2015年1月31日土曜日

ハゲタカに気を付けろ

©Ancestry Images


ここでは、回復への道を歩み始めてまだ日の浅い人に向けて、特に気を付けてもらいたいことを書こうと思う。 


サイコパス人間に虐げられた後のあなたは、生傷もあらわで、非常に危なっかしい状態にある。
一度壊れてしまった自分をこれから取り戻していくわけだが、身も心もボロボロで、惨めで、怒りに震えていることだろう。
あまりの衝撃に、崩壊寸前かもしれない。



おそらく、あなたは自分の感情を押し殺すことには慣れっこのはずだ。
自分のことは自分で、が普通にできる人ではないだろうか。
だが、今回ばかりは少し勝手が違う。
身ぐるみはがされ、無防備な立場に置かれてしまったのが、今のあなたである。
乳飲み子のように頼りなく、誰か---誰でもいいから---助けに来て欲しい、そして、自分の思いをわかって欲しい、と、泣き叫びたいほどである。




一般的に、自分の感情を隠さずに、オープンにすることは大切だ、と考えられている。
だが、今のあなたのように、極度にもろく崩れやすい状態にある人が同じようなことをやってしまうと、知らず知らずのうちに次の虐待を招き入れてしまうことになりかねない。


サイコパス人間の被害を逃れた人々が、ますます病的な人々を磁石のように吸い寄せてしまうという、この現象。
実は、不思議でも何でもない。
あなたは、興奮冷めやらぬといった感じで被害者としての体験談を語り始める。 その話に「うんうん。それ、わかる。」と真っ先に食らいつくのは、誰よりも早く、誰よりも親身な振りをしてしっかりと聞き耳を立てる、という類の人々だ。


ここが問題である。
そうした人達は、本当にあなたのことを第一に考え、話を聞いてくれているとは限らないからだ。
残念だが、延々と何時間も体験談に付き合ってくれる人達の中に、あなたの回復を心から願い、支援してくれる人などほとんどいない。


ハゲタカは、最初はこの上なく親切で、あたたかい人の顔をして近付いて来る。 あなたを治してあげたい、悩みを引き受けてあげたい、と言わんばかりに、辛かった頃の思い出話も熱心に聞いてくれる。


だが、やがてあなたは愕然とする。
「しまった、またあの悪夢の再来か」と。




【参考記事:140弱みや悩みを聞きだしてばら撒く
「モラハラ資料」さんのHP http://mora110.blog.fc2.com/より

<a href="http://mora110.blog.fc2.com/blog-entry-140.html" target="_blank">140弱みや悩みを聞きだしてばら撒く<a>
ハゲタカは、いらぬお節介や、ありがた迷惑な行為でもって、あなたをじわじわと追い詰める。絶え間ない賞賛と関心とを要求してくるが、あなたからの反論には一切耳を貸さない。
他人の不幸話を食い物とし、「私/僕を見て!」という飽くなき承認欲求を抱えて生きる人種。それがハゲタカだ。


少しずつあなたが幸せを取り戻すのに比例し、ハゲタカの敵意も徐々に明らかになってくる。あなたが立ち直れば、それだけ彼らの世界も揺さぶられる。だから、ハゲタカとしては、このままずっと共依存の状態を引きずって行きたい。
自分以外の誰かに援助を求めるなどという勝手な振る舞いは、断じて許すわけにはいかない。

【訳注:「共依存」(Wikipedia「共依存」の項より引用)

共依存(きょういそん、きょういぞん、Co-dependency)とは、自分と特定の相手がその関係性に過剰に依存しており、その人間関係に囚われている関係への嗜癖状態(アディクション)を指す。すなわち、「人を世話・介護することへの依存」「愛情という名の支配」である。 
共依存者は、相手から依存されることに無意識のうちに自己の存在価値を見出し、そして相手をコントロールし自分の望む行動を取らせることで、自信の心の平安を保とうとする。】


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この相手は病気なのか。病気でないのか。
そんなことはどうでもいい。
ただ、あれだけの災厄から逃れられたばかりなのに、またもや有毒廃棄物のような人間に引っ掛かるだなんて、あなたとしても真っ平ごめん、であろう。



僕は、被害者のみなさんに声を大にして訴えたい。
少なくとも、数ヶ月の間は新しい友人関係や交際関係を結ぼうだなんて思わない方がいい、と。
あなたはもう少し先に進まねばならない。
「もう、サイコパス人間の話なんてしなくたって、大丈夫。」
「あいつの話は、もう、いいや。」
---このレベルに到達してもらいたいのである。


もし、本当に誰かの助けが必要な時は、プロの心理療法家やセラピスト、回復のためのサポートグループやサービスだけを頼るようにして欲しい。
そうした立場の人々は、あなたが潜り抜けてきた悪夢がどんなだったかをよく分かっているし、力になりたい、というその言葉に嘘は無いかどうか、なんて、くよくよ悩まなくても済む。
...頼るべきは、下心とは無縁の人達、だ。


確かに、外へ出て、新しい人間関係を模索したくてたまらない、という気持ちはあるだろう。それは僕にだって理解できる。
ただ、あなたはこれから真っ更な状態から人生を建て直そうとしているのだ。
ならば、もっと心優しく、嘘偽りの無い、正真正銘の友人に恵まれたい、とは思わないだろうか。


大丈夫。きっと、そうなる。


真の友人というものは、心理療法家の代わりは務めてくれない。
だが、「その気持ち、わかるなー」とか、「あなたのことが心配で...」などと、だらだら善人アピールするような事もしないものだ。
試しに、その手の人達の言うことと、実際の行動とが一致しているかどうか、少し観察してみるといい。


(以上3枚、©123RF)


ワンランク上の健全な人間関係を築き上げていきたいのであれば、一朝一夕にというわけにはいかない。どうしても時間はかかる。
まず、長年の癖を捨て去り、新しい習慣を定着させていく。
直観力をも高めていかねばならない。
そうこうしているうちに、あなたがこの世界から何を手に入れたいのかがだんだん見えて来るようになる。
一歩一歩、必要なステップを踏んで進んでいこう。

2015年1月28日水曜日

あの人、サイコパス? 気付きたい、30の危険信号【4】




ごく普通の、心優しい人達と接している限り、上に挙げたような危険信号が点灯するようなことは、まず、あり得ない。
だが、一度サイコパス人間に痛い目に遭わされてしまうと、被害者の大半が「高警戒状態(hypervigilance)」という、実に困難な状態に直面する。


被害者は、常に問い続けなければならない。
---誰を本当に信用したらいいのか?と。




激しく揺れる振り子のように行きつ戻りつする、あなたの判断力。
しばらくはこの状態が続く。
自分は完全におかしくなってしまったかもしれない。考えれば考える程、わからなくなる。
昔からの友人や、知り合ったばかりのデートの相手を疑ってはいけない、と思う。だが、実際にそうした人達に会い、一緒に過ごしてみても、吐き気のような気持ち悪さがつきまとう。



直観力を高めるには、一人ひとりが独自のやり方で取り組まねばならない。
今は、とりあえずこれだけ言っておくとしよう。
【世界の大部分は善人で満ちている。
過去に痛手を負ったから、というだけで、あなたを待ち受ける好機を逃してはもったいないではないか。】


あなたの中にある感情に、たっぷりと時間をかけて寄り添ってあげよう。
状況を読み取る力、そして他者への信頼感がバランスを取り戻し、安定していられるようになるまで、微調整を続けていくとしよう。


(以上3枚、©123RF)


自分の内面に目を向けよう。
そして、なぜ、あのような感じ方・考え方に囚われていたのかを理解しよう。
過去に関わった人々との間柄を振り返って、再検証する必要が出てくるかもしれない。


あなたは少しずつ、毒になる人付き合いを切り捨てられるようになっていく。
それに伴い、健全な人との付き合いが、ふさわしい場所や状況を選んで、ちゃんと現れて来るはずだ。


【参考記事:Lifehacker 2014.10.30 「すぐに距離をおいたほうがいい、人間関係に毒をもたらす10の特徴」



Psychopath Freeの初期からのメンバーで、われわれの仲間の一人・「フェニックス」の言葉を借りて、この章を締めくくるとしよう。



「『この人に好いてもらえるだろうか?』
と質問するのは、もうやめよう。
これからは、『自分は、この人のことが好きか?』
という問い掛けを使っていこう。」


2015年1月27日火曜日

あの人、サイコパス? 気付きたい、30の危険信号【3】

21.この人、どのキャラ演じているのか忘れちゃったのかな。傍にいるのは私、なんだけど...。



一緒にいる相手によって、異なるペルソナ(仮面)を使い分けるのが、このサイコパス人間。目の前にいる客の要望に合わせて、自らを千変万化させる。
だが、彼らも時々へまをする。あなたには決して見せたことのない別の仮面をかぶったまま、あなたの方へと向いてしまった。はっとそれに気付いた瞬間に味わう不気味さと言ったら、何とも形容し難い。
あなたは徐々にこの人物につきまとうモヤモヤ感に気付き始める。



22.随分「おかしな」人達と関わったみたい。
でも、その人数、ちょっと多過ぎじゃない?


この人物の言い分に屈することなく、背を向けて去っていった、過去の交際相手や友人たち。サイコパスは彼ら全てを「嫉妬の鬼」「躁鬱」「アル中」など、侮蔑的な名前で呼んでは罵倒し続ける。
あなたもまた、次のターゲット【訳注:標的=利用価値があると踏んで、狙いをつけた、「獲物」】)には史上最低の彼氏/彼女として語られるに違いない。


23.「そこだけは触れて欲しくないのに」。
あなたの一番弱い部分を嗅ぎつけ、褒めちぎる。


外見には自信が無いあなた。他人にはあまり触れて欲しくない部分である。そこを嗅ぎ取った相手はすかさず、「あなたほどかっこいい/美しい人はいない」と、さんざん持ち上げる。
人を喜ばすのが生きがい、という人には、「こんな面白い人は初めて」と、絶賛の言葉を惜しまない。
あなたがずっと心の奥底に秘めていた壮大なファンタジーだって、彼らの手にかかれば実現も夢じゃない。狙った獲物の心を奪うためなら、どんな役割だって器用に演じてみせる。


24.服装や外見。次々と厳しいチェックを入れてくる。


要するに、この相手はあなたをリメイクしたがっているのだ。
その結果、あなたは自分の見た目に過度にこだわるようになり、特に気にする必要もない程の欠点にもいちいち「気付く」ようになっていく。
サイコパス人間と付き合う前と後。鏡の前で過ごす時間は、圧倒的に後者の方が長くなる。
(この項は、仲間の一人・ckwanderlustさんの貴重な体験談を元にしました。)



25.「あと一回ケンカしたら、別れるって言われるかも。」
心休まる間もない、あなた。



一対一の親密な付き合いには多少の口論がつきもの。そう、「雨降って地固まる」である。
だが、サイコパス人間にそれは通用しない。ネガティブな話、特に、彼らの言動についてあなたが批判めいたことを言おうものなら、即、二人の仲はおしまい。相手はそう明言してきた。
だから、あなたの方からすぐに謝罪し、許すより他は無い。
さもないと、相手の気持ちはあっという間に冷めていく。


26.成功した人、親切な人、明るい人。
容赦なく、そして執拗にこき下ろし続ける。


誰かの友人関係や夫婦関係が壊れた、という話を聞くと、やたらと嬉しそうな様子を見せる。
あなたがここまでコツコツと真面目に努力し、上手にキープしてきた人間関係も、サイコパス人間にかかってはひとたまりもない。全て台無しにしてくれることだろう。


27.ガスライティング

【参考記事:「モラハラ資料」より、「ガスライティング」の項。http://mora110.blog.fc2.com/blog-entry-48.html#comment375


ターゲット(標的)とされた被害者を裏で虐待しているのではないか、という他人の指摘には、「そんなバカな」と、真っ向から否定。
証拠を目の前に突きつけられても、ひたすら無視を決め込む。
そして、きちんとした事実を並べて彼らの妄言に立ち向かう人には、逆切れ反応に出る。


【参考記事:Gaslighting - 大人のいじめ 社会のいじめ 日本の現実
http://www32.atwiki.jp/gaslighting/pages/11.html





28.周囲には「一歩先を読め」なんて、理不尽そのもの。
自分からは何も言わないでおいて。


何日間も連絡をよこそうとしない。でも、それだってあなたが至らないからこうなったのだ。前もって、サイコパス人間の予定を確認しなかったのだから、非はあなたにある。
予定についての話なんて、一言足りともしていなかったくせに。
しかも、後日、「あれは仕方なかった。どうにもできなかったんだ。」という、犠牲者気取りの言い訳が、もれなくおまけについてくる。


29.自己中が服着て歩いてる。
「私を見て」「僕を見て」が、止まらない。


あなたから生気を吸い取り、あなたの人生を利用し尽くす存在、それがこのサイコパス人間だ。「他人から賞賛されたい」という、どこまで行っても飽くなき欲望の持ち主である。

「この人を幸せにできるのは、自分だけ。」と、あなたは不覚にも思い込んだ。だが、実のところ、誰だって良かったのだ。要は、心臓が動いて血が通っている人間でさえあれば、誰でもいいらしい。
ようやくあなたもそれに気付いたようだ。

【サイコパス人間の魂にぽっかりと空いた、深い、深い空洞は、どんな人間にも埋めることはできない。】
...これが、真実である。


30.サイコパス人間は去った。
あなたは今、何を思う?、




(以上3枚、©123RF)


サイコパス人間と激しくやりあった後の、あなた。
今はどんな気持ちでいるだろうか。
正気を失い、疲れ果て、エネルギーを失い、衝撃におののき、死にたい気分に襲われ、空っぽになってしまった、と感じているのではなかろうか。
何もかもメチャクチャにしたい、という衝動に駆られ、浪費癖に歯止めが効かなくなったり、古くからの友人とことごとく絶縁したりするかもしれない。
「どうしてこんなことに」と悩むあなた。
だが、いずれこの一連の出来事の背後に隠れている「なぜなら」という答を、探し求めるようになる。



【原文】 
https://www.psychopathfree.com/content.php?212-30-Red-Flags&styleid=1

(※ 上の訳文は書籍版・"Psychopath Free"中の英文に基づいています。そのため、必ずしも上のリンク先の英文表現と一致しない場合があります。)

2015年1月23日金曜日

あの人、サイコパス? 気付きたい、30の危険信号【2】

11.昔の恋人。未来の彼女・彼氏予備軍
とりあえず、つながりだけは切らずにキープしておく。


「あの人たち、みんな、私(俺)と付き合いたいらしいよ」と、自慢。そう言いつつも、「でも、何も心配しなくていいから」と力説する。
取り巻きの存在をチラつかせれば、あなたを嫉妬心で苦しめておけるし、「自分はモテるんだ」と印象付けることもできる。


12.仰々しい感情表現。
ほんとうの気持ちなんて、人前で見せたことすらないくせに。

「こんなに幸せを実感できたのは、生まれて初めて!」と、言葉だけは熱っぽい彼ら。ただし、その声には生気が無い。ロボットのように人工的に響くだけ。
宇宙人が地球に来て、「人間が抱く感情というのは、多分こんな感じであろうか」と想像しながら話しているかのようだ。


13.サイコパス人間の本性。
目撃者は、あなた一人だけ。




世間には「最高にすてきな人」の顔しか見せていない、サイコパス人間。
金や情報、興味・関心を吸い取られ、まんまと利用されていることに、周囲の人は気付いていないようだ。

サイコパス人間は、薄っぺらいほめ言葉を巧妙に使うことで、他人の注意力を麻痺させていく。(ソーシャルネットワーキングサービス/略称SNS【訳注:Facebook、Twitter、Mixiなど】が絶好の舞台となる)だから、その正体はばれにくい。


彼らにとっては、浅いつながりの友人をキープする方が、親密な付き合いを長く続けるよりもはるかに易しい。


14.「悪いのはそっちだ」と、一方的に責め立てる。
そもそも、先に煽ってきたのはあの人の方なのに。


SNS上で衆人環視の下、堂々と元・交際相手といちゃついておきながら、後であなたのことを「嫉妬深い」と非難する。
そして、丸三日間、あなたのことを意図的に無視した挙句、「何でそんなに重たいのか」と、なじる。



15.あなたの気持ちを汲むなんて、無理。
他人の気持ちなど理解できるわけがないのだから。

(以上2枚、©123RF)


これだけひどく扱われると、さすがのあなただって今、どんな気持ちかを相手に何とかわかってもらおうとするだろう。
だが、何を言っても無駄。せいぜい、ぽかんとした顔つきで見つめ返されるのが関の山だ。


16.話すことといったら、いつも別れた彼・彼女のことばかり。


あなたは、この人物と元・交際相手との付き合いに関しては、名前はもちろんのこと、その他ありとあらゆることを聞かされている。
まぁ、当事者の一人の口から語られる、一面的な物語を通して、ではあるが。


昔の交際相手の話。あなたとその人の間では、最も頻繁に話題に上るネタの一つである。


17.「お互いを尊重する心」。
いい年した大人に向かって、そこまで説明する必要、ある?


普通の人ならば、「正直さ」「親切」とは基本的にどういうものか、言葉に出さなくても理解できているはず。だいたい、自分の言動で相手がどういう気持ちになるか、なんて、まともな大人ならば誰でもわかりそうなものなのに。


18.あなたが犯した過ちは、一つ残らず指摘。
でも、自分のミスは完全スルー。


こういう人は、自分が2時間遅刻しておきながら、最初のデートにあなたが5分遅れて来たことを延々と蒸し返す。過ちを指摘されると、間違いなく話をすり替えてあなたの方へと矛先を向けてくる。


19.「もう飽きた。」
ある日突然、何の前触れもなく。

相手からの連絡が途絶える。
あなたがそれとなく関係修復を持ちかけると、非常に不機嫌な態度に出る。
もう、あなたは単なる「うざい奴」になってしまったらしい。


20.究極の「ダブルスタンダード」。


従順さ、尊敬の念、そして崇拝。
付き合う相手には、極度にハイスタンダードな性質ばかり要求する、この人物。
あなたのことを理想化し、持ち上げる段階を通り抜けたら、後はひたすら出し惜しみ。何一つ返って来やしない。


度重なる裏切り、嘘、侮蔑、心理操作...。
それでもなお、あなたは耐え忍ぶ。だって、相手からは「いつも完璧な彼女/彼氏」の姿を崩さないように期待されているのだから。


【原文】 
https://www.psychopathfree.com/content.php?212-30-Red-Flags&styleid=1


(※ 上の訳文は書籍版・"Psychopath Free"中の英文に基づいています。そのため、必ずしも上のリンク先の英文表現と一致しない場合があります。)

2015年1月21日水曜日

あの人、サイコパス? 気付きたい、30の危険信号【1】

「毒になる人」を見分ける




 サイコパス人間にとって一番苦手なもの、それは研ぎ澄まされたあなたの直観力だ。 外からは手出しも操作もできないこの技術を一度習得してしまえば、それは一生の武器となる。あなたの身を生涯守ってくれることだろう。



あの人、サイコパス?30の危険信号 



サイコパスの特徴や性質については、既にあまたの優れた研究が世に送り出されている。専門家による研究の代表的なものとしては、クレックリーによるサイコパス尺度や、〔ロバート・〕ヘアによるサイコパス度チェックリストを参照されたい。Googleで検索すればすぐに見つかるはずだ。



診断名サイコパス―身近にひそむ異常人格者たち (ハヤカワ文庫NF)
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社内の「知的確信犯」を探し出せ
ロバート・D・ヘア/ポール・バビアク
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これから取り上げる30の危険信号は、そうした既存の情報を補足する意味で書かれたもの、とご理解いただきたい。



 では、本書で紹介するリストは、それら専門的な研究とどこが違うのだろう。


まず、ここでは親密な間柄の人間関係を中心に取り上げることとする。
ただし、文中で扱われるのは「あの人」の問題だけとは限らない。今これを読んでいる【あなた】の側にも、同じようにスポットがあてられる。
一つ一つの項目を読み進めながら、あなた自身もまた、自分の内面と向き合い、何らかの気付きを得ていく必要に迫られるだろう。



「毒になる人」を見抜くスキルを身に付けたいのであれば、外だけ見ていてはだめなのだ。---他人の言動ばかりに注意を向けていては、全体像の半分しか把握することはできない。



自分の心の奥底にも、ぼんやりと危険信号が見え隠れしていないだろうか。いずれ、あなたはその存在に気付かなければいけない。
そこまで行けばもう大丈夫。どんな状況でも恐れることはない。




  1. 傍にいると、なぜかイライラ、落ち着かない。
でも、あの人に嫌われたくない自分がいる。どうして?


「これは、ちょっと...」といったレベルの行動をされても、「あれは、たまたま起こったこと。仕方ないよ」「ちょっと配慮は足りなかったかもね」と見逃してやるケースが多い。
あなたは、その人に関心を向けてもらいたいし、ほめ言葉をかけてもらいたい。だから、他のライバルたちと絶えず競い合わねばならない。少なくとも、あなたはそう信じている。
なのに、その人はあなたが傍にいようが離れようが、どこ吹く風といった様子。新たなエネルギー源が必要ならば、さっさと別の相手へと鞍替えすればいいさ、程度にしか思っていないようだ。



 2.性。それは、コントロールのための道具。 


性的な、二人だけの親密な場面での褒め言葉や、お世辞。これでもか、という言葉のシャワーでもって、まずはあなたのハートをがっちりわしづかみ。
かと思うと、突然スーッと疎遠になり、そっけない態度へと豹変してしまう。
絶望のどん底に突き落とされるあなた。


いつしか、その人に肉体的な接触を懇願するのは100%あなたの方ばかり、というパターンが固定されていく。
会えば会ったで、相手から「どうしようもない奴!」「クズ!」と、屈辱的な呼び方でもって徹底的に貶められる。
面と向かって「もう、何も感じなくなってしまった」などと言われるかもしれない。


3.歯が浮くようなお世辞、賞賛、歌、詩(ポエム)...。
あなたのFacebookページに、怒涛の集中投下。




一日に何十回(何百、とは行かないまでも。)もメールやメッセージを送ってくる。ここまで熱心に迫り来られると、あなたの方でもいつしか「これが無いと生きていけない」とすら感じられるようになる。相手から浴びせかけられる言葉が、あなたの自信を保つのに欠かせない「お守り」と化してしまうのだ。


4.「あなたこそ、私のソウルメイト」。
早々と、そして高らかに宣言。


どういうわけか、この言葉を聞いても特に違和感は抱かなかった、あなた。
サイコパス人間は、二人の間にどれだけ共通点があるか、似ているか、という部分ばかりを強調したがる。
初めの数回のデートでは、もっぱらあなたが話し役、相手が聞き役、というのが定番。そして、あなたが話すごとに相手は「信じられないよ、君、まさに僕の理想の人そのものじゃないか。」と、ひたすら感動しまくる。


5.あなた vs これまでの人達。
誰でも彼でも、比較の対象に。
 

元カレ、元カノ、友達、家族、そして、いずれあなたに取って代わることになる誰かさん。ありとあらゆる人を取り上げては、あなたとことごとく比較。
理想化、つまり上げ上げモードが続いている間は、「他の奴等」と比べることで、あなたがどれほどすばらしいかということを強調。さんざん持ち上げられたあなたがすっかり夢心地になるのは、無理もない。
だが、一転して卑下・貶めモードに入ると、事態は急変。いちいち他の人達とあなたを比べてはケチをつけるようになり、結果的にあなたの心はずたずたにされる。


6.嘘、嘘、嘘。そして、言い訳の数々。


この相手は、どんなことにもとにかく言い訳をせずにはいられない。
別に、言い訳する必要が無いことにまで、言い訳が返ってくる。そして、問い詰められる隙を作らせてはまずいとばかりに、ものすごい速さで嘘を吐き出す。悪いのはいつだって他の人。サイコパス人間本人は、絶対に悪くないのだ。
自分の行動を振り返って、改めるなんてことは夢にも思わない。ただ、屁理屈を並べ立てることの方に多くの時間を費やしている。


7.永遠に終わらない、退屈な日々。


間違っても、不意を突かれて慌てふためく、などという姿を人前で見せることは無いのがこの手の人々だ。
人間ならば誰でも覚えがある不安、恐れ、心配なんて感情も、彼らには無縁である。
何事にもすぐに飽きるため、新鮮味が薄れて慣れが入ってくるとたちまち興味を失う。


傍目には「落ち着いた人」「動じない人」のように見える、サイコパス人間。
それに引き換え、自分と来たら劣等感の塊で、いつまでも些細なことにこだわるつまらぬ奴...、と、あなたは自分を情けなく思うこともあるだろう。
でも、それは人として、ごく当たり前の反応ではないか。
あなたの中には、ごく普通の、人間らしい感情がちゃんと生きている。彼らには、それが無い。


8.あなたのことを見下し、小馬鹿にした態度で貶める。


あなたは、自分の意見をはっきりと伝えようとした。
ところが、相手は無言のまま。ただ薄ら笑いを浮かべているだけ。
サイコパス人間との関係では、からかいの言葉がコミュニケーションの主要部分を占めるようになる。人を小馬鹿にしたような言葉をわざわざ選んでぶつけてくるのは、知性や業績にケチをつけることであなたの自信を失わせたいためだ。
その企みに気付いたあなたが問いただしたとしても、「気にし過ぎだよ」「まさか」と、逃げの言葉しか返ってこない。


9.SNS(ソーシャルネットワーキング)を駆使。
天真爛漫なフリして周囲の人々を操り、嫉妬心や競争心を煽り立てる。




かつて、あなたはその人の世界の全て...のはずだった。
だが、最近では、FacebookなどのSNS上に投稿する動画も,
どう解釈したらよいのか、その真意を図りかねるような謎めいたものばかり。
交際ステータスについても明言を避けたいのか、ずっと空欄のままだ。
「いったい、彼女/彼にとって、自分は何なのだろう?」...こうして、あなたの心は疑心暗鬼にさいなまれていく。


もうとっくの昔に縁が切れた筈の人々に向けて、思い出の歌の動画や、内輪の人にしか通じないジョークをばら撒いては、自分の方に関心をひこうとする。どうしてそんなことをやるのだろうか。
あなたにとっての「ライバル(敵)」が参加するイベントにはまめに顔を出すくせに、あなたの方には一向に来る気配すら無い。


10.あれ?いつの間にか、探偵の真似事してる、私...。



(以上4枚、©123RF)


ふと気が付くと、あの人のFacebookページや投稿写真を、過去何年分にもさかのぼって一つ一つチェックしていた。
こんなこと、他の人と付き合っていた時には一度としてやったこと無かったのに。
その人の元カレ/元カノのページにも、やはり入念に目を通す。
どうにも説明がつかない、このモヤモヤした嫌な気持ちを何とかしたくて、いちいちチェックせずにはいられないのだ。


【原文】
https://www.psychopathfree.com/content.php?212-30-Red-Flags&styleid=1 

(※ 上の訳文は書籍版・"Psychopath Free"中の英文に基づいています。そのため、必ずしも上のリンク先の英文表現と一致しない場合があります。)