑以下の人間になったように感じたんだっけ。しかも、あんた一体何様なのよって感じの高飛車な態度で私を見下し、無能な子供扱いしたことだってあったじゃないの。」


そして、またもや話は逆方向へと揺り戻される。


「でもさ、誰だって間違えることはあるよね...。
もう一度だけチャンスをあげてもいいかも。いつまでも恨みを持ち続けるのはよろしくない、って昔からずっと言われてることだし。少なくとも『友達』としての関係ぐらいはつないでおいた方が、後味は良くなると思うな。

だって...

あの人が私の手を握って『愛してるよ』ってささやいた時の、あの美しい思い出。
あれを忘れるなんて、私には絶対無理...。」


これこそが認知的不協和によって引き起こされる最大の危険なんだよ。
認知的不協和に囚われた人は、甘美な思い出ばかりを何度も何度もリピート再生しがちだ。しかも、そこからなかなか脱け出せなくなってしまう。酒や薬物への中毒と似てるよね。


壊された夢。
何の根拠も無く吐かれた、嘘。
そんなものでも別に構わない、もう一度あの人とやり直しできるのならば何だって欲しい...と焦るあまり、ここで再び道を誤る恐れがあるんだ。


厄介な感情から逃げることなく真正面から向き合い、しっかりと対処できるようになれば、極端過ぎる思考の揺れは少しずつおさまっていく。より中庸に近い考え方ができるようになっていくはずだ。


ただ、そこへ至るまでの間が危ない。まだまだ心が相当ぐらついているとあって、新たに仕掛けられた虐待の罠にいとも簡単に捕まりかねないんだよ。


いいかい。
あなたが「認知的不協和」の状態を無事脱出するまでは、決して気を抜いてはいけない。
さもないと、あいつの騙しの手口に再度引っ掛かって、全ての努力が水の泡となる恐れがあるからね。



甘い言葉をそっと耳元で囁かれただけで、たちまち【理想化】の段階へと舞い戻りかねない。
今のあなたには、そのような危なっかしさが多分に感じられてならないんだ。


ならば、一体どうやって自分の身を守ればいいのだろうか?




2018年6月9日土曜日

喪失の段階---Part 1 ③内省

内省

心が荒廃している間は、何かについて深く考えを巡らせることなど、なかなかできないものだ。
でも、僕はあえて今、あなたに言いたい。
「自分の内側を見つめて欲しい」と。
ほんのわずかな時間で構わないから。


この「さよなら、サイコパス(Psychopath Free)」という本の中で一番重要な部分はどこですか、と聞かれたら、僕は「ここですよ」と答える。そう、今あなたが読んでいるこの段落。


ここからは、とりわけ注意深く読んでもらいたい。
「いっそ死んでしまえば楽なのに」
サイコパス人間の虐待を受けた被害者の中には、今この瞬間も「死にたい」との思いと必死に闘っている人が大勢いるのではなかろうか。
この先人生がどう展開していくのだろう。あまりにもお先真っ暗なものだから、つい、「死」という言葉が脳裏をよぎるんだろうね。
辛すぎる現状から一時でも逃れたくって、酒に手を出したり、処方薬を乱用したり、といった行動に走る人だって少なからずいると思う。


もし、あなたが今、医師の指導も受けずに全くの自己流で薬物を服用し始めていたり、「自殺」という言葉が頭の中に見え隠れしていたり、といった状態であれば、即、本を閉じて(あるいは、webサイトを離れて)、専門のカウンセラーに会い、ちゃんとしたカウンセリングを受けて欲しいんだ。大至急。
治療本やwebサイトの文章では、どれほど熱心に読んでもらったところで、今のあなたに必要な助けは提供してあげられないんだよ。


今のところは特に差し迫って「死にたい」という気分ではないかもしれない。
でも、この辛い時期に、心の専門家からの直接指導を受けることができるのであれば、回復への道を歩む上で非常に頼もしい支えとなってくれるだろう。
心理学者、心理療法家、心理カウンセラーといった心の専門家の力を借りて、人生を立て直すという難事業に成功できた人々は世界中に数多くいるし、これからも一人、また一人...と着実に増え続けていくはずだ。


専門家のほとんどは「人を助けたい」との願いが生まれながらにして人一倍強かったから、心のケアを仕事に選んだ、という人々だ。
たいていの場合、webサイト上にはその人が得意とする分野が明記されているはずだけど、あなたの場合は特に「対人間での虐待行為("relationship abuse")」が専門、と明記している人を選ぶといいよ。
そういう人ならば、こちらからあれこれと説明する必要は無いし、あなたとのセッションはどっしりと腰を据えての長期戦を覚悟しなければならない、ということも一発で理解してくれるはずだから。




心の専門家・療法家の関わり方はその人その人で違うもの。だから、「こうでなければ」「こういうものだ」と一概に決めつけることはできない。
とは言うものの、せっかく縁あって一緒に仕事をするからには、せめて思いやり、親切心、オープンマインド、といった項目では合格最低ラインをクリアするような専門家であって欲しいものだ。


あなたの方が裁きを受けているように感じたり、言いたいことがあっても遠慮して言えなくなったり、というようなことは絶対にあってはならない。
例えば、本やネット上などで、あなたの気持ちを代弁してくれている文章や記事を見つけた時には、それをカウンセリングの場に持ち込んで、話し合いの材料とすることができる。
そんな感じの関係を、心理療法家との間に築いていけたらいいよね。



僕の場合、最初はとにかく「もう死んでしまいたい」の気持ちしか無く、朝ベッドから脱け出すことすらしんどいほどだった。
それが、心理療法家と定期的に会うようになったら、数か月も経たぬうちに元のようにまともに動けて、まともに食べられる生活へと戻ることができたんだよね。


もちろん、まだまだ課題は山積みだし、心の旅路に終わりは無い。
でも、生きる希望を全て失ってしまった当時の僕が再び現実世界へと戻れたのは、ひとえに心理療法家の彼女がいてくれたおかげだよ。
あの時彼女に出会えたおかげで、僕はもう一度、自分の足でもって歩き出すことができた。
自分ではそのように思っている。


時として、人は全てを呑み尽くすような巨大な暗闇に落ち込んでしまい、なかなか外に這い上がれないことがある。
そんな時こそ、背中を押してくれる誰かの力が必要なんだ。


外部の人間に向かって助けを求めるのは、決して恥ずかしいことではない。
思い切って「助けてください」と声を上げてごらんよ。
見も知らない赤の他人が、次から次へと救いの手を差し伸べてくれるのには、きっとあなたもびっくりするんじゃないかな。


2018年5月30日水曜日

回復への道~まさかここまで引きずるなんて。どうして?④

関わったのは【悪の権化】

「普通、人間ってこういう時はこう振舞うよね。」
あいつと出会う前にも、既にざっくりとしたあなたならではの人間観はあったと思う。
ところが、その人間観は何一つと言っていいほどあいつに通用しなかった。


交際中のあなたは、思いやりあふれ、明るく前向き、過ちは笑って許すようなパートナーになりたい、と日々涙ぐましい努力を続けていたよね。
でも、そうしたあなたのけなげさですら、あいつは意図的に悪用していった。頑張れば頑張るほど、どんどん墓穴を掘るようにと仕向けたんだ。
まさか愛する人が自分を陥れようとしていただなんて、当時は夢にも思わなかっただろうね。
だって、どう考えたって普通はそんなことあり得ないから。


当時のあなたは、奴という銀幕(スクリーン)の上に、ごく普通の人々にはちゃんとある「良心」を、誤って投影してしまっていたんだね。それも、かなりの長期間にわたって。
だから、相手の理不尽な言動にも「気にしない、気にしない」と自分をごまかし、深追いせずにスルーしてしまった。



だがそれも、あなたがサイコパシー(精神病質)、ソシオパシー(社会病質)、ナルシシズム(自己愛)という概念に出会うまでのこと。




あれ以降、あなたの世界は完全にひっくり返った。


最初に襲ってきたのは激しい嫌悪感だった。
あのような「悪の権化」を、わざわざ好き好んで自分の人生に引き入れてしまったとは...。
衝撃の事実に、身震いが止まらない。


今や全ての辻褄(つじつま)が合う。
何もかもが腑に落ちる。
「たまたまだよ、わざとじゃない」
「別にそこまで考えていなかったけど」
言い訳していた行動の数々にも、実は隠された意図が存在していたのだ。
改めて思い返してみると、それがよくわかる。


そこまで気付けば、当然、友人や家族にもこの大発見を聞かせたくなるよね。
だが、話してみたところで、誰一人として分かってくれる人はいないんだ。


周囲の人々にあなたの話が全く通じない。
こういう時こそ「それ、間違っていないよ」との確証を、第三者的立場の人達からもらうことがきわめて重要となってくるんだ。
似たような体験をした人を是非とも見つけ、彼らと接触して欲しい。
そういう人々に被害体験談を聞いてもらえれば「そうだ、自分は狂ってなんかいない、気は確かだ」って改めて実感できるだろうから。


仲間は必ずいる。
人でなし、という言葉でしか形容できない奴に食いものにされたのは、あなただけじゃないからね。


あいつがさんざん見せつけてくれた人格障害(パーソナリティ障害)という現象と、この先どうやって向き合っていけばいいのだろう。
自分なりの解決策が打ち出せる日までは、時間をかけて取り組まなければならない。


同時に、長年抱いてきた人間観も、思い切って全部捨て去ることになるだろう。
全てをぶち壊し、処分し、更地状態にしたところで、【新しい人間観】という建物のパーツを、一つ一つ下から積み上げていく...。
しばらくは、こうした地道な作業の繰り返しだ。


誰もが「善良な性質」に生まれついているとは限らない。
少しずつ、この現実にも目を開いていかねばならない。


被害妄想気味になることもあるだろう。
警戒心が高まり過ぎることだってあるだろう。
不安に呑み込まれそうなこともあるだろう。


それまでとは違う意識のあり方を模索する一方で、「信じやすいお人よし」だった、かつてのあなたに目配りすることも忘れてはいけない。
新しいあなたと、かつてのあなたとのバランスを上手に取れるようならなきゃね。それには、ひたすら練習あるのみ。
本当の癒しが欲しければ、この課題だけはどうしても避けて通るわけには行かないのだ。


魂をえぐった、深い傷跡


うすうす予想はしていたけれど、相手からの一方的な通告と共に別れはいきなり訪れた。
その後、「鬱状態」とも少し違う、「空っぽさ」としか言いようがない、不気味な感覚がじわじわと押し寄せて来た...。
大勢の被害者が口を揃えて同じようなことを言っている。
まるで、魂が完全にどこかに行ってしまったような、そんな感じだったそうだ。


周りで何がおころうと、誰が来ようと、麻痺した心はもう微動だにしない。
以前なら楽しめたことも、今は「どうでもいい」と無反応なままである。
あの怪物に関わったせいで、自分には共感能力も、感情も、人を思い遣る心も無くなってしまった。もう、全てが破壊されてしまったんじゃないか...
後から後から不安が湧いて来る。


僕の経験では、乗り越えるまでに最も時間がかかるのはこの段階だと思う。
確かに最初は絶望あるのみ。お先真っ暗、といった感じしかしないだろう。
でも、あなたの魂は決してあなたを見放すことなど無いんだよ。いつもあなたの傍にいる。
傷を負ったのは事実だけれど、決して魂は消え失せたりなどしていない。


時が経つにつれて、少しずつ、自分を大切にする心(self-respect)と、他者と自分との間の境界線(boundaries)が自分の中に芽生えてくるはずだ。
そこまで回復が進めば、魂の声だってきっとあなたの元に帰って来ると思うよ。


大丈夫。ちょっとぐらい自分をさらけ出したって、危険はないから。
時々は顔を外に出して「こんにちは」と声を上げるのも悪くはないさ。


「また泣けるようになったなんて。ありがたい」と思える日は来るよ。
「生の感情が戻って来た。うれしい」と言える日だってちゃんと来るよ。
ここまで辿り着けば、もうしめたもの。
感謝の思いや、喜びの瞬間がより頻繁に、より安定したペースであなたの中に湧き起こるようになってくるからね。


あのような体験に押し潰されることなく、何とか生き延びたあなた。
最終的には、大変有用な知恵を手にすることができるだろう。以前の自分だったら「そんなの、絶対無理。考えられない。」と真っ向から反対したようなこの新しい知恵のおかげで、周囲の人々との付き合い方も変わっていくんじゃないかな。


あなたは、更に強く、たくましくなった魂へと生まれ変わっていく。
今後何があろうとも、あのような非人間的な付き合いしかできないような連中には、きっぱりと「NO!」を言えるようになるだろう。



僕たちが人間世界で暮らす限り、毒性の強い人々との接触は避けられない。
若かろうが、年を取ろうが、残念ながらこれだけは常に変わらぬ現実だ。
ただ、彼らをのさばらせて、長居を許すような過ちだけはもう二度と繰り返さない、と決めようじゃないか。
連中が仕掛けてくるマインドゲームや対人操作にいちいち付き合っていられるほど、僕らは暇じゃないのだから。


付き合うなら、親切で、正直で、他人への思いやりを忘れない人に限る。それ以下の人間にわざわざ時間を割いてやる必要などないよ。


ようやく手に入れた、新しい力。
これこそが、サイコパスとの関わりの末に得られた最高の宝物ではなかろうか。
回復のプロセスは辛く、長い道のりとなるだろうが、絶対に取り組むだけの価値はある。
それなりの見返りは必ず得られるはずだ。


旅の途上で得られた力は、あなたにとっての頼もしい武器のようなもの。
これからもずっと、生涯にわたってあなたのことを支えてくれるはずだよ。



2018年5月29日火曜日

回復への道~まさかここまで引きずるなんて。どうして?③

化学反応

サイコパスと被害者の間には、感情面でも、性的な部分でも、非常に濃密で、おいそれとは断ち切れないような強力なつながりが生じる。
被害者が一度強力な磁石のような力でサイコパスに引き付けられてしまうと、サイコパスの許可無しでは何一つできないようになる。
奴らは、そうなるようにと被害者を調教していくんだよ。


はじめの頃は、あなたが何を言おうと、何をしようと、あいつの口からはとにかく賞賛の言葉しか出なかった。
それがひとまず一段落したとなると、あなたの方でも「もう大丈夫だろう」とほっと一息ついて気を緩めるようになる。すると、相手のほめ言葉一つで自分の値打ちが上がったり、下がったり、という依存症めいた状態へと引きずり込まれていくのだ。
あなたの幸福も、不幸も、あいつの舌先三寸でどうにでもなる、というような状態だ。


そもそも、「幸福」とは、脳内で起こる化学反応が決めるもの。
人間が「ああいい気分だな」と感じられるのは、ドーパミンとドーパミン受容体の放出が行われた時である。
ドラッグと同じ仕組みだね。




サイコパスと付き合い始めた頃のこと、思い出して欲しい。
あいつと一緒にいると、とにかく不思議な高揚感で全身が満たされていたんじゃないかな。
だけど、あなたがその高揚感に依存するようになっていった頃と時を同じくして、あいつはあなたから少しずつ距離を置き始めた。


一方、あなたの方は例の「ハイな感覚」がどうしても忘れられないから次第に心身のバランスが崩れていく。
もっと欲しい。もっと味わいたい。高揚感への飢えは、もう止まらない。
なのに、あいつと来たら、ますます愛と承認とを出し惜しみするようになっていったよね。
それもこれも、あなたを慢性的に飢餓状態に置いておくことが目的だったからだ。陰ではありとあらゆる汚い手を使っていたはずだよ。



劣等感、そして他人との比較

パートナーに浮気された、との経験を持つ人は少なくない。
世の中にはそうした被害者同士が励まし合い、立ち直るためのサポートグループも何千と存在している。
たかが浮気、されど浮気、だ。裏切りを受けた側の心の傷跡はそう簡単に消えるものじゃない。


自分に自信が持てなくなり、人と自分とを何かと比べるようになる、というのがパートナーに浮気された人に見られる典型的な後遺症だ。
辛い経験から立ち直るまでに何年もかかった、という人だって大勢いる。


ここで、愛する人から裏切られた経験を、サイコパスが意図的に仕組む三角関係と関連付けてみたい。
あいつはあなたのことを裏切り、他の相手に走った。ここまではいわゆる普通の三角関係と違うところは無い。


...だが、あいつの場合はこれ以降が違うんだ。
あなたの目の前で、わざと楽しそうに振舞って、相手とのイチャイチャぶりを見せつけて来たよね。
この人と一緒になれてどれほど幸せか、ってことを、これでもか、これでもか、と得意気な様子でもってアピールしていた。


普通、パートナー以外の人に心を移した人には、後ろめたさや、罪の意識といったものが付いて回るものだが、あいつの場合、そんな様子は微塵も漂わせていなかったよね。
ツーショットの自撮り写真を嬉しそうに公開し、友達に「サイコーに幸せです!」なんて大声上げて拡散していたじゃないか。


かつてサイコパスによって【理想化】の対象に選ばれ、さんざんまつり上げられた経験を持つ人にとって、奴からのこうした仕打ちがどれほど心にダメージを与えるか、なんて、今更僕が説明する必要も無いだろう。
三角関係に巻き込まれたというだけでも、そこから完全に吹っ切れるまではかなりの時間がかかるというのに。




2018年5月21日月曜日

回復への道~まさかここまで引きずるなんて。どうして?①

サイコパスから受けた虐待の傷が完全に癒えるまでの道のりは、長く、そして遠い。
見通しの良い一本道であることはまずない。
一つ終わってその次へ、といった理屈通りの進み方をすることも、まずない。

ある段階から次の段階へ移ったかと思えば、また後戻り...といった具合に、動きが読めないのが普通である。
途中、わざわざ余分な段階を自分で増やしたばかりに、もたつくこともあるだろう。






回復への道のりは、巷で言われるところの「喪失の段階(Stages of grief)」【注】とは別物として考えた方が良さそうだ。

【注】「喪失の段階(Stages of grief)」は、スイス・チューリッヒ出身で、後に米国に移住した精神科医のエリザベス・キューブラー=ロス(1926-2004)が提唱した理論。最晩年に著した「永遠の別れ」において紹介された。 
キューブラー=ロスによると、人間は大切な誰かに先立たれてしまった時、
否認
怒り
取引
抑うつ
受容
といった5つの異なる心理状態を潜り抜けていくのだ、という。
(ただし、必ずしも順番通りに進むとは限らない)
参考HP・「キューブラー・ロス 喪失の5段階説」 
http://grief.cokoro.org/soushituno5dankai/


だって、あなたは何一つ「喪失」などしていないのだから。
そう。
喪ったものなんて、何も無い。
喪ったどころか、逆に、あなたは全てを手に入れたんだ。
今はまだ、そのことに気付けずにいるけどね。


永遠の別れ―悲しみを癒す智恵の書
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まさかこれほど引きずるなんて。どうして?


虐待後にやって来た別れは、健全な人間関係の終わりとは大きく異なる。
別れた相手がサイコパス人間の場合、回復には普通では考えられないほどの長い時間がかかる、と覚悟しなければならない。
無事サイコパスから逃れられたとしても、期待したようなペースで立ち直れない自分にいら立ちを覚える、と言う人も少なくない。


そのうち、見かねた友人や専門家が「そろそろ気持ちを切り替えたら?」と、お節介アドバイスをしてくるだろう。全くもって余計なお世話だ。
まぁ、あなたのためを思えばこそ、の一言なのだろうが。



長期間の結婚生活にせよ、ひと夏の火遊びにせよ、サイコパスとの関係から回復するまでのプロセスはみんな似たり寄ったりだ。
心がしゃんと立ち直るまでには、12~24ヶ月はかかるものと見ておいた方がいい。
もう大丈夫、と言い切れるようになった後でも、時々は「しんどい...」と感じる日が巡ってくるかもしれない。



だから、「いついつまでに××しなきゃ」といった期限設定だけは、やらないで欲しいんだよね。
時が経てば、ハッピーな日も、満ち足りた日も、希望にあふれた日も必ずやって来るから。焦らないことだ。


ただし、それには一つ条件がある。
「ノー・コンタクト(一切の接触を絶つ)」の原則は絶対に守ること、だ。
そうすれば、あなたを傷付けた奴にまつわる記憶が薄れ行くのと反比例するかのように、幸せを実感できる機会がより多く、より頻繁に訪れるようになるだろう。


今こうして、あの頃の日々を振り返ってみると、あいつがどれだけ「嘘くさい」奴だったかがはっきりと見えて来る。
一体どうしてあんな奴に関わってしまったのだろう。信じられないし、また、信じたくない。
高熱に浮かされ、狂おしいパニック状態に陥っていたかのようだ。



やることなすこと、全てがあなたのコピペ・物真似だったサイコパス。
その後、あなたを三角関係の泥沼へと引きずり込んだよね。
あれも、周囲の人々があなたに冷たい眼を向けるようにとあいつが仕組んだ罠だった。


今改めて考えてみると、本当にクズ以下のどうしようもない奴だ。
なのに、あなたはさんざんあんな奴に踊らされた挙句、ゴミクズ同然に捨てられた。


あなたの心と頭のエネルギーは、もっと別の、もっと優れた目的のために使うべきだよ。
...自分を大切に扱わなくっちゃ。
幸せにならなくっちゃ。



「この苦境から這い上がるのは永遠に無理なんだろうか」なんて、弱気は禁物。
たとえどんなに長い時間がかかろうとも、諦めちゃいけない。
あなたの心の中にある豊かな共感力が完全に息絶えることなど、絶対にありえない。
今も、これからも、ずっとあなたの中で生き続けていくはずだ。
機が熟したらちゃんと息を吹き返すよ。
新しい、美しい姿となって見事にカムバックを果たすと思うよ。



良い日もあるだろう。さえない日だってあるだろう。
でも、あなたは間違い無く自由への道を歩き始めている。
命ある限り続く自由の地へと至る道を、既に歩き出している。


今の段階で大切なのは、「これ以上自分を責めてはいけない」ってこと。
早く元の自分に戻りたい、私、こんなところで何ぐずぐずしてるんだろう...と焦ってはいけない。
いつまで経っても苦しみが終わらない、だから自分はサイコパスに「負けた」も同然だ、なんて考えちゃダメだからね。



あいつのことはどうでもいい。今後一切関わることは無いから。
あなたの旅路は、あなた一人だけのためにあるんだ。



もっとゆったりと構えてみたらどうかな。
自分にじっくり向き合う時間を取るように心がければ、治癒のプロセスもはるかに楽になると思うよ。
新しい場所に移るのもいいだろう。
新しい友達を作るのもいいだろう。
回復への道が少しでも快適なものになるよう、工夫することはいろいろある。



それにしても...

ここまで長々と引きずらなくっちゃいけないのは、一体どうしてなんだろう?



2018年5月7日月曜日

【コラム】カラ支援

サイコパスって、やたらと薄っぺらいほめ言葉やお世辞を連発するけれど、その目的はただ一つ。
全ては【相手からの信頼を勝ち得るため】なんだ。


例えば、あなたがものすごく辛い目に遭っていて、気持ちの上で支えてもらえればうれしいんだけど...と奴に伝えたとしよう。
まぁ、気の抜けた反応でも返ってくればまだマシだよね。
下手をすると、完全に黙殺されてしまうかもしれないのだから。


そのうち、あなたは奴の神経を逆撫でしないためのコツを習得する。
【私のことであの人を煩わせるのは止めておこう、どうせうるさがられるだけだし...】
本当に言いたいことも言えず、自分の感情をぐっと抑えるようになってしまうんだ。


誰だって、パートナーである人には支えてもらいたいと思っている。
不幸な出来事や病気などに見舞われた時などは、特にそうだろう。
なのに、あなたは自分が辛い目に遭っている時でさえ、弱音も吐けない。
だって、奴の機嫌を損ねるわけにはいかないのだから。で、自分の気持ちに蓋をする。


【この人に対しては、ほめ言葉以外には何一つ言えないんだ...】
付き合ううちに、あなたもそこに気が付いたみたいだね。
だが、そのうち奴はあなたにも飽きが来たようで、別のターゲットを見つけたらしい。あっという間に走り去っていった。


サイコパスには、他人の辛さや苦しみに共感する能力なんて無いんだよ。
あなたがどれほど苦しい状況に置かれていても、あんな奴に力になってもらおう、いたわってもらおう、なんて期待、抱く方がおかしいんだ。


なるほどね。
道理で、あの連中が【支援/サポート】といった言葉を口にしても、中身がからっぽで、自動音声読み上げのような機械的な感じしか伝わってこないわけだよ。


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2018年4月29日日曜日

皮肉【後編】

3.あなたが幸せすぎた

サイコパスな奴らと来たら、【理想化段階】の時はパートナーをさんざん持ち上げて有頂天にさせるくせに、そのパートナーがいざ自分の方に幸せや愛情を向けるやいなや、打って変わって相手を恨むようになるのだという。


何だろうね、これ。
わけがわからない。


この恨みの感情はやがて【受動攻撃的な虐待】へと変換されて、以後、サイコパスの内側でくすぶり続ける。
奴はあなたの正気を失わせ、不安のどん底へと突き落としたくって、その時を狙っているんだ。
あなたの自信は、サイコパスの調子良い言葉でもってたちまちハイな状態へと持ち上げられた。
だけど、その自信に一撃を与え、粉々にしたのもまたサイコパス、っていうんだからね。全くおかしな話だ。


ただ、サイコパスは、ここでもうっかりと漏らしてしまっているよ。
「こいつにはかなわない」という、あなたに対してひそかに抱いていた敬意を。


元々、あなたの中には

幸せ
喜び
といった素晴らしい部分がある。
しかも、息をして、ちゃんと生きている。
あいつがそれに気付いた時点で、「こいつを嫌うしかない」との結論に至ってしまったんだろう。
いずれも、奴の人生においては縁の無い性質ばかりだ。
持ってたところで意味無いさ、無駄だよ、とまで決めつけている。生まれてこの方、一度だって体験したことが無いから、そう思うしかないんだね。


だから、微笑みを浮かべ、楽しそうに笑うあなたの姿も、奴にしてみれば「おかしい」としか映らない。
「魂の抜け殻」よりは「人間らしくある」方が優れているのは言うまでもないが、そのごく当たり前の事実をいちいちあなたから突き付けられるような気がして、しゃくに触って仕方がないんだろうね。


いや、そんなことがあってなるものか。自分は間違ってない...。
何とかそれを証明したくって、奴はあなたの良い部分を嘲笑し、貶めるためだけに打ってつけの舞台を準備した。
そしてグランド・フィナーレの幕が切って落とされる。





4.あなたの感情に付き合いきれなくなった

サイコパスにとって一番面白いのは「理想化段階」。
まだ、何もかもが「完璧」でいられる時期だからね。
問題も無く、順風満帆。
厄介な感情の泥沼に巻き込まれることも、まず無い。


ところが、こうした連中は自分から人をたぶらかしては恋に落ちるよう仕向けておきながら、いざ付き合い開始となると急にそわそわするようになる。
ヤバい。こいつ、どうやら本気らしい。
もっともっと二人の距離を縮めたがっている...。
サイコパスは突然気付き、はたと立ち止まってしまった。


あっという間に熱が冷めていく。
そうなると、相手との時間が苦痛でしかなくなる。


このような場合の「グランド・フィナーレ」では、「頭おかしい、躁鬱入ってる、ヒステリー性格だ」と被害者だけが一方的になじられる、との道筋をたどることが多い。
ただし、これも先に挙げた例と同じで「うわっ、君にはちゃんと心があるのか!」と、あいつがあなたを自分より格上の存在と見ていることのあらわれなんだよ。
まぁ、その表現方法がいかにも奴らしいと言えば奴らしい、のだが。


「理解不能なもの」が目の前に立ちはだかる。
サイコパスな連中にとって、これほど腹立たしいものは無い。
だからあなたのことも「ぶっ壊して」やりたくなったんだよね。


奴にとっての完璧なパートナーになろうと、あなたは自分の感情を必死に抑えつけ、涙ぐましい努力を重ねていたよね。
あの時だって、あなたには何の落ち度も無かった。
「普通の人」としてはもう充分過ぎるってぐらい、よく頑張っていたよね。


感情があるから、僕らは人間でいられるんだ。
なのに、サイコパスの連中と来たら、この、人間を人間たらしめている特質にうんざりしている、のだという。
あり得ない。


だから、サイコパスの目から見た「良いもの」と、あなたから見た「良いもの」とは、真っ向からぶつかり合って当然だ。
何らかの行動を起こした時、サイコパスがあなたを非難した、ということ、今までに無かっただろうか。
ここからも一つ読めることがある。
あなたが大切に守ってきた価値観こそが、実は「正しく、良いものであった」ということだ。


確かにわかりにくいよね。
奴のこじ付けに翻弄されてしまうのも無理は無い。
でも、あなたは決しておかしくなんてなかった。
奴はただ、あなたを疑心暗鬼の状態へと突き落としたかっただけだ。
「私には良いところなんて何も無い」と、とことん自信を喪失してしまうレベルにまで、あなたを引きずり落としたかった。


今、こうして過去を振り返ってみて、うすうすわかってきたのではないだろうか。
...ああ見えても、奴はあなたの強さに「かなわないな」と感じていたんだ。
表向きには「虐待」という形を取っていたから、すぐには見抜けなかったけれども。


まぁ、今はまだ、こんなこと聞かされたってしょうがないだろうし、多分聞く気にもなれないだろう。
グランド・フィナーレを迎えてしまった今。
全ての希望は死んだ。
「愉快」という言葉があなたの前から姿を消した。
この先どうなるのだろう。行く手には真っ暗な闇しか見えない。


あなたは満身創痍の身となってしまった。
あいつのせいで。
この先、奴から受けた虐待がどれだけあなたの人生に影響を及ぼしてくるかなんて、実際に何年か生きてみないと全体像は見えて来ないかもしれないね。


では、ページをめくろう。
僕と一緒に、この道を一歩一歩歩いて行こうじゃないか。



2018年3月19日月曜日

「あの人、どうしてあんなに幸せそうなの?」【後編】

いいかい。

あなたには、悪いところなんて無いんだ。
それと同じで、新ターゲットの彼女/彼の方があなたに勝っている、ということもない。



あなたと新ターゲット。
二人とも、全く別の人間だ。
強いて共通点を挙げるなら、二人とも奴から愛情爆弾の攻撃を受け、褒め殺しでもって骨抜きにされた、ってことぐらい。
あなた自身に特に欠陥があったのでもないし、性格に難ありだった、というわけでもない。


奴があなたに対して行った【理想化】だけど、あれはあなたを支配し、思いのままにするための一手段でしかなかったんだよ。
あなたのことを「賞賛した」わけでもないし、「価値を認めた」わけでもなかった。
今のあなたなら、それもわかるよね。


「あの人と自分、一体どちらが魅力的だろう」
「どちらの方が成功してるかな」
「どっちが頭いいだろう」
つい、比較したくなるよね。
でも、そんなことはどうでもいいんだよ。



サイコパスは、新しい獲物を見つけてロックオン態勢に入るやいなや、その全エネルギーを新ターゲットへと集中させる。
仮にあなたが世界一の美貌、ユーモアのセンス、頭の良さとを併せ持っていたところで、奴は気にすら留めないよ。
あなたは既に過去の人。今となっては取るに足らない存在となってしまったんだ。


別にあなたの素晴らしい特質が失われたわけではないし、他の誰かと比べて劣っている、というわけでもないんだ。
単に奴があなたに向ける「好意的な関心」の在庫が底を突いた、というだけ。
「無い袖は振れぬ」ってことだね。


「もしかして、あの人、嘘ついてるの?」と、あなたは次第に疑心暗鬼になってくる。
で、思い切って相手に詰め寄ってはみるものの、「疑うのか。じゃ、そういうお前は一体何様のつもりだ」と逆ギレされてあえなく終了、となる。


「どうしてあの時うまく対処できなかったんだろう」
「もっと違うやり方もできたのに」
こじれた原因、今からでも知りたいよね。
僕らだって人間だ。あんな理不尽な目に遭わされたら、つべこべ言わずに黙れと言われてもそんなの無理だよ。


だけど、僕はあなたにもっと別のことを伝えたい。


今のままのあなたで、そのままで充分だよ。
そこだけは分かって欲しくて、それが言いたくって僕は今、この本を書いている。
「もっと違うやり方もできたのに」なんて自分を責める必要なんて全く無いよ。



確かに、サイコパス気質の持ち主と関わってしまったのは不幸と言わざるをえない。
でも、あなたがどれほどあいつのために善良さを発揮したところで、関係はいずれ暗礁に乗り上げていたと思うよ。
あなたが他にできたことなど、実は何も無かった。


相手の虐待的な行動も、選択も、本来のあなたが持っていた数々の長所が引き起こしたわけじゃない。全く無関係だ。
仮に奴がそうした長所に気付いていたとしても、蓋をして表に出さないようにする方向へとあなたを誘導し、調教していたはずだしね。



さて。

あなたはようやく自由になれた。

今度はあなた自身が、自分の中に埋もれている長所を見つけ出す番だ。
その作業に取り組まない限り、健全な自尊心は育っていかない。
他人と自分とを比較する悪い癖からも、もうそろそろ卒業しよう。


サイコパス被害から生還したサバイバーが口々に語っているのが、

「別れた相手が、新しい彼女/彼氏と一緒にいるのを見てしまって、健康を害した」

という体験談。

喉の奥がキューンと締め付けられた。
呼吸が浅くなり、息苦しくなった...。

このような話は珍しくない。


いいかい。わざわざ好き好んでそんな辛い目に遭わなくたっていいんだよ。
まずは身体からの声に耳を澄まそう。
身体は常にあなたを守りたがっている、ってこと、覚えておこう。
あいつらの動向をスパイ気取りで追っかけてみたところで、いいことなんて少しも無いよ。
身体はそのこともちゃんと知っている。




できれば、あなたには

【ノー・コンタクト(絶縁)カレンダー】

を一つ用意してもらいたいんだ。
今後、あいつと新カノ/カレの動向は一切チェックしない、と自分自身に約束して欲しい。
約束を守り通せるように、精一杯自分を励ましてやって欲しいんだ。


僕らのホームページ、PsychopathFree.comでは、新規登録してくれた人全てに【ノー・コンタクト・カウンター】が与えられるんだけど、これを使えば、別れた相手と絶縁してからの期間が一目でわかる。


【注:著者のジャクソン・マッケンジーさんは本書”Psychopath Free”の続編を執筆中。彼の多忙を理由に、PsychopathFree.comは現在新規会員の募集を停止しています。
過去記事アーカイブは誰にでも閲覧可能です。】


ノー・コンタクトの期間を長く続ければ続けるほど、あなた自身もだんだん楽になるはずだ。

以前はあれほど憎いと思った新ターゲットだけど、そのうちある種の同情にも似た気持ちが芽生えてくるだろう。
「あの時点で虐待から逃れられたのは、彼女(彼)が現れてくれたおかげ。」
今ならば、そう考えられる。


サイコパスな奴らは、犠牲者に対してはハッキリと「別れたい」との意図が伝わるような形で相手を切り捨てることが多い。
こういうやり方で「力と支配」を誇示したがるんだ。


だが、サバイバー側の人間が「もうこれ以上耐えられない」と限界に達し、サイコパスの呪縛を振り切って自分から逃れる、というケースだってあるにはある。そう多くはないけれど。
もし、あなたの方からサイコパスに別れを告げるというのなら、それ相応の覚悟はしておいた方がいいだろう。
ストーカー行為や、嫌がらせの類がその後何ヶ月も───さすがに何年、とまでは行かないかもしれないが───延々と続く可能性が充分あるから。



奴はあなたの人生をメチャクチャに破壊したくて、あらゆる怒りを総動員して反撃・脅し行為へと出て来るはずだ。
あなたに代わる別の犠牲者が現れるまで、その攻撃は止まらない。
ネット上で偽の人格や偽アカウントを作り出し、あなたの行く先々へと現れる「サイバースト―カー」となる恐れもある。


そうした嫌がらせ行為を続ける人間って、どうも自分のことを「支配権」を握った強者だ、と錯覚しているらしいんだ。
奴を切り捨てたあなたがまともに生きていけるはずがない、という幻想にしがみつきたくってたまらないんだ。


もしかしたら、「もう一度やり直そう」と、あちらから復縁を迫ってくるかもしれない。


騙されちゃいけないよ。


これ、奴の持ちネタの中では最も危険な最終兵器だからね。
あなたをぐぐっと引き寄せ、再び一緒になったところで、一気にちゃぶ台をひっくり返し形勢逆転、破滅をもたらしてやれ、という魂胆なんだよ。
復縁にさえ持ち込めば、自分の都合や気分に応じてあなたを捨てられる、って思ってやっているはずだ。


「え!? 何それ⁉︎ ただ捨てるだけのために、手間暇かけて別れた相手をおびき寄せるだなんて...」
普通はそう思うだろう?
ああいう連中はこういう事平気でやるんだ。実際に。
まさにそこがサイコパスなんだよ。常人には到底理解しがたいことだけど。


「どんな形でもいい。連絡が欲しい。まだ私は忘れ去られていない、って確かめたい。」
サイコパスとの関係が絶たれた後でも、幾度となくそんな思いに苦しんだサバイバーはたくさんいる。


でもね、あいつが他の人へと移ってくれたのは、結局あなたにとっては良いことだったんだよ。
不幸中の幸いだった。


まだ信じられないって?


だったら、誰でもいいから、サイコパスに自分の方から別れ話を切り出したことのある人に聞いてみればいいさ。


彼らの体験談を聞けば、別れた後に相手からは何の音沙汰も無かった、一回も連絡して来なかった、というあなたのケースがどれだけ恵まれていたかが、嫌っていうほどわかると思う。



2018年2月27日火曜日

「あの人、どうしてあんなに幸せそうなの?」【前編】

これ、回復の途について間もない頃のサバイバーが投げかける質問としては、最もよくあるものの一つじゃないかな。


サイコパスは、あなたを切り捨てた。
そして、驚くべき速さでもってギアを切り替え、前々からあなたの後任にと用意していた新ターゲットの元へと走り去った。


不貞行為、そして嘘の数々。
あなたの上に、奴からの更なる試練が降りかかる。
あいつと別の誰かが「完璧な」新生活を始める様子を、最前列に座らされたあなたの目の前でたっぷりと見せつけられる、という試練が。


「あの人、私の時と比べて、今度の彼女/彼氏には随分と優しくしているみたい...」


そう思ったのはあなただけじゃない。
サバイバーの十中八九は、別れた相手に対してこんなな印象を抱いたそうだ。
まぁ、見てるがいいさ。今はまだチヤホヤされている新ターゲットだって、そのうち必ずや同じ目に遭うはずだから。


サイコパスは、あなたに印象付けたくってたまらないんだよ。
今度の交際相手がいかに完璧かを、おとぎ話のように素晴らしい人かってことをこれでもか、これでもか、と見せつけてくる。
相手の夢や、好き嫌いといった情報についても既にチェックしている模様。
今は、二人して全世界に向かい、「この人が今度のお相手だよ!」と自慢たっぷりに拡散せずにはいられない、といった感じである。
あなたがお払い箱にされて数日も経たぬうちに後任決定、という事にも、後ろめたさや良心の痛みなど、これっぽっちも感じていないようである。


あなたの心を壊して逃げたあいつが、新しい彼女/彼氏の手を取って、夕陽の彼方へと消えていく。めでたしめでたし。
そんな光景を見せつけられたら、あなただって

「もしかしたら、あの人の中にも『人を愛する』という感情はあったのかも」

と戸惑ってしまうかもしれない。



だけどね、それは違うよ。
どうか勘違いしないで欲しい。


サイコパスな奴には、ハッピーエンドなんて訪れたりしないんだ。
絶対に。


最新バージョンの犠牲者を伴って世界にお披露目パレード。
一応、することはするよね。
でも、それは嫉妬心とドロドロ展開とを煽り立てるための手段に過ぎない。
わざわざそういう卑劣な振る舞いに出るような奴だよ。
別れてからの短い期間で、奇跡の如く「良心」が芽生えた、なんて話、信じられるわけがないじゃないか。
そんなこと、間違っても起こるわけがない。


新しい相手との進展具合を見ていくうちに、「理想化」のプロセスが着々と進行中、ということにはあなたも至る所で気が付くだろう。
「私だってあの人にもっとこうして欲しかった。でも、それが叶うことは無かった」と、かつて夢見ていた事が、今、あの二人の間で実際に怒りつつある。
そこまで見せつけられてはたまらない。


恐らく、奴が新パートナーの家に転がり込む、という流れになるかもしれない。
あなたとの同棲話にはさんざん渋い顔をしていたのにね。


あるいは、大急ぎでゴールイン、ということだってあり得る。
あなたがいくら尋ねても、結婚の二文字からは逃げてばかりいたくせに。


また、Facebook上のツーショット写真投稿がすごい数に上っているかもしれない。
まるで「日陰者」のように地味に扱われていたあなた。それに引き換え、今付き合っている相手は格段に良い待遇を受けている。


「要するに、二人が主役のファンタジーの途中に時々顔出しては邪魔をした、スピードバンプのような存在に過ぎなかったのか、私って...」


そう気付いたあなた。
愕然として立ち尽くすしかない。


だけど、ここで僕は一つ言わなければならない。
あなたにとっては耳をふさぎたくなるような内容だろうけど。


あなただって、奴と付き合い始めた頃には、他の誰かにこれと同じような思いをさせていたんだよ。」


理想化、と一口に言っても、やり方はその人その人によって変わってくる。
それだけに、「あっちの人の方が私よりもいい物もらってるじゃないの。ずるい~!」と、つい感じてしまうのは止むを得ないだろう。


しかも、今のあなたはどん底状態。対する新ターゲットは幸せの絶頂にある。
相手に抱く「こんなのフェアじゃない」というムシャクシャが治まらないのはもっともだよね。


確かに、今度の彼女/彼氏が「特別な」待遇を受けている、というのは事実だ。
だからと言って、あなたの方が劣っている、というわけではないからね。
相手からの虐待を受けていた時期、もしくはあなたが「おかしくなっていた」とされた時期に、対処の仕方を誤った、というわけでもない。


たとえあなたの言動に全く非の打ちどころが無く、パーフェクトだったとしても、どのみちサイコパスは何か適当に理由を見つけてあなたを捨て、別の相手へと走っていたんじゃないかな。


サイコパスが今やっている「理想化」のプロセス。
この目的をまとめると、以下の2点に絞られる。


(1)新ターゲットを調教し、注目と関心とを確実にサイコパスに供給してくれるような人材にするべく、仕込み作業を済ませること。

(2)あなたの中の嫉妬心をかき立てること。と同時に「自分には価値なんて無い」とあなたに思い込ませること。
あなたに与えた以上の愛を別の人物に惜しみなく注ぐ様子を見せつけることで、これが達成可能となる。


だからこそ、

「ノー・コンタクト(No Contact)」

別れた相手とは二度と接触しない、という原則が重要となってくるのだ。


あなたを捨てた相手が、別の人とは交際順調。
そんなもの、いちいち見ない方がいい。
さもないと、不毛な疑問や、自分を疑う気持ちばかりが膨れ上がって、あなた自身の苦しさが増すだけだから。


彼らの姿を目にする度に、「見なきゃよかった」と悔やむ。
「どうして私の時よりも長続きしてるんだろう」
...あなたとの付き合いではさほど我慢強くなかったあいつなのに、どうして今度の相手とはここまで長く持っているんだろう?...
つい、自問せずにはいられない。
考えたところで、答なんて出やしないのに。


相手の態度が悪化し、虐待レベルに落ちた時に表面化した三角関係の影響で、あなたは常に自分と誰かを比べずにはいられない。
最後に残ったのは、あなたは選ばれなかった、という事実。
この事実が消えない限り、あなたは劣等感、そして至らなかった自分への不甲斐なさをいつまでもズルズルと引きずり続けることになる。


あいつら二人の仲が暗礁に乗り上げるのを見届けたい、ひどい目に遭うのを見たい...
そんな期待、まさか抱いちゃいないだろうね?


止めなよ。
そんなの、時間の無駄だ。
見届けたところで、何一つ変わりはしないから。
好奇心が満たされるのはほんの最初だけ。
でも、その後であなたの中の嫌な感情がきれいさっぱり消えてなくなると思ったら、大間違いだ。


あなたの自己価値が、自分以外の誰かが下す評価に100%依存している。
この現状を変えない限り、どこまで行っても心の中の重苦しさは無くならないよ。






2018年2月18日日曜日

【落とし穴】~心は、こうして殺される~

サイコパス。
自己愛性パーソナリティ障害者。
ソシオパス。
いずれも、お世辞が得意で、自分を魅力的に見せるのが抜群にうまい連中ばかりだ。


知り合って間もない頃は、「この人すごい」ってつい、思ってしまうよね。
だが、ここで相手を理想化してしまうと、後々大きなツケを払わされることになる。
二人の関係が崩壊する時にあなたが負うことになる傷、そのほとんどが実はこの理想化という心の働きが原因となって生じているんだ。


何も疑わずに近付いてきた被害者は、あいつらが仕込んでおいた「落とし穴」にまんまとはまる。
しかも、被害者はなぜかそこから脱け出そうとする意欲を失ってしまうのだ。


1.まずはサイコパスがあなたを理想化し、さかんに持ち上げ。奴らの狙いは、あなたから惜しみなく与えられる注目と賞賛。 

誰かとの距離を急速に縮めたかったら、「愛情爆弾を投下(love-bombing)」するのが一番手っ取り早い。
有頂天になったあなたは、自分が受け取った分だけの「愛情」をすぐさま相手にも返そうと俄然張り切る。ずっと待ち焦がれていたソウルメイトにやっと出会えた。夢を見ているようだ。
誰よりも情熱的で、誰よりも完璧な人からの愛に包まれ幸せいっぱいのあなたは、あふれる恋心を毎日毎日相手へと伝えずにはいられない。

2.「こんなすてきな人に巡り会えたなんて」。興奮と感動であなたは黙っていられず、友達や家族にノロケまくる。 

この「お世辞ショウ」、実は大勢の目の前でさんざん繰り広げられているから、周囲の人々はみんな目撃している。 わざわざあなたから説明するまでも無い。 
FacebookなどのSNSを使う人ならわかるだろうが、ああいった場所では、あなたと相手との間にやりとりされる理想化のプロセスが全世界に生中継されてしまう。 
とはいえ、大観衆からの注目と拍手喝采を集めるのだから、あなたとしてもそう悪い気はしない。自尊心をくすぐられる。

3.心の殺し屋(emotional abuser)が、少しずつあなたとの間に距離を置き始める。 

相手は徐々にあなたから遠ざかっていく。最初の頃の動きはあまりにも微妙でわかりにくいため、つい見過ごされてしまいがちだ。
そのうち、あなたも「何かが変だ」と違和感を覚え始める。
だが、何がおかしいかははっきりとは説明できず、そのままスルーしてしまう。

前よりも連絡の回数が減った。電話も来ない。
ひょっとしたら、相手の熱は冷めつつあるのかもしれない。
付き合いを面倒がっているかのように、あなたとの待ち合わせにはいつも遅刻して来る。

1.と2.で書いた通り、あなたとしては相手の理想化をストップする理由が特に見当たらないため、あくまでも相手を信じ続けるつもりでいる。
日を追うごとにひどくなっていく相手の態度や行状にも目をつぶるばかりか、逆に理想化をさらに推し進めてしまう。 
あの夢のような日々よもう一度、と願いながら。 
「キチガイの元カレ/元カノと一緒にされてはたまらない」
「私の方がもっとおおらかで、心が広いんだから」

4.「あの人は素晴らしい人」。友人・家族、そして自分にさかんに言い聞かせるかのように繰り返す。 

二人の仲は悪化の一途をたどっている。なのに、あなたはまだ、「私が愛とポジティブなエネルギーを充分に注ぎさえすれば、きっと何もかもうまく行く。」と信じてやまない。

この段階ともなると、サイコパスは欲望の赴くまま、やりたい放題、好き放題。
それでもあなたはまだ、あいつのことを絶賛している。 

5.サイコパスからの虐待がさらに激化。 

いよいよ三角関係の登場だ。
あなたは沈黙と非難という刑罰に処せられる。
そして、「頭おかしい」「神経質すぎる」とさんざん罵られ、挙句の果てには捨てられる。

この期に及んでもあなたはまだ、相手との復縁を夢見ている。
相手を取り戻せるものならどんなことでもする、とさえ言わんばかりに、崖っぷちまで追い詰められている。
毎日泣き叫び、懇願調のメッセージを送る。
目の前の現実を見ようともしていない。
まぁ、「あの人」があなたにとっては人生の全てとなってしまったのだから、無理も無いけどね。

誰かに助けて欲しい。
でも、誰にも話せない。 
だって、周囲の誰もがあなたと奴との関係は「完璧!」だ、って信じ切っているのだから。 

6.捨てられた。 
あなたは、ようやくバラバラになったパズルのピースを一つ、また一つ...と拾っては、合わせ始める。 
Google検索で「サイコパス」という言葉にぶち当たったあなた。
「うわっ、何これ。気持ち悪いくらいあの人に当てはまる!」
で、しばらく思い悩む。

サイコパスについて知れば知るほど、怒りがふつふつと湧いて来る。
もはや抑え切れないまでに、煮えたぎっている。

今となっては何もかもが腑に落ちる。
自分はキチガイなんかじゃなかった、との確信に、あなたは百万の援軍を得た気持ちになれた。

これで「真実」があなたの中で完全にひっくり返った。
もう二度と元に戻ることは無いだろう。


7.落とし穴 
周囲の誰一人としてあなたの話を信じようとしない。 
...だって、あれだけ熱烈に愛を公言していたのに、突然それを否定するなんて、おかしいと思わない? 
...よりによってあなたが「虐待の被害者」だなんて、どういうこと? 
...あなた、幸せだったーーー浮かれまくっていたじゃないの。素晴らしい相手に恵まれ、いい思いしている、って自分でさんざん言ってたくせに! 
...そこまでひどい事態だったなら、どうして相手のことを絶賛していたわけ? 
...被害者だ、ってホント?話からは、あなたが単に頭のおかしい、憎しみだらけの人って風にしか聞こえないんだけど?相手にフラれた現実が飲み込めてないだけじゃないの?


心の殺し屋は、こういう具合に【落とし穴】へとあなたを導き、突き落としていくんだ。


まずは最初にあなたのことを賞賛と崇拝攻めにして、骨抜きにする。
そうすれば、虐待が本格化していけばいくほど、あなたは自分で自分の首を絞めるようになっていくからね。


虐待から立ち直ることに成功した人々の経験では、こうして話を聞かされた友人たちの多くが、被害者自身の言い分よりもむしろ、虐待者の立場を支持した、という。

そうなると、被害者としては生傷に塩を塗られるように辛い。
サイコパスがあなたのためにこしらえた棺桶に打ち込む最後の釘。
上で最後に述べた【落とし穴】というとどめの一発が、それに当たる。


こういう事態を避けるために、あなたは一体どうすればいいのか。

とにかく、誰に対しても弁解めいたことは一切言わないこと。
それに尽きる。

わかるよ。誰かに話さずにはいてもたってもいられない、そんな気持ちなんだろう?

でもね、今、あなたが唯一話をしてもいいのは、似たようなことを体験した人々だけ。
どうしても言わずにいられないのであれば、被害者グループの人々とシェアするか、自分の日記にぶちまけるかにとどめて置くのがいいよ。
それ以外はダメだ。


心理療法を受けるにあたっても注意が必要だ。

「マニピュレーター」【※注①】がよく使うマインドゲームの手口を熟知している専門家でなければ、わざわざ相談に行く意味が無い。


文庫 他人を支配したがる人たち (草思社文庫)
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B群クラスターパーソナリティ障害




の症例によく通じていること。
専門家を選ぶ上で、これは必須条件だ。


さもないと、あなたはまたもや被害者たたき【※注②】に遭って、さらなるダメージを受けることとなる。

【※注①:他人を陰で操る人。過去記事を参照してください。【コラム】マニピュレーターを見抜くにはhttp://sayonara-psychopath.blogspot.com/2016/12/blog-post.html 】

【※注②:被害者たたき=英語のvictim-blaming。 
「そりゃ、虐待者が悪いのはもちろんだよ。でも、あなたの方にも、落ち度があったんじゃないの?虐待されるだけの理由があなたにもあったんじゃないの?」 
と、事情をよく知らない人が無神経に発する、責めの言葉。】


これ以上、他人から「いい加減に忘れろよ」「人生に別れはつきものさ」などと言われるなんて、頼むから勘弁してくれ!だよね。


地獄から脱け出すために、救いの手を差し伸べてくれて、心の平和へとつながる道へと案内してくれる。
今、あなたにはそういう人が必要なんだ。


Copyright: https://www.123rf.com/profile_grigory_bruev/ 123RF Stock Photo

あなたは狂ってなんかいない。
双極性障害なんかでもないし、気がふれてもいない。
過度に神経質なわけでも、嫉妬深いわけでも、愛情飢餓状態でもないよ。
あなたは、心を殺されるという虐待を受けながらも、立派に生き延びたサバイバーだ。
...今はどん底かもしれないけど、頑張れば外に出られる。
落ち着いて、忍耐強くふるまって。
自分への思いやりだけは決して忘れないで。


いつかきっと、この経験について堂々と、説得力のある自分の言葉でもって語れるようになるよ。
だから、他の人々に何もかもぶちまけるのはやめておこう。
自分が絶対に正しいってことを今すぐに分かってもらおう、なんてごり押しもやめよう。


そんなことしたら、それこそ、サイコパス野郎の思う壺だから。


とにかく、ズタボロに傷ついている間はあなたが何を言ったって無駄なんだ。
「悪いのはあんたの方じゃないの」
「メンタルやられてる人の言う事にしか聞こえないわ」
って、周囲からますますドン引きされるのが関の山だからね。


だから、こうしたバカバカしいゲームからは一切手を引こう。
ひどい目にあったのは、あなただけじゃない。仲間はいる。
「話の通じる人たち」を探し出すんだ。彼らにあなたの経験を聞いてもらおう。
そうしていくうちに、少しずつ、この悪夢のような一連の出来事の印象が変わっていくはずさ。
しまいには「ちょっと奇妙な、遠い昔のできごと」として笑い飛ばすことだってできるようになると思う。


サイコパスなんて、もうどうでもいい。
放って置け。


大事なのは、この後に待っている回復のプロセスの方なんだ。
そのプロセスを辿ることによって、あなたの中の全てが変わっていくのだから。


2018年2月7日水曜日

悪しき企み

ポイ捨ての一部始終を外から見れば、ごくテキトーに、行き当たりばったりに進められているかのような印象を受ける。


騙されちゃいけない。


計画の実行に至るまでには、数週間もの間ーーー数ヶ月、ではないにしてもーーーの準備期間があったはずだ。
その間、奴は陰で作戦をじっくりと練り続けていた。


あなたも、薄々は気付いていたかもしれない。
「あの人、私の方から別れを切り出して欲しいんじゃないか」って。
わざわざあなたの気に障るようなことを言ったり、実害を与えたり、といったことが続いたからね。
さすがのあなたでも「ああ、もうこの人は私との仲を修復するつもりなんて無いんだな」と思わないわけにはいかなくなる。


でも、あちらからはまだ何も言ってこない。
別れたい、などとはおくびにも出さないんだ。
「ひょっとして、あなた...?」とあなたが言おうものなら、向こうはきっぱり否定するだろう。
逆に、「君が悪いんだよ」「あなたのせいだ」と、悪者呼ばわりされて終わるだけ。
二人の関係がこじれているのは、全てあなたが勝手に墓穴を掘るようなことばかりしているせいだ、身から出た錆だ...と非難がましい態度に出てくる。
明らかに加虐者である自分の悪だくみには、一切触れようともしないで。


あなたはその後も必死に関係を元通りにしようと奔走する。
では、あいつは裏で一体何をしてるのか、って?
次のターゲットにさかんにアプローチかけているのさ。
もしかしたら、体の関係にまでとっくに進んでいるかもしれないね。


で、必ずと言っていいほど、奴はあなたの前でそのことをにおわせてくるはずだ。
怪しまずにはいられないようなヒントを随所にばら撒き、含みある言葉を残しておいて、あなたが我慢の限界に達して爆発するのを楽しみに待っているんだ。


当然、あなたの言動はますます不安定なものとなっていく。
すると、奴はそれを次の犠牲者に見せびらかすんだ。
「気の毒に。」と憐れんでもらうことで、相手との距離をぐっと縮めるつもりなのさ。
脈略も無くヒステリー起こしているような人物から届いたメッセージ以上に、読む者に「この人、狂ってる」と確信させる強力な証拠、他にあるだろうか?


「あの人、もう私には興味無いんだろうか...」
「嫉妬が強すぎて、ドン引きされてしまったのかも...」
寝ても覚めても考えるのはこんなことばかり。
少しも心休まる暇が無い。


そして迎えた、衝撃の破局。


数か月が経過した。


回復への道を歩み始めたあなたの中で、ようやくいろいろなことが噛み合い始める。


破局前に相手が演じたパフォーマンスの数々を振り返る余裕が生まれて、いろいろな事が腑に落ちるようになっていく。
今までバラバラだった事実のピースが徐々につながり、全体像が明らかになっていく。


最初はあまりのショックに「信じられない」という気持ちだろうね。
まさか、相手があそこまでの悪だくみをする奴だったなんて。
あなたが否定したくなるのも無理はない。
でも、自分がいかに長い間騙されていたかに気付いた瞬間には、思わず吐き気を覚えるほどの嫌な気持ちがこみ上げたのではないかな。


「新しい人が出来た時点でさっさと終わらせてくれた方がまだ良かった。どうしてずるずると二股交際を続けたんだろう?」
相手の意図が全く読めない。


要するに、奴はあなたのことをあからさまに無視していたわけだ。
「忙しいんだ」と逃げていた。
でも、それ、仕事で忙しいわけじゃなかったんだね。
仕事は仕事でも、「ベッドの上での仕事」だったとは。


これほどのゲス野郎/ゲス女からモンスター呼ばわりされる筋合いなんて、少しも無いんだけれどね。
なのに、あなたはずっとそう思い込まされていた。


Copyright: https://www.123rf.com/profile_rmorijn/ 123RF Stock Photo</a>



申し渡し

サイコパス人間は、別れを告げる時ですら、あくまで冷淡かつ不誠実な印象しか与えない。
ひどい時にはメール一本、メッセージ一つで、あっさりとあなたに「用済み宣言」をする。
ここまで粗末に扱われては、あなただっていたたまれない気持ちになるだろう。


あちらがつらつらと綴ってくるのは、もっぱら自分、そして自分の「気持ち」についての事ばかり。
「もうこれ以上今みたいな状態には付き合ってられないから」と、言い訳ばかりくどくどと書き連ねている。


相手からの申し渡しを前にして、あなたの心は麻痺状態に陥り、何も感じなくなってしまう。
いつかはこの時が来るだろうとの予感は、確かにあった。
でも実際起こってみると、とても信じられないという思いでいっぱいだ...。


昔の彼女・彼にまつわるワード・サラダ【注】をふんだんに盛り込みながら、あなたが最近どれだけ変わり果ててしまったかを嘆きはするものの、肝心の新しいお相手に関しては一言も漏らそうとはしない。
憐れみ(あなたに対しての)と、妙な快活さとが、代わる代わるに顔を出す。

【注】相手への責任転嫁と攪乱とを目的とした、意味不明な言葉のごた混ぜ。詳しくは過去記事をご覧ください。 
「ワード・サラダ ~一体、何が言いたいの?【1】」http://sayonara-psychopath.blogspot.com/2015/05/1.html 
「ワード・サラダ ~一体、何が言いたいの?【2】」http://sayonara-psychopath.blogspot.com/2015/05/2.html

「どうして!? よりによってこんな時に来るなんて!」
これ以上不都合な状況など無いだろうに、とのタイミングを見計らって、あいつらはあなたを捨てにかかってくるはずだ。


例えば、遠距離恋愛中のカップルの場合。
遠くに住むあなたの方からあいつを訪問させるように仕向けておき、目的地へと向かう旅の途中でいきなり「ポイ捨て」宣言、ってことをやるんだよね、あの手の奴って。
計画していた旅行プランは全て台無し。
しかもあなたは見知らぬ土地でたった一人きり。
あなたを発狂させるには、これ以上無いって程の絶好の条件が揃っている。
そこに至るまでの間、あなたを苛んでいた混乱、そして劣等感は、これで確実に倍増するに違いない。


捨てられたあなたの心はがらんどうとなる。
僕としては、これを「鬱」と呼ぶわけにはいかない。
だって、「鬱」なんてもんじゃないんだから、あの空虚さと来たら。


魂が死に絶えてしまったかのよう。
そんな瞬間が、遂にあなたにも訪れてしまった。