2015年4月4日土曜日

三角関係という責め苦【1】

あなたを近くにたぐり寄せたい。


だから、サイコパス人間は、「この上なく望ましい人」…つまり、大勢の人に求められ、言い寄られる人…というオーラを自ら作り出しては、さかんに放出する。
あなたとしても、並み居るファン連中を差し置いて、彼らの寵愛を一身に受ける対象として選ばれることで虚栄心がくすぐられるからか、決して悪い気はしない。


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彼らは、自分が人気者だという偽りのイメージを演出することに長けている。
まずは、自分の周りを異性、つまり、友人、元・交際相手、そして、いずれあなたの後釜に座るであろう人々でもって固めることからスタートだ。


取り巻きの人々が、次々に「三角関係」の渦へと巻き込まれていく。
渦中の人々の間に競争心をあおり、互いに戦わせることによって、サイコパス人間の値打ちが(たとえ上辺だけに過ぎないとしても)相対的に上がっていく...。
それこそが、彼らの真の狙いである。
(参考:Robert Greene著、"The Art of Seduction")

The Art of Seduction
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(邦訳のある同著者の本)

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話を進める前に、ここで一言言っておきたい。
人間ならば、誰でも恋に落ちるし、恋から覚めもする。
関係が終わるよりも先に新しい恋に出会う人もいれば、終わった後で出会う人もいる。
欺き、また、欺かれる。
それが人間というものだ。
僕がここで扱おうとしているのは、そうしたありふれた人間模様ではない。たとえ、それがどれほど悲惨で、理不尽な話のように聞こえるとしても。


今からこの項で僕が書こうとしているのは、そうしたどこにでもあるような色恋沙汰とは別物だ。
僕が詳しく取り上げるのは、サイコパス的人間がターゲット(被害者)を責めさいなみ、意のままに操るために用いる、極めて特殊な行動パターンの数々である。


サイコパス人間が求めるもの、それは力(パワー)とコントロールだ。自然界に住む大方の捕食動物と一緒である。
性的に、感情的に、そして物理的に配偶者やパートナーを支配すること。
これが彼らの望みである。


どうやって支配するのかって?
人の弱みにつけ込み、利用するという手口を使うのである。
道理で、あの連中は出会って間もない時期に、注目とほめ言葉とをシャワーのごとく浴びせかけてくる、という「愛情爆弾(love-bomb)」作戦を多用するわけだ。


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...どんなに強い人でも、どんなに自分に自信のある人でも、ひとたび恋の虜となるとたちまち脆くなる。
人間という生き物は、初期設定からしてそういうことになっている。



何も、身体的な攻撃に訴える必要はない。
(実際、そうした暴挙に出るサイコパス人間もいるにはいるが。)
そのようなことをしなくても、一度関係に持ち込めばいいだけのことだ。これで、あなたを焼きつくし、ぼろぼろにするための舞台装置がすっかり整った。
後はただ、偽りの愛を捏造しさえすればいい。


事情を知らない部外者に「そんな男(女)、何でさっさと切らなかったのよ?」と言われ、ぐさりと来るのは、この辺りに原因がある。
そもそも、最初からサイコパス人間に虐待され、卑下され、非難されるとわかっていて関係を結ぶ人など、いるわけがない。あなただってそうだろう。
あなたは彼らに騙されて恋に「落とされた」のである。
人と人とが結ぶ関係の中で最も強いつながりであるはずの恋に、「落とされ」てしまった。
サイコパス人間が全て承知の上でやったことだ。


一体、どうやって彼らはあそこまでパワフルな絆をターゲットとの間に結び得るのであろうか?
手口はいろいろあるが、最も彼らが好むのが【三角関係】の操作、である。


三角関係。
この語を聞いて、被害に遭った人々はたいてい「私、相手、そして次のターゲットとなる(なった)人との関係でしょう?」と考えるようだが、必ずしもそうだとは限らない。



サイコパス人間は、普段から三角関係を利用することに慣れている。
そして、「あちこちで求められている、人気者の自分」という虚像を演出しては、あなたが四六時中彼らのことを考えずにはいられないような心境になるまで追い詰めていく。
誰であれ、その三角形に取り込まれる可能性がある。例えば、

  • あなたの家族
  • サイコパス人間の家族
  • あなたの友人
  • サイコパス人間の友人
  • 元・交際相手/結婚相手
  • 交際相手/結婚相手になる可能性のある人
  • 全くの他人
といった具合に。


他人を調教する能力にかけては、サイコパス人間にかなう者はそうそういない。
彼らは、人々が仲違いして諍いを起こす姿を見て、強烈な幸福感を味わう。特に、彼ら自身の愛情を巡ってあなたと誰かがバトルを展開するような時、その幸福は絶頂に達する。


【参考資料】推薦リンク集のひとつ「モラハラ資料」( http://mora110.blog.fc2.com/ )さんの記事より 
「>「自分の見えるところで、他人同士がトラぶってるのをみてるのがたのしい」 
「ちょっとぉこの人怒ってやってくださいよー」と自己愛に言われて、騙されて怒ってみたら側に居た自己愛の生ぬるいほくそえみを感じてすぐ我に帰った。自己愛は他人の争い事が大好物。本当に困る。」
(129 モラハラ体験談「対人操作、根回し・陰口で仲間外れにする」

「人と人を争わせる 
・他人同士を争わせて仲違いさせる人 (漁夫の利、対人関係からの搾取)(自分がグループの中心になるための伏線です。陰湿な優越感に浸ってもいます)  
・自分の影響力を強くするために不和の種をまき、疑いを生じさせ、人々を仲たがいさせようとする。 」
( 仲間はずれを作りたがる、人を争わせる対人操作



彼らは事実や状況をでっち上げて、あなたを嫉妬で苦しめる。
また、あなたへの思いが果たして真剣なものなのかどうか、その誠意を疑いたくなるような言動に出る。


普通、付き合っている相手に対しては「信じてくれていいからね」と、自分が信頼に値する人間だということを懸命にアピールしようとするものだ。
ところが、サイコパス人間は、それとは全く逆のことをする。


「他にも相手、いないわけじゃないし...」と匂わせたり、他の人と時間を過ごしたり、といった行動があまりにも頻繁になるから、あなたは絶えず不安に脅かされていく。
一時として心休まる暇がない。
なのに、相手は「そんなことないよ」との一点張り。
わざわざこんな話題を持ち出してくるなんて、おかしいのはそっちだろう、と、逆にあなたの方を変人呼ばわりする始末だ。



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