史上最凶最悪のナルシシスト(自己愛人間)③

(②はこちらから。)

5. 必殺技はダブルスタンダード(二重基準)


私は家でも、仕事場でも、必ず瞑想の時間を持つようにしている。 

ところがこの男ときたら、その瞑想のやり方がけしからん、とケチをつけてきた。 
「そんなやり方じゃ全く説得力は無いね。 せめて2時間はやらないと。それか、スピリチュアル系のリトリート【※注①】に参加するとか。」

【※注①:リトリートとは、日常のゴタゴタから離れて、静かに瞑想したり自分を内観したりするために行う、いわゆる「プチ隠遁生活」。自然の豊かな場所にある宿泊施設で行われることが多い。
参考記事:「リトリートとは」DKBodyネバダ州立大学公認ピラティスのHPより  】

 自分はこういう風に瞑想をやるんだ、そういう計画を立てたんだ、としつこいぐらいに語ってはいたものの、実際、実行に移せていなかったし、またやろうともしなかった。 
その理由? 
「まだ読まなきゃいけないチベット仏教の本が一冊あるから」 ...ですって。 



この男が私の境界線【※注②】を乗り越えてずかずかと踏み込んでくるのに耐えられなくなった私は、思い切って抗戦した。
すると、彼はすぐさま私のことを「心の貧しい女だ」「偉そうに決めつけやがって」と罵った。 
何さ。 
ストーカーもどきの行為もやったし、ナイフの刃先を私に突き付けたし、私のメールを隅から隅まで盗み読みさえしやがった。 
あんたにそこまで言われる筋合いなんて無いわよ。 


【※注②:境界線。近年ではバウンダリーと表記することも珍しくない。ここでの意味は「他人と自分との心理的境目」。】

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「ほら、リトリートに申し込みしてきたよ」
そう言って自慢気に語る彼。
「で、君の方はどうなんだ。人生を良くするために、何かやってるかい?」
...そう言いつつも、この男、酔っぱらっていたり、薬でハイになっていたりすることが多過ぎて、実際にはそのリトリートにすら行けなかったわけだが。


スピリチュアル・リトリートに百万回出ようが出まいが、関係無い。
クズ人間はどこまで行ってもクズである。


で、自分自身がそんな体たらくだというのに、
「君はまだエゴを手放していない」
と私の方に攻撃の矛先を向ける。
まったく、お笑いだ。


誰かと話をしていても、横から割り込んできて会話を乗っ取る常習犯だった奴が一体何言ってんの、だ。
みんなが盛り上がっているところに現れ、話題が何だろうとまったくお構いなし。
話の腰を無理矢理折って、いつの間にか話の流れを自分の方へと持って行くその手腕、実に大したものだった。



スピリチュアルであることは、必ずしも自分のエゴを殺すというということとイコールではない。


エゴだって私たちの一部だ。
殺す代わりに、その存在を認めた上で、時によっては「あえてその声を聞かないように」調節できるようになればいいのだ。



6.内面の問題は「外部」に責任丸投げ


「僕は『フォース』の一部なんだ」 彼はよく得意気に言っていた。
そう、もちろん「スター・ウォーズ」の「フォース」だ。


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彼曰く、自分は「スピリチュアルムーブメントの模範生」なんだそうだ。


なのに、自分のしでかしたひどい行為に関しては「別におかしくないだろう?」と涼しい顔を決め込む。
「そもそもこの世界が腐り切ってるんだ、何やろうが変わらんよ。」


 私も、私の親しい友人たちも、みんな人生に自分ならではの意味を見出そうと前向きに努力しているような人々だ。
そんな私たちに向かって、このスピ系自己愛の元・彼はうんざりした顔で言い放った。
世の中自体がおかしいのだから、今更変化を起こしてみたところで何の意味も無い、と。


「大体、資本主義体制下でのみ成り立つようなセラピスト(療法家)の仕事なんてさ、根本的にスピリチュアルな世界とは相いれないんだよなあ」 と語っていた。



少し前に友人の一人が書いた文章を、ここで紹介しよう。

「問題解決のために何の役割も果たそうとしない者は、
往々にしてごみや堆積物とから成る
最下層部分へと沈殿していくものだ。」

スピリチュアル・ナルシシスト(スピ系自己愛)と関わってさんざんな目にあった人々と会って話をするうちに、だんだんわかってきた。


【ネガティブな言動がひたすらエンドレスで続く人間関係。
そういう腐れ縁にはまって脱け出せないと、非常に疲れる】

のである。


だから、あなたにはこのまま問題解決のために働く側にとどまっていて欲しい。
ごみや堆積物を吐き出して、人生をデトックス(毒出し)しようではないか。


あなたが知っているナルシシスト(自己愛)が恋人でも、友人でも、先生でも、立場なんて関係ない。
所詮、ナルシシストはナルシシストだ。
サフラン色(濃黄色)の法衣を身にまとったからといって、中身も一緒に良くなる、なんてことは絶対にあり得ないのだ。



この話に登場するナルシシスト(自己愛)男に出会ったのは、私がまだうぶで世間知らずの21歳の頃だった。
彼が言っていることは、まぁ、確かにどれも正論。
だから、身体の奥深くが「この人、何かがおかしい!」と精一杯叫んでいたのに、頭はその叫びを無視した。
「彼は心優しくて、スピリチュアルな人なんだから...」って自分に言い聞かせてしまった。
彼のことをかばい過ぎてしまった。



あなたの人生に、スピリチュアル・ナルシシスト(スピ系自己愛)はいないだろうか。
もし思い当たる人物がいたら、その人とどういう経緯で出会ったのか、ちょっと思い出してみて欲しい。


ジョナサン(・マーシャル。①で既出。)はこう言う。


「スピリチュアル・ナルシシスト(スピ系自己愛)は、 より寛容であろうと努力し、 より理解ある人になろうとするような向上心豊かな人々が住む場所を嗅ぎつけて、そこに寄生するんだ。 
そういう人々のコミュニティの一員となってしまえば、
 あいつらが影響力を行使するのは実に簡単だからね。」 

ジョナサンは続ける。


「こいつらの本性を見抜くのは本当に難しい。人あたりはいいし、もっともらしい顔をしてもっともらしいことを言うからね。...ウブド【※注③】 に足繁く通っては、どれどれ、君のチャクラを診てあげよう、などとほざくような、そういう奴らだよ。 

あいつらには、君の弱いところがわかるんだ。だから、『こんな風に人に話を聞いてもらうなんて、生まれて初めて!』と、君もついつい心を許してしまうのさ。」 

【※注③:インドネシア、バリ島にある地域。豊かな自然とさかんな芸術が世界中から観光客を集める。 

http://www.bali-indonesia.com/ubud/からお借りしました。

こうした連中に引っかからないように一番気を付けて欲しいのは、まず、若い人たち。 
そして、人生を左右するような大変動(引っ越し、離婚、転職...等)を経験したばかりの人たち、だ。 


誰でもそうした時期には心がもろくなりがちだ。
スピ系自己愛は、まさにそういうタイミングを狙って、魅惑的で活き活きとした姿を表向きにアピールしながら近寄ってくる。
そして、人は騙される。


でも、それは仕方の無いことだった。 
あいつらが吐いた煙にまんまと巻かれてしまった自分を、許してやることが必要だ。 



私の場合、時が経つにつれて、怒りも少しずつ消え去っていった。


だが、今こうして振り返ってみてはっきりとわかったことがある。 


「あのスピ系自己愛男は、実は私にとっての『先生』だったのだ」 


と。 



ミシェル・へバードに代弁してもらおう。 


「【自分を愛せよ】というレッスンを授けるために、彼らは現れたのだ。 誰も私たちを救えない。私たちのことを救えるのは、私たち自身だけ。」 


スピリチュアル・ナルシシスト(スピ系自己愛)に台無しにされた時間を取り戻し、自分を癒したい...。


そう思っているのなら、まずは力を取り戻すための瞑想から始めてみてはいかがだろうか。

(了)
【関連記事】

自己愛的な「スピリチュアル指導者」を見抜けなかった私
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/p/blog-page.html

【隠れ自己愛人間】。...知ってた?
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/p/blog-page_7.html

スピ系自己愛~肥大するエゴ【前編】
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/p/will-and-spirit-isil-will-and-spirit-2-d.html

スピ系自己愛~肥大するエゴ【後編】
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/p/6-neo-paganism-httpsja.html

史上最凶最悪のナルシシスト(自己愛人間)①
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/p/blog-page_13.html

史上最凶最悪のナルシシスト(自己愛人間)②
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/p/3.html

史上最凶最悪のナルシシスト(自己愛人間)③
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/p/5.html

一つの嘘から、全てが狂う。その人は、空想虚言者かもしれない。
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/p/blog-page_9.html

4 件のコメント:

  1. 師岡さん、こんばんは。楽天のブログはまだまだ途中なので、今後も拝見させていただきたいと思っています。
    こちらの自己愛関連の記事を読みながら「この人はサイコパス?」とか、「この人は隠れ自己愛だったのかも」などと最初は考えていたのですが、師岡さんのブログのおかげで自分の欠点に気がつくことができました。ありがとうございました。
    これは私の人間関係すべてに言えることなのですが、「相手はどうしたいのか?」「相手の気持ちは?」と考えるあまり、「自分はどうしたいか」「これはイヤだ」ということを言わずにきたのです。これは私の親子関係からきている気がするのですが、自分で関係がこじれる原因を作っていたんですね。
    私の場合、悩んでいる人がよく寄ってくるのですが、ある日「こんな人だと思わなかった」とがっかりされるんです。多分、相手に合わせ過ぎて、彼女たちに幻想をもたせてしまったんでしょう(魚座の太陽と海王星のスクエア持ちだからでしょうか?)。依存に近い関係になってしまうので、線引きは早いうちにした方が良いのだと思いました。

    師岡さんのブログを今後も読ませて頂きたいのですが、私の関わり方で気になるところがあったら遠慮なくおっしゃってくださいませ。(おやじギャグ寒い……とか)

    ところで話を変えますが、スピ系に集まる人って純粋なタイプとすごくたくましいタイプと分かれる気がします。私がスピ系に関わったのは某占い研究所だけですが、そこの実態がわかった後でも残った人って、某占い研究所の先生以上のすごいタイプの人達でした。
    私の努力が足りないなんて思わず、やはり早く逃げて正解なのですね。

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  2. kyphiさん、コメントありがとうございます!(^^♪

    kyphiさんに書き込んでいただけるのに気になるところだなんて...めっそうもないです~。占星術初級レベルなのにいい気になってる私にいつも優しく接してくださって、本当に感謝しています。(オヤジギャグは、まぁ、昭和世代だからみんなある程度はやるんですよ。うん。(笑))

    きっと魚座/海王星らしい癒しの雰囲気✨が漂う、「なんでも受け入れてもらえそうな、観音様」的な方なんでしょうねぇ。文章からもその謙虚でお優しい人柄は伝わってきますよ。

    kyphiさんをひいき目に見る立場から思い切って言っちゃうと、多分そういう方たちって、「何でも受け入れてくれる=言う事聞くと思ってたのに、突然自己主張して、何なの彼女!ムカッ!!!」って具合にキレる...というタイプではないでしょうか?表面上はどうあれ、心の中では上から目線...と。
    「依存」というよりはむしろ、ずーずーしく寄っかかってきた、っていうようにも取れますが...ちょっと意地悪過ぎますでしょうか。てへ。

    うっかりまずい店に入ってしまった、と潔く諦めて、金払ったら最後、もう二度とそこでは食べない、と心を決めるしかないと思います。
    ただでさえ人生はストレスいっぱいなのですから、少しでも要らない人間関係のしがらみは減らして、心もカラダも快調に保っておきたいですよね。

    私も天秤座サウスノード(ドラゴンテイル)で、ついつい人にいい顔し過ぎて後から「もうやだ...」ってぐったりする方なんですよ。
    なので、なんとなーくお気持ちわかるような気がします。

    私の場合は加藤諦三さんの「自分を嫌うな」をはじめとした「いい人やり過ぎるな」本シリーズがじわーんと心に沁みましたねぇ。←加藤さんの文章は好き嫌いがはっきり分かれますので、通販即ポチ、はおすすめしません(笑)。

    スピ系2タイプ、これもわかるなぁー。
    「肉食動物」と
    「草食動物」ですね!
    「肉食」は、セミナーとか行っても、「いつかノウハウ盗んでがっつり開業して儲けたい!運もお金もジャンジャン引き寄せ!」型。ネットワーク作りも猛烈にやります。

    高額セミナーとか、NLPなどの「相手を意のままにしたい」系セミナー←NLPのまじめな先生方、すみません...に集まるのはこっちですね。いわゆる「意識高い系」と非常に重なる。
    いつかは自分が「先生」になってやる、って気がみなぎってます。

    一方、「草食動物」タイプは、そういう起業とか人集めとかにはあまり興味無し。根っからのフォロワー(信奉者)体質で、情報の受け手側にいることが多い。それも、あんまり疑ったり、批判的な目を向けたりしないで、素直に受け取っちゃう。

    で、あまり儲け心に結び付けたりしないですよね。
    今の自分の社会的な顔を犠牲にしてまで「私はスピです!」と自己主張する勇気はない感じ...表向きには。
    (実際は「ヒーラー」「セラピスト」「〇〇リーダー」等の肩書を得て、自宅等で小規模にビジネス展開できたらいいな、と憧れている人もちらほら含まれているのだけれど。)

    ...なーんてね。
    ちょっと意地悪入ってしまったかもしれません。
    でも、あまりお金さんお金さんした雰囲気の漂うところには行かない方がいいだろうなー、ゲーセンやお祭りの射的と同じで、あまり熱くなり過ぎるとそのうちケガするぞ、とは思っています。


    そうそう、深入りしなくって正解だと思います。羊の群れには必ず狼が混じっている(笑)。

    kyphiさんも新月の今日、良い一日をお過ごしくださいね。

    返信削除
  3. 観音様だなんて良い風に言っていただいて……。・゚・(ノД`)・゚・。
    怪しいと思っているのにいつも逃げ遅れているので、どんくさいだけですよ。ドジでのろまなカメです(笑)
    師岡さんはサウスノードが天秤座なのですね。天秤座だと自己主張は控えて相手のことを常に考えるでしょうから、ぐったりするのが分かる気がします。しかも、乙女座に星が多いようですし、繊細そう……。
    私の場合はサウスノードが双子座(以前間違えてお伝えしてしまったかも。すみません)なので、コミュニケーションで悩むのは仕方がないのかもしれません。

    ところでツイッターのフォローありがとうございました。
    あまり使い方がわかっていないのでこちらに書いてしまいました(一応、ブログ更新のお知らせをしているのですが、ブログの投稿をするとFC2が自動でツイートしてくれるのです)。

    ジョーゼフ・キャンベル氏のことを調べたら、9ハウスの海王星・蟹座、10ハウスの月っていうのが納得できました。それにしても師岡さんって本当に色々なことをたくさん知ってらっしゃいますね。乙女座の水星と冥王星の合をお持ちでしたっけ? 様々なジャンルを、興味を持ったらトコトン勉強する方だなと思いました。自己愛のブログでもお薦めの本がいっぱいでてきて……。どうやって時間を使ってらっしゃるんだろう??

    すみません、今回も長々と失礼しました。どうか素敵な週末をお過ごしください~。

    返信削除
  4. (返信ボタンがなぜかうまく働かないので...)

    kyphiさん、お返事ありがとうございます(^^♪。
    Twitter(ほんの気まぐれで読み手から書き手へとスイッチ(;''∀''))。
    私も細かいところはよくわかっていないです(笑)。全機能の1割も使ってないかも。
    こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。

    ドジでのろまなカメ、のソースは、例のあれ、ですね(笑)。
    最終回にアッシジの教会に飛ぶ、という、今思うと「バブルよのぉ~」と呆れるくらいの豪華なロケやってましたね。
    ああ昭和。

    人との適切で心地良い距離感、これはどんな配置の星回りの人でも人生一度や二度は悩むのではないでしょうか。最初っから達人レベルの人っているのかな?あまりいないかも。
    悩まない、と言い切る方はお幸せですね。でも、個人的にそういう人って、心理的にあまり接点が無さそうです。(あいさつ以上の仲には発展しなさそう。)
    悩む人の方が人間臭くって好きだなあ。

    ジョーゼフ・キャンベル先生、こちらでは「名言集」みたいな本が出てるほど、すばらしいお言葉をたくさん残されているんですよ。(買いました(#^.^#))
    私は、西洋占星術につきものの「神話」には本当に興味無いんですよ。神々の名前とかも右から左にスルーで(笑)。
    岩波文庫を読んでもそっこーで睡魔に襲われるのですが、キャンベル先生のしゃべりは違いました。
    最高に面白いんです。
    こんなに生き生きと、神話や宗教や人間の生き方について話す学者さんがいるんだ、って、本当に感動したんですね。
    某・最大手動画サイトで、日本語吹き替えのキャンベル先生動画が見られるはずです(小声で)。
    (NHKさん、今からでもいいのでDVD発売してちょうだい~。)

    「覚えていたからといって一銭の得ににもならない知識をたんまりと溜め込み」(←フォレスト先生が双子座的特質でよく言うセリフ。双子座は一つも持ってないんですけどね。)なのですが、その代償として家の中は常にカオス状態...。
    多分その辺りで時間の帳尻を合わせているのではないかと(笑)。
    乙女座が整理整頓得意とかキレイ好きとか、一体どこのどなたの話ですか――――?って、いつも思います。

    ありがとうございました。
    台風、大したことなく通り過ぎてくれるといいですね...。

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