2017年4月7日金曜日

気が付けば、被告席に【改訂新版】

【タイトルでお気付きの方もいらっしゃるでしょうが、今回の文章は、2015年5月8日付の投稿(http://sayonara-psychopath.blogspot.com/2015/05/blog-post.html )と内容的にはほぼ同じです。 
ただし、2015年に発売された"Psychopath Free"改訂版では、「気が付けば、被告席に」の部分が前回までの「臨時ターゲット」(改訂版に新しく付け加えられた部分)の項のすぐ後へと移動しました。表現にも若干の変化が見られます。 
そこで、今回は加筆・修正したものを【改訂新版】と銘打ちまして再掲載します。】



あなたが関わり合いになった相手が、サイコパス人間だったとしよう。
ある時を境にして、特にこれといった理由も無いのにあなたを悪者扱いし、責め立てるようになるはずだ。これは「お約束」のようなもの。


特に、相手の「危険信号」にあなたが気付き、おぼろげながらもその正体を掴み始めた時などには、その攻撃が一層激化してくる。


罵倒し、侮辱する言葉の数々。
目的は、ずばり、あなたを追い詰めて、被告人扱いすることだ。

一体何のために?


実はこれ、拍子抜けするくらい簡単なことなのだ。


そもそも、自らの行いを弁護する人というのは、実際は何もしていないとしても、傍目には「悪いことをした人」のように映ってしまうもの。

これは残念ながらいつの時代も変わらない。
誰かが「自分は悪くない!無実だ!」と訴え始めるやいなや、人々の見方や思い込みは一方向へと傾き始める。

不公平だって?
まぁ、そうだよね。
でも、世間とはそういうものだ。


こうした風潮の犠牲となって、人生をめちゃめちゃに狂わされた人はごまんといるさ。例えば、一度レイプ犯と目されてしまった男性は、後に身の潔白を晴れて証明できたとしても、世間からはずっとレイプ犯として見られ続ける。
無罪。有罪。
真相がどうであろうと、関係無い。
もう、彼のことを信用する人はいなくなってしまったのだから。

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サイコパス人間が使うのも、これと同じ心理テクニックだ。
あいつらは、上のレイプ犯の話のように、根も葉も無い話を捏造しては、自分の周囲の人々に「あいつは怪しい」と触れ回る、ということをする。
で、気が付くとあなたは全く身に覚えの無い罪を着せられ、いつの間にか被告人の立場へと追いやられている。


さすがにここまでされては、あなただって言い返したくなるだろう。
そりゃそうだ。あなたの名誉が今、目の前でずたずたに汚され、貶められているのだから、黙って見過ごすわけにはいかない。

その他大勢の人達みんなに抗弁するのは無理かもしれないが、せめてあなたを愛している「はず」の、目の前のパートナーに対しては、ちゃんと言うべきことは言わないと、って思うのも当然だよね。


かくして、あなたは「それは違う!私はそんなことしていない!」と言えるだけの確かな証拠を、必死の形相で集め始める。
サイコパス人間の狙い通り、自滅へ向けての第一歩を踏み出してしまったとも知らずに。



で、あなたが証拠探しに奔走する間も、サイコパス人間は「お手並み拝見。」とばかりにどっかりと腰を下ろし、目の前で繰り広げられる愉快な見世物を楽しんでいるのだ。


殺気立った被害者、つまりあなたのことを落ち着き払って指差しては、「あーあ。またやってるよ、あの哀れな、頭のおかしい奴が...。」とさげすむ。


要するに、あなたの怒りに火を付けたくって、煽ってくるんだ。
カッカしているあなたの言動を冷静な口調でもって指摘し、揚げ足を取っては、「ほら、だから言っただろう。」と、自らの正しさを証明しようとする。


【参考記事】
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「...被害者が憎しみを見せれば、加害者は喜ぶことになる。それによって、加害者は自分の行為を正当化できることになるからだ。
『こちらが相手を憎んでいるんじゃない。相手がこちらを憎んでいるんだ!』」
(p.258)

「違う、嘘をついているのはあの人の方!ほら、これが証拠!」

「あの人達がグルになって私を騙したんだってば。ほら、証拠はあるんだから!」

「過去の元カレ/元カノ10人だって同じ目に遭ったんだから。証拠ならある!」



問題は、誰も証拠なんて気にしちゃいない、ってこと。
証拠?そんなの、どうでもいいのだ。

周囲の人々の目に映るのは、「自分は悪くない」と必死にもがいているあなたの姿だけなのだから。
「悪くない」と叫ぶ奴の方こそが、実は悪い奴。
そのような印象だけが強く残ってしまう。


あなたにはこれだけは覚えていてもらいたい。
「自分は間違っていない」と自己弁護すればするほど、あなたは窮地へと追いやられるはずだ。


時として、"Less is more" (少なければ少ないほど良い)が最善の策という場合があるが、これはまさしくそういうケースだ。


たとえば、サイコパス人間が、信じられないようなレベルの悪口でもってあなたを貶めにかかってくる、としよう。
自分だったら100点満点のやり方で反撃できるさ、勝てるさ、なんてこと、まさか考えちゃいないだろうね?


言うまでもないが、あいつらはあなたがどう反応するかも全てお見通しだよ。全て見通した上で、どういう罵詈雑言をぶつけるのがベストか、どのような挑発が一番効果的か、ちゃんと計算しているんだ。


あなたが一番大事にしている物や事柄。
あいつらはそこを狙い撃ちして来るはずだ。
一番大事なものを叩かれたら、さすがにあなただって黙っているわけにはいかないだろう?
普段にも増して、熱くなって応戦せずにはいられないはずだ。
そう。連中はそこまで見通した上でやっているんだよ。


だから、見誤らないことだ。
...あいつらの言動の背後には、必ず何らかの意図が隠されていると見た方がいい。

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あなたを泥仕合に引きずり込むのに最も簡単な方法、知っているかい?
サイコパスの奴等が自分で手を下しておいた悪事を、「お前がやっただろう」「あんたがやったのね」と、あなたに罪を全部被せて、非難する。
たったそれだけでいいんだ。



いかにも偽善的な化けの皮を被ってくるあいつらの、その腹黒い正体をすっぱ抜くなんて、あなたにとっては至極簡単、朝飯前かもしれない。簡単すぎて拍子抜けするぐらいだ。



だが、問題なのはその「簡単すぎる」点なんだよ。
なぜそこまで簡単にするのかって?


あなたを引っ掛けるための【罠】だからさ。


相手がゴミ発言をしてきたら、さっさと相手を論破して黙らせてしまえばいいのに、と思うだろう?
でも、ゴミ発言はゴミ発言ってちゃんと見極めて、それなりに対処する必要があるんだ。まともに取り合っちゃダメだ。
間違っても相手からの挑発に易々と乗っちゃいけないよ。



サイコパス人間は、あなたを被告人席へと追いやって悪者扱いすることしか考えていない。
あなたのことを「みなさん、私は悪くないんです!」と声高に訴える、哀れな被告人にしてしまいたいだけなんだ。


あなたの方で、差し出された餌にうっかり手を出してしまったら、万事休す、だ。
後はサイコパス人間の狙い通りに何もかもが展開していくのを黙って見ているしかない。



2017年3月16日木曜日

臨時ターゲット【3】

サイコパス人間と付き合い、その後別れた経験を持つ人々が語ってくれた。
サイコパス人間は、出会ってから日が浅い相手に対し、いきなり愛情爆弾(love-bombing)の集中投下をやって「陥落」させる、ということをするそうだ。
「自分の次の彼氏/彼女がまさにそのパターンだった」「前のカレ/カノジョがそうだったらしい」と、多くの人が証言している。


今、これを読んでくれているあなた。
元カレ・元カノへの待遇と、自分への待遇とを比較してみて、「あの人、どうも私には手抜きしているような気が...」と感じたことがあるのではなかろうか。


出会ってから付き合い始めるまで、時間はそうかからなかった。
これは「理想化」の段階なのかな、それとも...と迷っていたところにある日突然、相手からの一方的な別れの宣告。
そうじゃなかったかい?


しかもこの相手、別れ際にはあなたのことをズタボロに痛めつけるような形で、とどめの一撃をお見舞いしていったのではなかろうか。
まったくもって許しがたいことだ。


やがて、あなたの元には、自分をポイ捨てした例の相手が「もうすぐ結婚」とのニュースが舞い込んでくる。
今の彼氏/彼女とは付き合い始めてからそんなに経っていないはずなのに。
「私/僕とは数ヶ月と持たなかったあの人が、結婚だって⁉
それも、知り合ってすぐの相手と⁉ まさか!どう考えたって、長続きするわけがない!」
すぐには事情が飲み込めず、混乱するあなた。


僕が注目して欲しいのはまさにこの部分なんだ。
「その相手とあなたとは、結局長続きしなかった」という、事実に。


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...サイコパス人間と、共感力の高い人との交際が長続きすることは、通常の場合、きわめて難しい。
(ただし、子供がいるカップルや、長年人格支配を受けてきたような場合はこの限りではないが。)


なぜかって?
サイコパス連中が毒を吐き出すたびに、あなたがその毒を自分の体内へと吸い上げてしまうからさ。


奴らの毒牙にかかれば、あなたのような人であってもたちまち惑わされてしまう。その結果、あいつらが仕掛けたマインド・ゲームの召使の役でさえも進んで引き受けるようにすらなってしまう。


だが、いつまでも連中をのさばらせているわけにはいかないんだ。
そのうちあなたも、吐きかけられてはその都度飲み込んでしまっていた奴らの毒を、本人の顔面めがけて「ビュッ!」と吐き戻すということをし始める。
これはほとんど意識せずにやっていることじゃないかな。
とにかく、あなたは真正面から、自分へと放たれたはずの毒を再び相手へと向かって吐き戻すようになっていく。


「理想化段階」の甘美な幸せに水を差すなんて野暮なこと、あなただって別に好き好んでやるわけじゃない。
でも、この段階でのサイコパス人間と来たら、口を開けば飛び出してくるのは、嘘。また、嘘。
やることなすことが以前とは違い過ぎて、もはや別人のようだ。
そうなると、あなただってもう黙って見ているわけにはいかない。


臨時ターゲットも、真実追求型のターゲットも、ようやく気付き始めたようだ。これまで自分が付き合ってきた人間が、どうしようもなく腐った性根の持ち主だった、ってことに。


ただ、こんなクズ男・クズ女でも、自分の正体を見透かすだけの優れた眼力を持つ人には渋々ながらも尊敬の念を抱かずにはいられないらしい。
ご本人としては、口が裂けたってそんなこと認めたくはないだろうが。


一方、サイコパス人間の真の姿にいつまで経っても気付かない、いわば盲目状態のままでい続ける人々に対しては、恨みの感情を次第につのらせていく彼ら。
...一番最後に彼らの周りに残るのは、後者の人々だけなんだけどね。


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そう。
サイコパス人間には、敗北という結末しか無いんだ。
勝利なんて無理、無理。
なのに、あいつらはゲームに一回、また一回...と負ける度に勝手にルールを書き換えては、自分にこう納得させているんだ。
「これで良し。自分は何も間違ったことはしていない。」と。


サイコパス人間の人生がだんだん尻すぼみとなっていくことは、もはや説明を必要としないだろう。
「勝ち」に行くことはないだろうが、でも、あいつらもいずれは付き合う相手を一人に絞り込み、「結婚」へと駒を進めることになる。
そう。結婚は、する。
だが、それよりも前に、まず、あなたをめちゃくちゃに破壊しておく必要がある。


ここにも、サイコパス人間にしか思いつかないような理由が潜んでいる。


ああいう連中って、自分が「逃した魚は大きい」と後になって悔やむことだけは絶対に避けたいと思ってるんだよね。
だから今、あなたのことをめちゃくちゃにしておこうとするんだ。
あなたをぶっ壊して、傷だらけのズダボロ状態にしておけば、将来自分が「しまった、あっちを選んでおけば良かった」と後悔する心配がなくなる。
サイコパス人間は、そのような奇妙な考えに基づいて動いている。


あなたを操作し、自分で自分の首を絞めるようにと仕向ければ(つまり、あなたが自滅するようにと仕向ければ)サイコパス人間としてはまさに願ったりかなったり、の展開となる。めでたし、めでたし、だ。
だって、これで厄介な頭痛の種とはきれいさっぱりおさらばできるのだから...。


道理で、サイコパス人間から一方的に別れを告げられた後随分経っても、あなたの中では恨みや怒りがくすぶり続けているわけだ。
そりゃそうだろう。
何もかもが終わった今となってはあいつらがどれだけゲス男・ゲス女かがはっきりしたけど。何せ、交際中のあなたはそんな相手であっても精一杯尽くしていたからね。


調子良く連発される甘い言葉に惑わされ、ついずるずるとサイコパス人間との関係を長引かせてしまったあなた。
これほど惨めになると最初っからわかっていたならば、いっそ交際スタート時にさっさと卑劣な本性をさらけ出してもらった方が良かった、とすら思う。
そうすれば、時間も、気持ちも、ここまで無駄にしなくても済んだのに。


でもね、あいつらが正体を明かさずに近付いて来たのには理由があるんだ。
あいつらは最初っから決めていて、狙っていたんだよ。
あなたをとことん洗脳してやろう、甘い言葉と約束でもって洗脳し、少しでも多くをあなたからむしり取ってやろう、利用してやろう、と...。


だから、相手があなたを裏切り、ひどく失礼な態度に出て、挙句の果てにあなたをポイ捨て、という予想外の行動に出たとき (あれはボロボロなんて生易しいものじゃないよね、二度と立ち上がれなくなるほどのダメージを受けただろうね。)あなたの心は木っ端みじんに砕かれ、中身はすっかり空っぽの状態になってしまったんだ。


なのに、相手と来たら早々に別の人を捕獲。
じゃんじゃん買い物し、二人揃っての新生活をスタート、だなんて。
あちらは何もかもがとんとん拍子で前に進んでいるようだ...。


あなたは、そうした二人の姿を見てこう思うだろう。
「あら、あの人、ちゃんと人と付き合うことができるんだ。
とすると、問題だったのはあの人ではなく、やっぱり私の方だったのかな...。」


違うよ。


問題は、あなたの方じゃない。
あなたは、悪くない。
そして今後もそれが覆(くつがえ)ることなど絶対に無いはずだ。



2017年2月7日火曜日

臨時ターゲット【2】

統計によると、サイコパス人間から虐待を受けた人は、「もう限界」と気付いて絶縁するまでの間、「離れては戻る」ことを7回は繰り返すのだそうだ。
だが、臨時ターゲットの場合、話は少々違ってくる。

これら二通りの関係を図式化してみよう。


【サイコパス人間と普通のターゲットの関係】

理想化(注1)
 
 
脱価値化(注2) 
 
理想化 
脱価値化 
 
理想化 
脱価値化(以下同様)
最終的には完全崩壊
(注1) 理想化 についての参考過去記事。「作りものだった「ソウルメイト」: 理想化【1】」

(注2)「モラハラ資料」理解を深めるための用語集 より引用。

■脱価値化 
自分の期待どおりの反応をせず(褒めてくれない、感謝してくれない、愛してくれない、拒絶された、批判されたなど)欲求不満をおこさせたり自尊心を傷つけた相手を価値のない人とみなす防衛機制。「自分を認めてくれない相手には価値がない」と考えることで心を守ります。 

NPD【引用者注:Narcissistic Personality Disorder=自己愛性パーソナリティ障害の略】は自分の期待や依存を満たしてくれるときは手放しで『賞賛』しますが、少しでも拒絶したり批判したりするとその評価は180度変わって、『こき下ろし(全否定の攻撃的非難)』の対象となり、人間関係が安定しない。


【サイコパス人間と臨時ターゲットの関係】


生ぬるい理想化段階。話の内容だけは前向き。
あなたの期待は否が応でも高まる。 
 
いきなり捨てられる。
一切の前触れ無し。


臨時ターゲットは、関係をきちんと締めくくる機会すら奪われてしまうのだ。何度も繰り返された暴力発生のパターンを顧みることすらできない。
そりゃ、相手からの暴力なんて無いに越したことはないさ。
でも、一方的にいきなり捨てられたとあっては、宙ぶらりんのまま置き去りにされたも同然だ。



とんでもなく高い場所から、これ以上下がりようが無い程のどん底レベルへと真っ逆さまに突き落とされたあなた。
一体自分に何が起こったのだろう。
気付く暇など無かったし、今後の見通しだって全く立たない。心理的拷問以外の何物でもない。

相手へと捧げた熱い思い、そして、その相手からポイ捨てされた、というむごい事実だけがあなたの元に残された。


サイコパス人間と関わると、誰もがこうしたマインド・ゲームの罠にはめられてしまう。例外など無く。
ただし、臨時ターゲットの場合、【理想化】段階を100%満喫させてもらえないままズルズルと引きずられ、最終的に突然ポイッと捨てられてしまう。この点が普通のターゲットと最も違うところだ。


普通のターゲットとの関係では、【理想化】段階にもそれなりの時間をかけるものだ。
相手の仕込みにたっぷりと手間暇をかけ、二人の関係を安定させ、そして最後には華々しく爆発させる。これがお決まりのパターンだ。
ところが、臨時ターゲットにされたあなたは、そうした一連の流れを全く体験するところまで行く前に、相手から捨てられた。
どうしてだろう?


サイコパス人間にとって、あなたは最初からその場限りの、つなぎ用の相手でしかなかったからだよ。
誰かに関心を寄せてもらい、尊敬の眼差しで見つめてもらえるのであれば、あちらとしては願ったりかなったり、大満足であった。
たとえそれがほんの束の間であっても。
ちょうど欲していたものを、たまたま通りすがりのあなたが持ち合わせていただけ。
それ以上に深い意味は無かった。



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とはいうものの、あいつらだって、あなたが思慮深い心、そして優れた感受性を備えた人だってことは勘付いていたはずだ。
だって、あなたは今、この文章を読んでいるじゃないか。
それが何よりの証拠だよ。ここにたどり着いたのは決して偶然なんかじゃない。
...常に真実を追い求め、自分の身に起こったことの正体をしっかりと見極めようとする人。本来、あなたはそういう人なのだ。
これだけは誰が何と言おうとごまかしようがない。


サイコパス人間だって最終的には交際相手を特定の一人に絞り込むわけだけど、そこで最も必要とされる条件は「鈍感であること」。
あまり賢い人を相手にしてしまうと、あいつらの卑劣な振る舞いもいつかは見破られてしまうからね。


だから、今、あなたがこの文章を読んでいるとしたら、それはサイコパス人間があなたに途中で見切りをつけて撤退した、ってこと。
もっと簡単に騙せるカモを相手にした方がいいや、って判断を下したのだ。



何ヶ月先か、何年先か、何十年先かはわからない。
それでも、あいつらとの交際を続けていくうちに、化けの皮が剥がれる日はいつか必ずやって来る。あなたのような人が相手なら、そのような結果へと導かれるのも、至極当然の成り行きだろう。
あいつらはね、永久に騙されたままでいるようなターゲットを欲しがっているんだよ。
自分の正体が暴かれることを心配しなくていい。
そういう「カモ」だけを相手にしたいんだよ、彼らは。


長期的に付き合えそうなターゲットを取り込み、キープしておくことは、サイコパス人間の方にもメリットが多いはずだ
どれだけ嘘をついても、他の相手と火遊びしても、一切とがめだてはしない。責めたりしない。
そこまでできた相手が常に傍にいて、自分に合わせてくれるのであれば、それはそれで何かと重宝だよね。


だが、サイコパスはそのようなターゲットたちに対しても、少しずつ恨みつらみをつのらせていく。
なんだこいつ、自分はただ演技してるだけなのに、それすら見破ることができないのか。頭悪いな...。
と、ターゲットのことを心の奥底で見下すようになる。


全く、奇妙キテレツな話じゃないか。
あいつらと来たら「この程度でいいかな」と値踏みして手を打った人々に対しては「非の打ちどころがない、よくできた人」との印象を必死に残そうとしてくさい芝居を続ける。
その一方で、より共感能力に優れた人物をマインド・ゲームへとおびき寄せ、じわじわ痛めつけては七転八倒の苦しみを与えたいとも思っている。その方がスリル満点で、はるかに面白い展開となるからね。


とはいうものの、サイコパス人間にとって、こうした共感能力に優れた人物を長らくキープし続けるというのは、そう容易なことではない。
だから、一人の交際相手からまた別の交際相手へと移る「過渡期」にのみ、そうした人物を捕獲しては搾取する。ピンポイント的な使い方をするのだ。
最終目的地に着く前に、ちょっとだけエネルギー注入させてもらうよ、といった感じで利用するのである。


(人並み外れて高い共感能力を持つ人物の場合、ごくまれにではあるが、何年もの間にわたってサイコパス人間との関係が続いてしまうことがある。僕らの掲示板にも、そのような体験を持つ人が何人も書き込んでくれた。サイコパス人間との間に子供がいるため、逃げようにも逃げられなかったケースが大半のようだ。
そのようなしがらみに縛られているような場合、最後の最後で相手から捨てられた時に味わう苦しみは、筆舌に尽くしがたいほどひどい、ということを随分聞いている。)



2017年2月1日水曜日

臨時ターゲット【1】

この項は、僕が親しい友人と交わした会話に基づいている。少々個人的な域に踏み込んでしまった感もしなくはないが、まあ、読んでみて欲しい。
内容には若干の編集を施し、できるだけ幅広い読者層に共感してもらえるような形へと仕上げたつもりだ。


自分以外にも、例のサイコパス人間と関わって痛い目に遭った人々は何人か知っている。でも、他の人々が受けた待遇と自分のそれとを比べてみたとき、どうも自分一人だけが「使い捨て」のような扱いを受けたように思えてならない---。
そのような苦々しい気持ちを抱いている人はいないだろうか。
もしあなたがそうなら、ぜひ以下の部分を続けて読んでもらいたい。


サイコパス人間は次なる獲物を求めて常に徘徊し続ける。
そんな彼らでも、一つの「ステディな」関係に終止符を打ち、次の関係へと移っていく過渡期にあっては、何かしらの(もしくは、誰か)つなぎ役を必要とするようだ。
どっちつかずの宙ぶらりんな時期、そこにぽっかりと空いた隙間があれば埋めなければならない。


そこで彼らが触手を伸ばすのが、「臨時ターゲット」。
文字通り、これはあくまでも一時しのぎのターゲットに過ぎない。
新たな獲物が現れた時点で即、ポイ捨てされる運命にある、そういう人々だ。



もし、あなたがこの「臨時ターゲット」に該当するのであれば、僕がこの本でずっと書いてきたサイコパスな交際相手の態度と、実際にあなたが体験したこととの間には、多少異なる部分があるかもしれない。


サイコパス人間があなたと付き合っている間、「これからも末永く二人でいられたら...」などと思うことは、間違ってもあり得ない。
次は誰を狙おうか、なんてまだはっきりと決めていない時期であっても、同じこと。二人の将来をどうするかなんて、一切考えたりしないのだ。
だから、あなたとの関係も急ピッチで深めようとしきりに迫って来るのだ。
何事も、手早く。
【理想化】の段階からあなたのことを引きずり下ろしに掛かる作業にしても、だらだらと時間を費やしたりはしない。


その【理想化】段階にしても、実に杜撰(ずさん)でいい加減なものだ。手抜きのし放題である。
まず、金は出し惜しみする。
自分からは何の行動も起こそうとしない。
あなたを特別扱いすることもない。
動くのは口先だけ、だ。
ひたすら言葉のシャワーだけは浴びせかけてくるものの、それ以上の手間暇はかけない。



そんな相手の手口に、あなたはまんまと引っ掛かってしまったんだよね。せめて言葉だけは嘘・偽りの無い真実であってほしい。そう信じていたかったから。
でも、あなただって、途中からはうすうすと気付いているだろう?
あいつらはいつでも言行不一致なんだよ。
言っていることとやっていることが全然違う。

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あなたにとって、この相手との関係は何にも代えがたい、とても大切なもの。
だって、他人からここまで関心を注いでもらい、理解を寄せてもらったのは、あなたにとって生まれて初めての体験だったのだから。
そう思うのは当たり前だよね。



それに、あなたは「誰かを幸せにしてあげたい」という夢をひそかに抱き続けてきた人。「苦しみ」や「悲しみ」(本人談)を無数に潜り抜けてきたという愛する人を支えたい、と考えるのはごく自然な流れだろう。
...この人、私のことを本当によくわかってくれているみたい。ずっとひとりぼっちで、何度も心が折れそうになったけど、こんな私にもようやくソウルメイトが現れた。...。


残念ながら、これら全ては真っ赤な嘘だったのだ。


サイコパス人間にとって、あなたは単なる気晴らし程度の相手でしかなかった。
彼らの「臨時ターゲット」に対する扱いのひどさは、特に目に余るものがある。こちらから働きかけても、返ってくるのは「どうでもいいよ」といった、そっけない態度だけ。
こんな調子では、さすがのあなただって「この人、冷たい...。」と感じないわけにはいかなくなってくる。



相手からのひどい仕打ちにもめげず、それでもなお、せっせと相手に愛を注ぎ続けるけなげなあなた。
あとちょっと自分が努力すれば、そうすればあの【理想化】段階の日々が戻るかもしれない...。
そんな淡い希望を抱いたことも、今振り返ると虚しい。



サイコパス人間のターゲットとなった人が陥りやすい精神状態がある。それが、【認知的不協和(cognitive dissonance)】だ。

【*注:参考記事 「認知的不協和の意味と例」より

「人は自分の信念や、それまでの行動内容とは矛盾する、"新しい事実"を突きつけられると、"不快な感情"を引き起こします。その結果、自分の信念や行動と、"新しい事実"のどちらか一方を否定して、矛盾を解消しようとします。これを認知的不協和と呼びます。そのとき、信念を変えることが困難な場合、人は"新しい事実"の方を否定しようとします。」

論理的思考力と論理的な討論 議論 ディベート ディスカッション のHP(http://ronri2.web.fc2.com/index.html)より引用させていただきました。】


自分の中ではちゃんと筋が通っていると思われるような、理屈。
僕たちはそうした理屈を目の前にいる特定の相手へと投影するわけだが、ところがおおよそまともな理屈など通じない、理不尽だらけの奴が相手だと、後に残るのは「何かがおかしい」といったモヤモヤ感だけだ。


そもそも、サイコパス人間の行動に関して言えば「たまたま起こった」ものなど皆無である。
同様に「別にこれと言った深い意味は無い」ものも、また、あり得ない。
ああいう人間たちの場合、やること為すことの裏に、何かしらの隠された意図が必ず存在するものだ。



そしてとうとう、心が木っ端微塵に砕け散った、例の瞬間がやって来た。
あなたは捨てられたのだ。
相手は、新しい彼女/彼氏の方を選んだ。



しかも、その新しい彼女/彼氏とは将来のことも視野にいれての真剣交際をしている、というではないか。付き合い出してからまだ日も浅いというのに。
同居生活を始め、ネット上でツーショット写真を公開し、あれを買った、これを買った、といった話をしきりにばらまいている。
あなたが相手との間にずっと夢見ていたような幸せな日々。
あの二人は今、まさにそれを実現しようとしている...。


そこまでの特別扱いなど、何一つ体験させてもらえなかったあなた。
人間として生きていて、これ程にまでひどい屈辱感を味わうこともそうそう無いだろう。


なぜ、相手はあなたに近付き、交際関係を結ぼうとしたのか。
それは、単に力と支配権とをあなたから吸い上げて、自分をクイックチャージしたかったから、である。
で、用が済み次第、即、ポイ捨てすればいい。
最初っからそう決めていたのだ。
再びエネルギーレベル満タンになった相手は、あなたの元を去り、意気揚々と次なる大冒険へと旅立ってしまったのであった。