2017年12月9日土曜日

【コラム】探偵

嘘つきやマニピュレーター(他人を操る人)と関わり合いになってしまうと、僕たちはどういうわけだか「探偵」の真似事をしてみたくなるらしい。

Copyright: https://www.123rf.com/profile_catalin205 / 123RF Stock Photo


でも、それにはちゃんとした理由がある。
僕らの直観が「こいつ、実はかなりヤバい奴だぞ」と告げてくれているから、黙っていられなくなり、ついつい探偵もどきの行動に出たくなるのである。


嘘つきやマニピュレーターって、なぜかどいつもこいつも型で押したように言行不一致な奴、と決まっているんだよね。
少し観察すればわかるよ。
あいつらが口を開けば、出てくるのは言い訳、そして「自分は悪くない、他の奴が悪い」という責任転嫁の言葉ばかり。
話の辻褄さえ合わせられないくせによく言うよな、って思うけど。


あなたにも、あいつらのねじ曲げられた話に混乱させられ、挙句の果てに「嫉妬心が強すぎ」だの、「神経過敏過ぎる」だの、「被害妄想激しい」だの、一方的に決めつけられた経験があるだろう。


だけど、今、こうして一部始終を振り返ってみると、あなたが「頭おかしい」と罵られたのは、決まって【相手の方があなたに嘘をついていた】時ではなかっただろうか。
100%、一つの例外すら無く。


もうわかったよね。
あいつらの口から出た言い訳はどれもこれも、別の詐欺、不貞行為、もしくはついたところで大して役に立ちもしない嘘(ただ楽しいからつく、下らない嘘)を覆い隠すための、単なる出まかせでしかなかった、と。

【参考資料①】
モラル・ハラスメント―人を傷つけずにはいられない
モラル・ハラスメント―人を傷つけずにはいられないposted with amazlet at 17.12.08
マリー=フランス イルゴイエンヌ
紀伊國屋書店
売り上げランキング: 34,047
Amazon.co.jpで詳細を見る
 
「ここでモラル・ハラスメントの加害者が相手を不安にさせるためによく使う方法をまとめておこう。 
ーーー政治的な意見や趣味など、相手の考えを嘲弄し、確信を揺るがせる。
ーーー相手に言葉をかけない。
ーーー人前で笑い者にする。
ーーー他人の前で悪口を言う。
ーーー釈明する機会を奪う。
ーーー相手の欠陥をからかう。
ーーー不愉快なほのめかしをしておいて、それがどういうことか説明しない。
ーーー相手の判断力や決定に疑いをさしはさむ。」
 
(「モラル・ハラスメント 人を傷つけずにはいられない」マリー=フランス・イルゴイエンヌ著、高野優訳、紀伊国屋書店、1999、pp. 182-183)

裏工作でじわじわと人を苦しめていく、達人。
それがこの、サイコパス人間という人種だ。


おおらかで楽天的だったかつてのあなたははるか彼方へと消え去り、今では自分のやることなすこと全てにも疑いを向けるような性格へと変えられてしまった。
あいつらのせいだ。
出る気などさらさら無かった借り物競争にいきなり放り込まれ、走らされた。
あの頃のあなたは、そんな心境にあったのではないだろうか。

【参考資料②】 
「モラル・ハラスメントの加害者は相手を不安に陥れ、その考えや感情を疑わせるように仕向ける。その結果、被害者は自分が自分であるという感覚を失い、考えることも理解することもできなくなる。 

加害者の目的は被害者のアイデンティティーを否定して、被害者が身動きできないようにすることだ。こうしておけば、加害者は相手との対立を目に見えないものにし、相手を失わずに攻撃を仕掛けることができる。 

加害者は被害者をいつまでも自分のものにしておくことができるのだ。」 
(イルゴイエンヌ、前掲書、p.183)

0 件のコメント:

コメントを投稿