2015年1月21日水曜日

あの人、サイコパス? 気付きたい、30の危険信号【1】

「毒になる人」を見分ける




 サイコパス人間にとって一番苦手なもの、それは研ぎ澄まされたあなたの直観力だ。 外からは手出しも操作もできないこの技術を一度習得してしまえば、それは一生の武器となる。あなたの身を生涯守ってくれることだろう。



あの人、サイコパス?30の危険信号 



サイコパスの特徴や性質については、既にあまたの優れた研究が世に送り出されている。専門家による研究の代表的なものとしては、クレックリーによるサイコパス尺度や、〔ロバート・〕ヘアによるサイコパス度チェックリストを参照されたい。Googleで検索すればすぐに見つかるはずだ。



診断名サイコパス―身近にひそむ異常人格者たち (ハヤカワ文庫NF)
ロバート・D. ヘア
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社内の「知的確信犯」を探し出せ
ロバート・D・ヘア/ポール・バビアク
ファーストプレス
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これから取り上げる30の危険信号は、そうした既存の情報を補足する意味で書かれたもの、とご理解いただきたい。



 では、本書で紹介するリストは、それら専門的な研究とどこが違うのだろう。


まず、ここでは親密な間柄の人間関係を中心に取り上げることとする。
ただし、文中で扱われるのは「あの人」の問題だけとは限らない。今これを読んでいる【あなた】の側にも、同じようにスポットがあてられる。
一つ一つの項目を読み進めながら、あなた自身もまた、自分の内面と向き合い、何らかの気付きを得ていく必要に迫られるだろう。



「毒になる人」を見抜くスキルを身に付けたいのであれば、外だけ見ていてはだめなのだ。---他人の言動ばかりに注意を向けていては、全体像の半分しか把握することはできない。



自分の心の奥底にも、ぼんやりと危険信号が見え隠れしていないだろうか。いずれ、あなたはその存在に気付かなければいけない。
そこまで行けばもう大丈夫。どんな状況でも恐れることはない。




  1. 傍にいると、なぜかイライラ、落ち着かない。
でも、あの人に嫌われたくない自分がいる。どうして?


「これは、ちょっと...」といったレベルの行動をされても、「あれは、たまたま起こったこと。仕方ないよ」「ちょっと配慮は足りなかったかもね」と見逃してやるケースが多い。
あなたは、その人に関心を向けてもらいたいし、ほめ言葉をかけてもらいたい。だから、他のライバルたちと絶えず競い合わねばならない。少なくとも、あなたはそう信じている。
なのに、その人はあなたが傍にいようが離れようが、どこ吹く風といった様子。新たなエネルギー源が必要ならば、さっさと別の相手へと鞍替えすればいいさ、程度にしか思っていないようだ。



 2.性。それは、コントロールのための道具。 


性的な、二人だけの親密な場面での褒め言葉や、お世辞。これでもか、という言葉のシャワーでもって、まずはあなたのハートをがっちりわしづかみ。
かと思うと、突然スーッと疎遠になり、そっけない態度へと豹変してしまう。
絶望のどん底に突き落とされるあなた。


いつしか、その人に肉体的な接触を懇願するのは100%あなたの方ばかり、というパターンが固定されていく。
会えば会ったで、相手から「どうしようもない奴!」「クズ!」と、屈辱的な呼び方でもって徹底的に貶められる。
面と向かって「もう、何も感じなくなってしまった」などと言われるかもしれない。


3.歯が浮くようなお世辞、賞賛、歌、詩(ポエム)...。
あなたのFacebookページに、怒涛の集中投下。




一日に何十回(何百、とは行かないまでも。)もメールやメッセージを送ってくる。ここまで熱心に迫り来られると、あなたの方でもいつしか「これが無いと生きていけない」とすら感じられるようになる。相手から浴びせかけられる言葉が、あなたの自信を保つのに欠かせない「お守り」と化してしまうのだ。


4.「あなたこそ、私のソウルメイト」。
早々と、そして高らかに宣言。


どういうわけか、この言葉を聞いても特に違和感は抱かなかった、あなた。
サイコパス人間は、二人の間にどれだけ共通点があるか、似ているか、という部分ばかりを強調したがる。
初めの数回のデートでは、もっぱらあなたが話し役、相手が聞き役、というのが定番。そして、あなたが話すごとに相手は「信じられないよ、君、まさに僕の理想の人そのものじゃないか。」と、ひたすら感動しまくる。


5.あなた vs これまでの人達。
誰でも彼でも、比較の対象に。
 

元カレ、元カノ、友達、家族、そして、いずれあなたに取って代わることになる誰かさん。ありとあらゆる人を取り上げては、あなたとことごとく比較。
理想化、つまり上げ上げモードが続いている間は、「他の奴等」と比べることで、あなたがどれほどすばらしいかということを強調。さんざん持ち上げられたあなたがすっかり夢心地になるのは、無理もない。
だが、一転して卑下・貶めモードに入ると、事態は急変。いちいち他の人達とあなたを比べてはケチをつけるようになり、結果的にあなたの心はずたずたにされる。


6.嘘、嘘、嘘。そして、言い訳の数々。


この相手は、どんなことにもとにかく言い訳をせずにはいられない。
別に、言い訳する必要が無いことにまで、言い訳が返ってくる。そして、問い詰められる隙を作らせてはまずいとばかりに、ものすごい速さで嘘を吐き出す。悪いのはいつだって他の人。サイコパス人間本人は、絶対に悪くないのだ。
自分の行動を振り返って、改めるなんてことは夢にも思わない。ただ、屁理屈を並べ立てることの方に多くの時間を費やしている。


7.永遠に終わらない、退屈な日々。


間違っても、不意を突かれて慌てふためく、などという姿を人前で見せることは無いのがこの手の人々だ。
人間ならば誰でも覚えがある不安、恐れ、心配なんて感情も、彼らには無縁である。
何事にもすぐに飽きるため、新鮮味が薄れて慣れが入ってくるとたちまち興味を失う。


傍目には「落ち着いた人」「動じない人」のように見える、サイコパス人間。
それに引き換え、自分と来たら劣等感の塊で、いつまでも些細なことにこだわるつまらぬ奴...、と、あなたは自分を情けなく思うこともあるだろう。
でも、それは人として、ごく当たり前の反応ではないか。
あなたの中には、ごく普通の、人間らしい感情がちゃんと生きている。彼らには、それが無い。


8.あなたのことを見下し、小馬鹿にした態度で貶める。


あなたは、自分の意見をはっきりと伝えようとした。
ところが、相手は無言のまま。ただ薄ら笑いを浮かべているだけ。
サイコパス人間との関係では、からかいの言葉がコミュニケーションの主要部分を占めるようになる。人を小馬鹿にしたような言葉をわざわざ選んでぶつけてくるのは、知性や業績にケチをつけることであなたの自信を失わせたいためだ。
その企みに気付いたあなたが問いただしたとしても、「気にし過ぎだよ」「まさか」と、逃げの言葉しか返ってこない。


9.SNS(ソーシャルネットワーキング)を駆使。
天真爛漫なフリして周囲の人々を操り、嫉妬心や競争心を煽り立てる。




かつて、あなたはその人の世界の全て...のはずだった。
だが、最近では、FacebookなどのSNS上に投稿する動画も,
どう解釈したらよいのか、その真意を図りかねるような謎めいたものばかり。
交際ステータスについても明言を避けたいのか、ずっと空欄のままだ。
「いったい、彼女/彼にとって、自分は何なのだろう?」...こうして、あなたの心は疑心暗鬼にさいなまれていく。


もうとっくの昔に縁が切れた筈の人々に向けて、思い出の歌の動画や、内輪の人にしか通じないジョークをばら撒いては、自分の方に関心をひこうとする。どうしてそんなことをやるのだろうか。
あなたにとっての「ライバル(敵)」が参加するイベントにはまめに顔を出すくせに、あなたの方には一向に来る気配すら無い。


10.あれ?いつの間にか、探偵の真似事してる、私...。



(以上4枚、©123RF)


ふと気が付くと、あの人のFacebookページや投稿写真を、過去何年分にもさかのぼって一つ一つチェックしていた。
こんなこと、他の人と付き合っていた時には一度としてやったこと無かったのに。
その人の元カレ/元カノのページにも、やはり入念に目を通す。
どうにも説明がつかない、このモヤモヤした嫌な気持ちを何とかしたくて、いちいちチェックせずにはいられないのだ。


【原文】
https://www.psychopathfree.com/content.php?212-30-Red-Flags&styleid=1 

(※ 上の訳文は書籍版・"Psychopath Free"中の英文に基づいています。そのため、必ずしも上のリンク先の英文表現と一致しない場合があります。)

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