2015年6月20日土曜日

【番外編】 本書前半のまとめ。(あるFacebook投稿より)〜後編〜

引き続き、"Cat Jackson"さんという方が書いた(そして、あっという間に削除してしまった...)Facebook投稿をご紹介します。


前編はこちらからお読みください。
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/2015/06/facebook.html

文庫 平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学 (草思社文庫)
M・スコット・ペック
草思社
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「いやな人間と悪い人間との違いは何だろうね」私はこうきいた。
「よくわかりません」アンジェラは面白くもないというように答えた。
「私にもよくわからない。というより、邪悪というのは一種の病気じゃないかと私は考えている。しかし、それは特殊な種類の病気なんだ。だから、邪悪を病気と呼んだからといって、それで邪悪じゃなくなるということじゃない。 
 
病気だろうと病気じゃなかろうと、  邪悪性というのは現実に存在するものなんです。     
あなたはその現実を直視しなくちゃいけない。(p. 260 )

性欲に歯止めがきかない人も目立ちます。そういう人って、「自分さえ満足すれば相手なんてどうでもいい」んですね。
どうしようもない自己中ですよ。
でも、さすがは妄想世界の住民だけのことはあります。あの人達、自分の性欲、頭や身体の欲望を満たすためなら、何だってしますから。
相手にしているのは、生身の人間なのに。



どんな人間にも、その人ならではの欲求や、天与の権利が備わっています。 これは基本中の基本。
でも、サイコパス人間という人種にはそんな事すら、全く理解できないようです。



中には、言葉の暴力だけでなく、身体的暴力、もしくは性暴力的な手段(例えば、強姦)に訴えるような危険人物も出てきます。
奴等は、こちらの心をかき乱し、思考を操ることで、「自分はお前/あんたよりも偉いんだぞ」と、自分の優位性をゴリ押ししてきますよ。



暴力をふるうサイコパス人間の無法ぶりが、あなたと周囲の環境や物を破壊するところまでエスカレートしてしまうと、最初はそこまで派手に暴れるつもりは無かった人でも、もはや制御不能、となる可能性は充分あります。
そうなると、あなた自身も巻き込まれてしまいますので、被害から逃れるのは極めて難しくなります。

彼らはあなたを他の人々(家族、友人・知人など、あなたと良好な関係にある人々)と切り離し、孤立させます。 そして、その人々とあなたとが敵対するように、裏で画策します。 どんな嘘だって真顔で広めますよ、あの連中は。

©123RF


職場にこの手の人々がいて、あなたと敵対するようになった場合、相当面倒くさいことになると覚悟せざるを得ないでしょう。
同僚や上司の耳には「サイコパス人間さんの方が正しい」との説が吹き込まれます。それにより、あなたは「罰を受けて当然な人間」のようにみなされ、辛い立場に追い込まれるかもしれません。


あざけり。そして、いじめ。
いずれも、彼らの常套手段です。
それも、あなたにしか聞こえないところで言うか、もしくはあなた一人だけに恥をかかせるか、といった汚い手を使うんですね。
最終的にあなたが音を上げ、敗北宣言をし、職場、交際関係、友人関係...等、現在の居場所から去っていく。
その時を、じっと待ち続けているんですよ、あの人達は。



一押し、二押し、それでも足りなきゃもう一押し...と、ぐいぐい圧力をかけてくる。もしくはあなたを刺激し、怒らせる。
その一方で、再度あなたに釣り針を引っ掛け、手元にたぐり寄せるような真似もします。それも、単に「だって、試してみたらできちゃったんだもん」程度の理由で。



こうした綱引きゲームに興じている間ですら、彼らはあなた以外の、別の人のことで頭が一杯かもしれません。
だから、うまくあなたを煽って「これは私が出した結論だから」と思わせ、あなたの方から別れ話を切り出させようとします。


何たって、あちらさんと来たら、
【世にもすてきな、例の彼女/例の彼氏】
として、巷ではちょっとしたセレブ扱い、ですからね。
そんな「すてきな」人が、まさか他人を傷つけるなんて極悪非道なこと、やるはずがないじゃないですか。
だから、ボロボロにされた被虐者(ターゲット)だって、大歓迎しつつ再度自分の世界へと招き入れてやり、また存分にかわいがってやろうとするんですよ。
あるいは、また別の犠牲者をリクルートし始めるか。
彼らがやっていることといったら、いつもこの、ターゲットいじめか、犠牲者リクルートのどちらかですね。




©123RF
あなたがくれぐれも注意しなければいけないこと、二つあります。
まず、彼らとの金銭のやり取り。
そして、プレゼントをもらった時の対応、です。



というのも、こうしたやり取りの裏には必ず、あなたから「あ、悪いな」という罪悪感を引き出したい、はたまた自分を「いい人」と見せたい、という腹黒さがあるんですね。
もし、彼らに金を貸すようなことがあるならば、後々まで金の行き先をしっかりと見届けることです。
踏み倒されないよう気を付けてください。


また、サイコパス人間の中には、アルコールにはまる人も少なくないです。溜まった怒りをなだめたり、また、逆に一層高ぶらせたりするために、あの人達はどうしても酒の力を借りずにはいられないのです。


彼らが他人の前で見せる偽りの顔。声。感情表現。
あまりにも多種多様すぎるために、どれが真の姿かを見破るのは非常に困難です。


それでも、どうか、ご自分を強く持ち続けてください。
相手から離れられるのなら、ぜひ、離れてください。
必要とあらば仕事も変えましょう。



ええ、わかります。「言うは易し、行うは難し」とおっしゃりたいんでしょう?
でも、ぼろ雑巾同然のひどい扱いをこの先ずっと耐え忍ぶことに比べれば、全てを捨てて逃げ出す方がはるかにましだ、とは言えないでしょうか?



確かに、生き延びるためには、先立つ物が必要です。
でも、人と人との間に上下や優劣を付けるような人間関係をご自分の身に許していてはいけません。
私たちの一人ひとり誰もが平等であり、同じように尊重されるべき、大切な存在です。

どんな人にも幸せになる権利があるのです。


http://www.powerofpositivity.com/

「相手から手ひどい扱いを受けた時。
露わになるのは、そいつらの曲がった根性だ。
あなた自身とは何も関係無い。
だから、「私のせい」なんて思っちゃいけない。」


そうです。
私たちだって、自分とよく似た、正直で、まっすぐで、誠実な人間と出会いたい。
まともな人達と暮らし、愛し愛されたい。
そんな人生を望んでも構わないのですよ!



今後、恋愛関係に発展しそうな人が現れた時は、必ず身辺リサーチを行うようにしましょう。
深入りするのはその後でも決して遅くありません。
というのも、サイコパスな人々の場合、「もうあいつとは別れた」と嘘をつき、あなたをすっかり本気モードにさせておいて、実は陰で別の相手とまだ続いている、という卑怯な輩が少なくないからです。


メール、メッセージ、電話、直接訪問といった具合に、ありとあらゆる方法を駆使して(全く、最新のテクノロジーのおかげですよね!)、狙った獲物は必ず手に入れる人達ですからね。
後先のことなんて考えちゃいないのです。
だって、そうして手中に収めてきた歴代の彼氏・彼女達ですら、サイコパス人間の目には「俺様/私の魅力に逆らえなかった、愚かで哀れな雑魚ども」としか映っていないんですからね。どいつもこいつも、雑魚ばかり...と。



職場で出会うサイコパス人間に対しては、とにかくあちらから出された要求、割り振られた仕事の量や内容について、一番最初にダブルチェックすることを習慣付けること。
これに尽きます。
仕事を請け負う時点で、イニシャルやサインといった形で、必ず彼らに一筆書いてもらうようにすべきです。
ほんの少し手間をかけておくことで、後日、相手から非難の集中砲火を受けた時でも自分の立場を弁護することができますからね。「塵も積もれば山となる」です。



最後に。
サイコパス人間が未だに気付いていないことがあります。


それは、


今日もまた新しいことを学び、
仲間同士で情報を分かち合う。
そして、お互いの持てる力を結集し、
たくましく起き上がる。


という、私たちの新しいあり方。


いつまでも
無知な被害者のまま
泣き寝入りしているだなんて思ったら
とんでもない間違いですよ。

2015年6月18日木曜日

【番外編】 本書前半のまとめ。(あるFacebook投稿より)〜前編〜

今日は"Psychopath Free"(「さよなら、サイコパス」)の和訳は一旦お休みです。Facebook上のPsychopath Freeページ(画面左上にリンクがあります)に寄せられた、Cat Jacksonさんと名乗る読者の方による超・長文投稿を日本語でご紹介します。

説得力抜群の内容に感銘を受け、すぐさま自分のPC上に保存したのですが、残念ながら元記事のコメント欄からは既に削除されてしまったようです。 今日、幾度も該当箇所を確認しましたが、見つかりませんでした。 
(中盤、タイピングミス?コピー&ペーストミス?のためか、一部解読不能な部分がありました。それが原因で削除されたのかもしれません。 下の引用はその部分を割愛してあります。) 
一個人の体験談ではありますが、ここまで訳してきた"Psychopath Free"前半のエッセンスがうまく凝縮されているように思います。ご参考になれば幸いです。
              〜管理人・あらいぐまポムポム
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...サイコパス人間、最近ではますます増える一方のようですね。
もっとも、正確には、私たちの方が彼らという存在により敏感になってきた、と取るべきなのかもしれません。



こうした人々への対抗策を打ち出すのは簡単ではありません。何せ、一筋縄では行かないのです。
恋愛、職場、友人関係と、シチュエーションこそ違いますが、周囲からは一律に「感じの良い人」として認められているのがあの手の人々ですからね。
だから、あの人達に異議を唱える私たちの方が逆に「問題あり」「頭おかしいんじゃない?」「病んでる」と悪者扱いされかねないんですよ!!!

サイコパス人間は、自分に歯向かった人間に対しては、怒りを爆発させるか、もしくは相手に罪をなすりつけるためのうまい口実をこしらえるまで身を潜めるか、いずれかの行動に走ります。
「自分は周囲の誰よりも優れていて、しかも頭もいい。」と、信じて疑わないような人達。それがサイコパス人間です。


あの人たちが興じているのは、ひとつのゲームなんです。
私たちを自分の支配下に置く、というゲーム。

例えば、今日はあちらから上機嫌で話しかけて来たとしましょう。
ところが、翌日は打って変わって、ネチネチとこちらのあら捜しに終始。おまけに、いつも一方的に話を独占して、こっちの言うことなんて少しも聞こうとしないんですよ。
こっちが質問している時ですら!


そのくせ、面と向かって対決されると嫌がります。
こちら側で確固たる証拠を押さえたような時でも、しぶとく否認しようとしますよ。自分は悪くない、って。

©123RF

当然、思いやりなんて微塵も無いです
愛しているのも、大切に扱うのも、自分一人だけ。
奴等の口から出てくる甘い言葉になんかだまされちゃいけませんよ。要は、自分が必要な物を手に入れたい。
それしか考えていませんから。


だから目的のためには嘘もつくし、汚い手も使うし、他人だって傷つけます。おのれの欲望を満たすためになら、誰彼かまわず利用し、陰から操ってどんなことでもやらせる。そういう類の人々なんです。


世間に見せている仮面がずれ落ちたり、はがれたりすることはめったにありません。それは確かです。
でも、怒りが沸点に達した時、自分に逆らう人間をどんなことをしてでも傷つけてやりたい、と思った時、さすがの彼らも取り乱さないわけにはいきません。そこで本性が露呈するんです。 よく「人前で相手を侮辱」っていうことを好んでやりたがるんですね、あの人達。 そうなると、今まで必死に世間からひた隠しにしていた部分もつい、隠しきれずにボロを出すんですよ。 だから、「事の真相」を知りたいと思ったら、彼らがかんしゃくを起こしながらぶちまけている内容にこそ注目してください。真相はそこにあります。
周囲にはバレバレだってこと、自分では気付いていないんでしょうね。何を言われようが、あちらさんは必死に言い訳連発してくるのでしょうけど。


それから、彼らによると、以下の行動は全て「自分の周りの人々への愛情表現」なのだそうです。どこかおかしいと思いませんか。



  • 写りがいまいちな写真をネット上にアップする
  • ソーシャルネットワーク上で、少しばかり特別扱いしてやる。
  • プレゼントを買ってやる。
  • 金を貸してやる。

まぁ、どれを取っても結局は「体面」「見栄え」「支配」の問題に行き着くんですよ。
あの人達が何か/誰かを欲しいと思っても、いつまで必要か、どれくらいの期間長続きさせたいのか、なんてことは、はっきり言ってどうでもいいんです。
とにかく、欲しけりゃ力づくで今すぐ手に入れずにはいられない。で、要らなくなったら即、ポイ捨て。
彼らにとって、人間関係をキープしておく期間の長短は、相手がどれだけ「使える奴」なのかによって決まる、ってことらしいですよ。


当然ながら、「このことで相手がどう感じるか」「どれほど傷つくか」なんてこと、全く気になりません。そもそも、人の気持ちなんて理解できるわけがないんですから、あの人達は。
ただ、他の人がやっていることを猿真似して、自分が「ホンモノ」っぽく見えるよう、気合いの入った演技をする。そうやって「愛と思いやりに満ちた人」になりすましているに過ぎないのです。




©123RF

誰かを不幸に陥れた時や、自分が他人よりも優位に立った時。
こうした瞬間に最高に幸せ!と感じるのが、サイコパス人間です。ごくごく例外的に、誰かを幸せにしてやったことで幸福感を感じることも無いわけではないようですが。
ともかく、あの人達が「かけがえのない一個人」としてのあなたを知るなんてこと、現実にはまず、あり得ません。



恋愛ならば、愛情爆弾(love bomb)、職場においてはほめ殺し、といった作戦でもって、まずはあなたがどう反応するかをじっくり観察。
まんまと騙されたあなたは、ニセモノの安心感の中へと囲い込まれてしまいます。そして、いつしかサイコパス人間を「優れた上司」「裏切らない人」「昔も今も、ずっとあなたに夢中な彼氏/彼女」だと信じ込むようになります。


やがてあなたは知らず知らずのうちに彼らの支配下に置かれ、逃げることすら忘れてしまいます。こうなると、いじめ・虐待の域ですね。
しかも、あなたが黙ってがまんしているのをいいことに、、相手からの攻撃はますますエスカレートしますよ。
嘘、嘘、またもや、嘘。
言い訳の連続。
度重なるドタキャン。嫌というほど振り回されることでしょう。
説明してくれ、と迫っても「知らない」としらばっくれるのみ。
挙句の果てには、「悪いのはそっちだろう」と、逆ギレ起こす。連絡しても音沙汰無し。メールも電話もよこさない。



「異性の友人とは付き合い禁止」とあなたに命令しておきながら、自分は相も変わらず昔からの「遊び仲間たち」とつるんでいたりするのですから。
支離滅裂とはこのことです。

2015年6月14日日曜日

ワードサラダ 〜 一体、何が言いたいの?【3】

7. 「感情教育」:教えてやらなきゃ、わからない。
 


「共感」って、どんなこと。
「人の気持ち」って、どうやって読むの。
「感じの良い人になる」って、何。
まさかこんな基本的なことまでいちいち説明してやらねばならないとは。
普通の人ならば、はるか昔の幼稚園時代にでも習っているはずの黄金律(ゴールデンルール)ばかり。
いい年した大の大人が学ぶようなことでもない。



あなたの登場以前にも、サイコパス人間の長所を見出そうと努力した人は幾人も現れ、そして消えていった。
だから、あなたが最後、とはならないはずだ。



ふと、こんな考えがよぎる。
「あそこまで深く私が傷ついた理由をきちんと説明して、あの人に理解してもらうことができたら、もう二度とあんな事にはならないんじゃないかな。」



だが、彼らは変わらない。
そもそも、相手が本当にまともな人間ならば、あなたに対してしたようなひどい仕打ちをすることなど、最初っからあり得ない。



一番しゃくにさわるのは、サイコパス人間があなたと初めて会った時、まともな人間に「なりすまし」、【優しくて、気遣いのできる人】のふりをしたこと、だ。
まさか演技とは夢にも思わなかったから、あなたはまんまと吸い寄せられてしまった。


そう。奴等は心得ているのだよ。
どう振る舞ったら、「親切な人」っぽく見えるか。
どういう話し方をすれば「いい人」っぽく見えるか。
テクニックこそ持っているものの、


「そんな退屈な生き方、ごめんだ。」


と、ぬかす。これがサイコパス人間の本音だ。

【参考記事➀】

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「邪悪な人間が選ぶ見せかけの態度に最も共通して見られるのが、愛を装うことである。これは、それとまったく正反対のものを隠そうとするものである以上、当然のことである。 

R夫妻が伝えようとしていたメッセージはこういうことである。『私たち夫婦は善人であり、愛情深い親だから、息子のロージャーのことを深く心配している。』 
(...)  

邪悪な人たちの見せかけは、すくなくとも他人をだますと同じ程度に、自分自身をだますためのものである。」(pp.197-198) 

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8. 言い訳、言い訳、また言い訳。



誰だって、時には失敗もするし、大失態をやらかす時だってある。
これがサイコパス人間の場合、ミスした後に口を開けば言い訳、言い訳、また言い訳。
ちゃんと約束を守れた回数よりも、言い訳逃れした回数の方がはるかに多い。
要するに、言っていることとやっていることが全然一致しないのである。



あまりにも頻繁にガッカリさせられたため、少しずつ相手への期待をトーンダウンさせていくあなた。
「まぁ、いいか」程度のことをされただけでも、ほっと一安心。
挙句の果てには、どうでもいい事にさえ感謝の言葉が出てくるまでに調教されていく。

【参考記事➁

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「人間関係には二種類あるということをハッキリと自覚することである。問題が起きた時に、相手に譲ることで問題が解決する人間関係と、譲ったら問題が大きくなる人間関係とある。

苛(いじ)める人は、相手を苛めているうちに、相手が苛められるのを当たり前と思い出す。つまり自分の苛めを酷いこととは思わなくなる。
苛める子供は、苛められる子供は苛められるに値すると、信じるようになるという。それが苛める子供の性格特性だという。これは大人の場合でも同じであろう。

逆に苛められる人は、自分が苛められるのは当たり前だと思い出す。自分は苛められるような人間だと思い出す。つまり苛められる子供は苛めを受け入れだす。それが苛められる人の性格特性である。 

《どんな小さな苛めでも受け入れてはいけない。今を逃げてはいけない。問題の解決を先送りすると、最後には大きなトラブルを起こす。》
(pp.168-169)

※こちら↓の新装改訂版では、子供のいじめ問題を扱った部分が大幅に(100ページ近く)加筆されたそうです。Kindle版のみ発売。 
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9.「結局、何が起こったの?」


相手との不毛なやり取りが続き、生気を抜き取られていくあなた。
しまいには、本物の頭痛にも悩まされるようになるだろう。
口論の後、何時間も、何日間も、二人の会話が頭の中でぐるぐると回り続け、片時も休まる暇が無いのだから、それも当然だ。
エネルギーが枯渇し、何かをやり遂げようとする意欲など全く湧かない。


あの人があの時放ったセリフ。
適切な突っ込みを入れられず、未消化のままに終わらせてしまった、例の問題。
「こっちにだって、ちゃんと言い分があるのに!」と、悔しさが残る。次は何としてでも自分の立場を守るのだ。
そのためにも、百万種類の答えを脳内にずらりと用意し、来るべき相手との対決に備えねばならない。


確かに、こっちも悪い。でも、あの人にだって同じくらい非はあるのだ。何とか言葉をうまく選んで、それを伝えたい。
最後には「どっちも悪かったよね」と双方が認めて謝り、仲直りするような流れに持って行きたいものだ。


だが、最終的に「ごめんなさい」を言うのは、あなた一人だけ...である。