2016年11月27日日曜日

性愛の不正操作【3】

「前みたいに『その気』にならない...ここ数週間、その手のことは全然頭に無くってね」
臆面もなく言われ、あなたはますます自分のルックスに自信が持てなくなっていく。
相手が言わんとしていることは明らかだ。
「ここ数週間、君/あなたのことなんて少しも考えていなかった」。


そして第三者が二人の間に割って入る。三角関係の始まりだ。
「彼/彼女が、他の誰かと寝たなんて。しかも交際順調?あり得ない!絶対!」

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© 2009 Harsh AgrawalFlickr | CC-BY | via Wylio

愛を交わし合いながら、真のソウルメイトに出会えたと本気で信じていた、あの頃の君。
「これが好き」と君が言えば、必ず相手もそれが好き。そんな二人だったのに。


思い出して欲しい。あいつらの口から出た答えは、全て捏造されたニセモノ、だったよね。
君がベッドの上でこれが好き、あれが好き、と漏らせば、サイコパス人間はそれら一つ一つを【身づくろい(グルーミング)】する過程に使えると見て、即、取り入れていったはずだ。
他にも君から集めたものはいろいろあるが、今のところはしまって置いて、次のターゲットへと移ってからネタとして使うつもりらしい。


知らなかったこととはいえ、君が関係を持ってしまった相手は詐欺師だった。
嘘をつかれて、そんな相手に身も心も許してしまった。


サイコパス人間から無事逃れられた【サバイバー survivor】の中には、虐待・被虐待の関係となってもなお、愛欲に溺れたがために相手となかなか別れられなかった過去を悔い、自分を責め続けている人も少なくない。


でもね、これは君のせいじゃない。
騙されたんだよ、君は。


騙されて、そして【身づくろい(グルーミング)】の段階で体験したような、あの並外れて強烈な愛着が本物の絆であるように信じ込まされてしまった。
そして、肉欲という危険きわまりない炎に身体中が燃え上がるのをどうすることもできず、あいつらの手口にまんまと乗ってしまったんだ。


いつかは君も悪夢から解放されて、また自由な気持ちで性と向き合えるようになるさ。これは僕が保証する。

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© 2010 Kasia, Flickr | CC-BY | via Wylio

僕たちが運営するPsychopathFree.comのサイトでは、性という話題についてもオープンに、正直に話し合える場を設けてきた。

【訳者注:現在、掲示板は限定メンバーのみのクローズド/非公開扱いとなってしまいました。なお、Facebookページでのやり取りは一般の読者にも広く公開されています。)

サイコパス人間と関わった過去から立ち直っていく上では、こうした場での語り合いがとても大切なステップとなる。
自分自身を癒していくために、他者と語り合うことが絶対に必要なんだ。


精神と身体との共同作業なくしての治癒なんて、あり得ないのだから。


性愛の不正操作【2】

だとすれば、あいつらは一体何をしていたのか。


ひたすら観察し、君に関する情報を集めていたんだよ。
君が全てをさらけ出し、無防備な状態で身を任せていた、あの時ですら。

【参考資料①】

文庫 他人を支配したがる人たち (草思社文庫)
ジョージ サイモン
草思社
売り上げランキング: 4,154

「潜在的攻撃性パーソナリティーは人を称賛して褒めそやし、有頂天にさせるのが本当にうまい。お世辞やこれ見よがしに援助の手を差し伸べる術にも長じているが、それもこれも相手の警戒心を解き、その信頼や忠誠心を自分に差し出させるためにほかならない。」 
(「他人を支配したがる人たち 身近にいる『マニピュレーター』の脅威」ジョージ・サイモン著、秋山勝訳、草思社文庫、2014、p.185。
原題は"In Sheep's Clothing : Understanding and Dealing with Manipuative People"。羊の皮を被った狼、つまりいかにも善人といった仮面を付けて近付いてきて狙いを付けた獲物を襲う「隠れ悪人」の問題を扱った本です。)

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© 2009 paul stumpr, Flickr | CC-BY-SA | via Wylio

「あの人にとって、私(俺)って、まだ魅力あるのかな...。」


焦る気持ちに我を失いつつある君。
身体面でも、言葉の上でも、相手の関心が得られないと、ますます自信が崩れていきそうだ。
すると、相手はこれをまんまと利用し、君を「不正操作」しにかかってくる。


少しずつ距離を置き、君から離れつつあるといった印象を与えてしまえばいい。
たったそれだけで、君は自分のことを情けない、みじめな、ふしだら人間だと思い込みむようになるから。

【参考資料②】
「犠牲者となる相手の弱点にくわしい場合、潜在的攻撃性パーソナリティーは、その状況を徹底的に利用して、相手の支配を試みようとする。(...)
自分よりも一段下だと思える相手を見つけ、その状態にとどめておくことにじつに巧みで、こうやって他人に対して自分が力ある立場にいることを楽しんでいる。」 
(「他人を支配したがる人たち 身近にいる『マニピュレーター』の脅威」 p.119)

あなたの心を操る隣人たち
ジョージ サイモン
草思社
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(1996年の初版本を元にした翻訳単行本。文庫本は2010年に出た改訂増補版を全訳したものだそうです。)

少し前の【理想化】段階にあった頃は「どんなに一緒にいても君には飽きないよ」とさえ言っていたものだが。「釣った魚にエサはやらない」を地で行くような豹変ぶりだ。今や、相手の興味は頭脳戦にしかない。もはや、あなたの身体に触れようとすらしない。
性行為は特別な「恩寵」のように扱われるようになり、事に及ぶか及ばないかの決定権も全てあちら側に委ねられてしまった。

【参考過去記事2 作りものだった「ソウルメイト」:理想化【1】

相手とベッドを共にしている時、君だってうすうすは気付いているんじゃないかな。この人、私(僕)が次にどう動くか見たくって、じっと待っているんだな、って。


その通り。
あいつらは、君をあざけり笑うチャンス到来の時を今か今かと心待ちにしているんだよ。
「そんなの不自然だ」「変態だ」って君に言い放ちたいんだ。君のことをバカにしたように笑い、おかしくも何ともないジョークで君をコケにしたくってたまらないんだ。


以前はかくも情熱的だった愛の営みも、今では単なるゲームへと堕してしまった。
もはや、単なる競い合いでしかない。


性愛の不正操作【1】

サイコパス人間と性的な関係になって間もない頃の君。

「こんな素晴らしい相手、他にいるはずない」とまで思っていた。

身体のどこに触れられたら嬉しいか、どんな言葉をかけて欲しいか、何をされたら最高の快楽が得られるか、何もかもこの相手にはお見通しだったからね。だから、ベッドの上での相性も最高。そうだろう?


相性は最高、か。
まぁ、そうとも言えるし、言えないかもしれない。


誰にだって性的な欲望の一つや二つぐらいはあるもの。
サイコパス人間は、そうした君の欲望を鏡のように映し出し、実際の行動でもって露(あらわ)にして見せる。
あいつらのやること為すことといったら、どんな時であれ、何であれ、この【鏡のプロセス】を経ているわけなんだが。


mirror from Flickr via Wylio
© 2010 Milan Nykodym, Flickr | CC-BY-SA | via Wylio

君としては、誰よりも情熱的に、とことん愛されているとの実感があっただろう。


...それだけに、相手の態度が一変し、君自身の【自我像】が蝕まれていく段階へと移ってからは、まるで強姦(レイプ)されているかのような屈辱感に打ちひしがれたのではなかろうか。

【参考過去記事1 「むしばまれていく、自分らしさ【1】 】


本当のことを言うよ。

サイコパス人間にとって、君が心の一番奥底で大切にあたためていた夢や空想なんて、正直、どうでも良かった。
ならば、一体君の何に注目していたのか。


君の一挙一動。
そして君が発する一つ一つの言葉さ。


隅から隅まで君のことを観察し、得られた情報を基に自分を微調整した上で、相手はどう振舞うべきか、何を言うかを決めていたんだ。

これ、知ったら大ショックだろうね。
それが本当ならば、君を満たしたあの幸せ感も、魂の喜びも、あいつらの方にはこれっぽっちも存在していなかった、ってことになる。
残酷過ぎる真実だ。


2016年11月23日水曜日

【コラム】何がまとも?

君の、いわゆる「ソウルメイト」。

ついさっきまでは君にべた惚れ、熱烈に言い寄って来たのが、一転してうんざりした様子へと変わった、だって?
それ、まともじゃない。


堂々と君を裏切り、他の相手と浮気しておきながら、君に対しては「嫉妬深い」「おかしい」とケチ付けてくる、だって?
やっぱり、まともじゃない。


以前は分刻みのペースで君宛てに送られてきた、メールやメッセージ。
君はスマホをすぐ脇に置き、相手から連絡が入るのを今か今かと待っている。
これも、まともじゃない。


相手の口から出てくる、元カレ・元カノの話。
どいつもこいつも、まるで型で押したように「躁鬱病で、気分の上下が激しすぎ」な奴か、「狂ったように自分に惚れ込んでた」奴ばかり、だって?
またしても、まともじゃない。

when in doubt, sit beside the river and contemplate the way in which our lives pass : brooklyn (2008) from Flickr via Wylio
© 2008 torbakhopper, Flickr | CC-BY | via Wylio

他人に寄生しながら生きる。それがサイコパス人間だ。
感情の発達が途中で止まっているから、自分で自分を変えるだけの力なんて、あいつらには無いんだ。


あいつらが君の人生から遠ざかってくれさえすれば、君にもわかるさ。
何もかもが収まるところに収まり、意味が通るようになる。
もやもやが消えて、正しく物事を見られるようになる。


そして、君の生活も元の「まとも」な状態へと戻っていくはずだ。
(p.11)


2016年11月19日土曜日

【コラム】ブラックホール

自分はいつも犠牲者。
そう信じて疑わないのがサイコパス人間だ。 
自分が他の人にどれほどひどいことをしているかも知らずに、全くいい気なものだが。 
口を開けば、あいつのせいでひどい目に遭った、こいつのせいで大変だった、という話ばかり。
彼らの言い分だと「自分は絶対悪くない」のだそうだ。

【参考資料1:自己愛性人格障害 でこぽんの法則
「自己愛性人格障害 (273)脳内変換で被害者になる」 】

【参考資料2:モラハラ資料
「謝らない、言い訳する、人のせいにする自己愛性人格障害」 

嘘、浮気、盗み、虐待。
こんなもの、サイコパス人間に言わせれば問題でも何でもない。 
しかし、あなたにとっては違う。遅かれ早かれ、彼らの不埒(ふらち)な悪行三昧を見せつけられて、あなたは悩み始める。 



...「理想化」段階のままで、いつまでもあの幸せ感に浸っていれば良かったのに、なぜそうできなかったんだろう? 


...言いたいこと、はっきり主張すべきだろうか?
いや、そんな大それた裏切り行為、私にはとてもできない...。 

Copyright: 123RF Stock Photo
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こうした類の人間と関わり合いになったら、「ああ、自分はブラックホールに落ち込んでしまったんだな」と思って、観念した方がいい。 
相手がどれほどあなたにひどい仕打ちをしようが、最後は「お前が悪い」「悪いのはそっちだ」に行き着くしかないのだから。

(p. 54)


2016年11月18日金曜日

ガスライティングと投影

ガスライティングとは、サイコパス人間が事実を歪曲するために用いる手口のひとつ。
些細な嘘や、ちょっとした悪事をきっかけとして始まる場合が多い。
他人を動かして、何らかの反応を引き出したい。
そう彼らが思った瞬間、ガスライティングの幕が切って落とされる。


【参考記事1:「ガスライティングって何?」(NAVERまとめ)  
https://matome.naver.jp/odai/2142976416137264801 】

サイコパスの被害者には、人一倍おおらかで、のんびりした性格の人が多いという。
相手の仕掛けた罠にもすぐには反応せず、できるだけ長く状況を見守ろうとする。
あなたもきっとそのタイプではなかろうか。


いくらあなたが辛抱強いとはいえ、いつかは我慢の限界に到達するはずだ。重い口を開かざるを得なくなる時も訪れる。
これ、サイコパス人間にとっては待ちに待った瞬間だ。
この時を境にして、奴らはあなたとの間の時系列を勝手に書き換えるか、もしくは実際にあった出来事を「そんなことは無かった」と一蹴するか、のいずれかの行動へと出るだろう。
サイコパス人間の言葉に現実把握能力をじわじわと蝕まれていくあなた。
気は確かか。自分はまともなのか。それすらも次第に怪しくなっていく。


普通、ガスライティングは誰が見ても明らかな虐待行為であるようには見えないものだ。きわめて単純な行為、例えば、口では「これをやる」と言っておきながら、実際は全く別のことをするといった、いわゆる「言行不一致」。これもガスライティングの一種である。


あなたが交際相手から「今、フィットネスクラブに向かっているところ」とのメッセージを受け取った、と仮定しよう。
だが、実際は他の友人とレストランに行っていた。
あなたはそれを後になって知ることとなる。


一体、何のためにそんな嘘を?
「みんなで食事に行くことになった」と言えばそれで済むのに、なぜそう言わなかったのだろう?


付き合いが浅い頃だったら、「フィットネスクラブの件は結局どういうことだったの」とあなたから何気なく相手に尋ね、相手もそれに応えて適当な言い訳を取り繕うことで、どうにか一件落着となるはずだ。
だが、あなたへの接し方が冷酷非情になっていくにつれて、相手は自分の発言内容すら否定するようになる。「フィットネスクラブに行くだって?言った記憶すらないよ」と。
いくらあなたが「言ったじゃない!」と反論し、その時交わされた会話を再現しようと試みてみても徒労に終わるだろう。
なにしろ相手からは、
「いちいち細かすぎるんだよ、君は」
「イラつくなあ、もう」
と、あなたを悪者扱いする言葉しか返って来ないのだから。
Copyright: 123RF Stock Photo
http://www.123rf.com/profile_oppdowngalon

この「いちいち細かすぎる」という言葉。
相手がこれを口にしたら、今、まさにガスライティングが進行中であると疑っても構わない。実際、ガスライティングというのは「細かすぎる」言葉の応酬から成り立っているのだから。


フィットネスクラブに行こうという計画が、たまたま繁華街での食事へと化けた。そんなことに、いちいち目くじら立てなくたっていいじゃないか?大したことじゃないだろう?
確かに大したことじゃない。
...それがごく普通の人間同士の関係だったとしたら。


サイコパス人間相手の場合、話は全く違ってくる。
つかなくてもいい場所で嘘をつくということが、ほぼ毎日のように繰り返される。
バカバカしい上に不毛きわまりない彼らとの押し問答に毎回毎回引きずり込まれているうちに、あなたはまるで妄想癖に取りつかれた探偵にでもなってしまったかのような気さえしてくる。


もし、あなたが本物の探偵よろしく、相手に真実を突き付けた(LINEでのやり取りや、Eメールなど)としよう。
まず、サイコパス人間は一切の接触を絶つという方法で、あなたを罰しにかかってくる。
そして、以前やり取りした内容をねじ曲げ、
「ひどいのはそっちの被害妄想だろう。頭、おかしいんじゃないの?」
と、全てをあなたのせいにしてくるはずだ。


次第に相手の言うがままに思い込まされていく、あなた。


<<...ああそうか、おかしいのは自分の方だった...。
この人と別れるのが嫌だったら、裏表の無いオープンなやり取りは厳禁、という暗黙のルールにこっちが従わなければならないんだな...。>>


全く、まともな頭の持ち主ならば理解に苦しむようなプロセスである。


そこで、われわれのHPを管理している主要メンバーの一人・Smitten Kitten(HN)に登場してもらい、一体何が起こっているのかをわかりやすく、筋道立てて説明してもらうとしよう。



「サイコパス人間は、自分の行動をあなたの上に投影し、『お前が悪い』と非難します。自分が世界一ネガティブな人間であることを棚に上げて、『ネガティブなのはお前だ』って相手を罵るんですよね。
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http://www.123rf.com/profile_vesnacvorovic

この「ガスライティング」も、彼らの言い分をあなたに「信じ込ませ」るという、サイコパス人間が得意とする技の一つです。
付き合っている相手にあそこまでひどい仕打ちをされたのだから、あなたがああした反応に出るのも仕方が無かろう、といった状況であっても、彼らによると全て「お前が悪い」。
そして、逆切れする。
しかも、自分がやった悪行三昧に関しては、知らぬ存ぜぬを貫きます。


罰として与えられた音信不通。
反故にされた約束。
嘘。
浮気。
相手からの度重なるひどい仕打ちに怒り、傷ついたあなたは、だんだんと『やっぱり悪いのは自分なのかも』と思い込むようになってしまうんですね。


『どうして正直に言ってくれないの』と相手に直接詰め寄ったところで、返ってくるのは『神経質な奴だ』『あら探ししてばかりじゃないか』『ネガティブなことしか言わないよな』と、あなたを逆に異常者扱いするようなセリフだけ。


要は、全ての言動が『あなたを洗脳する』という大きなプロセスの一環なんですよ。
不適切で許しがたい、そして明らかに虐待レベルの暴挙に出ておいて、いざとなったら事態をくるりとひっくり返し、悪いのは全てあなたのせいにする。
何の罪もないあなたをわざと苦しめておきながら、自分には一切非は無い、と身の潔白を主張する。
悪いのは全部そっちだ、とあなたを犯人扱いする。


相手がそのような態度を崩さないため、あなたは実際に起こってすらいない出来事に対し、責めは全て自分が負わねばならない、という気持ちにさせられてしまうのです。


いいですか。ここ、何度も読み返してくださいね。
あまりにもむちゃくちゃですよね。呆れちゃいますよね?


こうした仕打ちも、あいつらにしてみれば「別れを前にしてのプレゼント」なんですよ。そろそろ切り時かな、という雰囲気になり、崩壊寸前のあなたとの関係を振り返ってみて、うまくいかなかったのは全部あなたのせいだ、と、責任をなすり付けようという魂胆なんです。
もっとも、最初っからうまくいく可能性なんてゼロだったんですけどね。


あなたは何度も自問自答するに違いありません。
【もし、自分が違う行動を取ってさえいたら、全てがうまく行っていたかもしれないのに...。】と。


かつての「愛情爆弾(love-bombing)」の段階で体験したようなあの、キラキラと光り輝くような前向きな生き方、そして無邪気だけど、どこかおめでたい、あの頃の世界観を手放ささずに、何が何でも死守していれば...
(その段階が過ぎ去るやいなや、嘘に次ぐ嘘、そして虐待に次ぐ虐待があなたの上に襲い掛かってきたんですけどね。)

【参考記事2:「作りものだった『ソウルメイト』:理想化【1】
https://sayonara-psychopath.blogspot.com/2015/02/1.html 】


・・・ひょっとしたら、今でも相手との仲が順調に続いていたんじゃないだろうか?
相手の話のつじつまが合わないこと、手紙の内容が嘘だったことを、あなたの方から問い詰めさえしなければ...。
(「そんな手紙、送っていない」と、相手はあくまでもシラを切り通しましたけどね。)


もし、あなたが相手の言う通りにして、余計な事を言わずに黙ってさえいれば...。
(相手への不信感を裏付けるような確固たる証拠、どう転んでも見落としようが無いほど大量に見つかったじゃないですか。それもあなたのすぐ、目の前で。もう忘れてしまったのでしょうか。
そもそも、その証拠にしたって、相手があなたの出方を探りたいがために、わざわざ目立つように置かれていましたよね。)

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http://www.123rf.com/profile_osons

ちょっと待ってください。

いいですか。
あなたが相手の言う通りに行動したとしても、遅かれ早かれ、相手はあなたに飽きていたはずですよ。


いつまで経ってもからくりに気付かない鈍感なあなたに、もしくは毅然とした態度で立ち向かって来ないあなたに、どっちにしても飽きが来て、気持ちが冷めてしまっていたはずです。


だから、奴らは何かをでっちあげずにはいられないんですよ。
あることないことでっち上げ、それを丸ごと全部、あなたを責めるための口実として使う。
で、自分は何一つ間違ったことはしていない、と図々しく居直り。
何かしらのドラマを作り出し、人間関係に波風立てずにはいられないんですよ。
どうあがいてみようと、何を言おうと、サイコパス人間が相手では、あなたに勝ち目はありません。


負けたのはそっちだ...
そうあなたに信じ込ませようと必死になっている彼らの方こそ、実は本当の意味での敗者なんですけどね。」

("Psychopath Free <Expanded Edition>", Jackson MacKenzie, Berkley, 2015, pp.51-55)


2016年11月6日日曜日

【コラム】サイコパス人間・最大の敵


サイコパス人間はまず、ターゲットとなる人物を注意深く選び、その人物の性格をそっくりそのまま真似る。
こうすることで、ターゲットの信頼を簡単に勝ち取ることができるし、あっという間に親密にもなれるからだ。
 
だが、真似は真似、演技は演技、でしかない。いつまでもボロを出さずに完璧な演技を続けていられるなんて、およそあり得ないものだ。
だから、ターゲットにされた側でも、サイコパスの仮面にひび割れが生じて来ると、そのうち嫌でも気付くこととなる。
気付いたその瞬間には、あいつらが必死に演じている役柄とはどうしても相容れない、何とも言いようの無い不気味な感覚が身体に走ることだろう。
Copyright:  http://www.123rf.com/profile_pornpoj

もし、勇気あるターゲットが矛盾に気付き、それを本人に直接問いただしたとする。一体どうなるだろうか。
ターゲットが即刻、サイコパス人間から「最大の敵」認定を受けるであろうことはまず、確実である。

そもそも、サイコパス人間自身が、自らの非やごまかしを認めるなんてこと、あり得るはずがない。認めることができないからこそ、サイコパス人間は攻撃の矛先を自分ではなく、ターゲットへと向けて、執拗に攻めてくるのだ。
心理戦、三角関係、ガスライティング、沈黙といった手段を駆使し、自分の手は汚さずに、ターゲットが自分で自分の首を絞めるざるを得なくなるような流れへと持っていく。
 
この時、ターゲットの大半は、自分が病的な人格の持ち主を相手にしていることに気付いてすらいない。「あの人との関係って、どこか普通じゃない...。」とぼんやり感じる程度なのではないだろうか。 
実は、サイコパス人間にとっての最大の侮辱とは、「あの人はどこか普通ではない」といった類のコメントである。普通の健全な人間である、という自らの評判に傷がつくことだけは避けたいと思っている。
だからこそ、彼らの方から一早く「あいつ、おかしいよ」とターゲットに難癖を付けて、先に引きずり下ろさねばならない。言った者勝ちである。

それが済んだら速やかに移動だ。どれほど嘘まみれの話を語ろうとも、サイコパス人間の話に熱心に耳を傾けてくれるような、次の犠牲者が待っているのだから。

("Psychopath Free (Expanded Edition)", Jackson MacKenzie, Berkley, 2015, p.52 )