2018年2月15日木曜日

三角関係、再び

サイコパスな奴とあなたとの関係には、終止符が打たれた。
あなたはそのように思っていた。
ところが、まだまだ続きがあったんだよ。
あいつはね、わざわざあなたと「別れた直後」を狙って、「三角関係」という凶器を再び持ち出してくるんだ。


ふと、奴のFacebookページを覗いたあなた。

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すると、交際ステータスの欄がいつの間にか「シングル」となっていた。
【訳注:この場合の『シングル』は、既婚未婚に関わらず、特定の人と付き合っていない状態を指す。】 

あなたは奈落の底に突き落とされたような気分になる。 


友達も気を遣ってか、「最近どうしてるの」と声をかけてくれる。 
だが、あなたの頭にあるのは別れたばかりの元カレ/元カノのことだけ。 何一つ手につきやしない。 


アップロードされた写真を見ればイヤな気分になるのは、自分でもわかっている。 でも、やっぱり見ずにはいられない。 
二人が一緒だった頃の思い出の場面、もらったメッセージ。 
何度も振り返って眺め、衝動に駆られて削除ボタンを押してしまったものの、すぐさま激しい後悔に襲われる...。 
そんなことばかり繰り返している。


だが、遂にあなたは見てしまった。 


奴が、別の相手と一緒に撮った、写真。 


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あなたと別れてからまだ数日も経ってないのに、こんな写真を載せるなんて。信じられない。
相手に見覚えはない。あなたの知らない人だ。 
特に悪びれる様子も無く、新しい彼女/彼氏のお披露目だ!と、開き直っているようだ。 
今度の彼女/彼氏を一刻も早くみんなに見せびらかしたい、ということなのだろう。 


まさかここまであっけらかんとした、罪悪感のかけらも感じられないような姿を見ることになるとは。
あなただって、当然予期していなかっただろう。 


「もう、やめた方がいい。」 
それはあなたもわかっているはずだ。 
でも、好奇心に押し切られてしまい、ついつい二人のことを調べたくなってしまうんだよね。 


すると、衝撃の事実が発覚する。 
「...この二人、付き合い始めてから結構経ってる...。」


実際、彼らは以前からSNS上で冗談を飛ばし合っていた。微妙な距離の近さをにおわせないでもなかった。 
ただ、当時のあなたはそこまで気が付いていなかった。 
相手と自分との関係の行方にばかり気を取られていて、周囲の状況など全く見えていなかったから。
そうだよね? 


それから間もなくして、奴の交際ステータスは「交際中」へと変わった。 
あちら側についている友人はみんな、「おめでとう!」「良かったね!」と、さかんに新カップルの誕生を祝福している。 
この二人の関係、多くの人にとっては既に『公然の秘密』だったようだ。 


振り返ってみると、彼らが付き合い始めたらしい時期と、あなたが「キチガイの元彼女/元彼氏」との烙印を押され、糞味噌にけなされていた時期とは、ちょうど重なる。 
あの時既に、新ターゲットがあなたの後釜におさまる準備は着々と進んでいたんだね。 


サイコパスな奴を取り巻くファンクラブ連中も、祝賀ムードで大いに盛り上がっている。 
みんな、拍手喝采でお祭り気分。近来まれに見るほどのはしゃぎようだ。 
「われらが英雄に乾杯!ついに、(最新の)運命の赤い糸で結ばれた相手が見つかったぞ!」って具合にね。 



優越感コンプレックス 



別離、そして三角関係を潜り抜けてきたサイコパスは、半端じゃないまでに膨張した優越感のかたまりだ。 
あなたの凋落ぶりを目の当たりにしたことで、奴の全身はエネルギー満タンとなり、キラキラと光り輝く存在と化した...。 
まさに今こそが彼らにとっての「この世の春」だ。 


あいつは、あなたに新ターゲットの存在を知らせたくってウズウズしているんだよね。 
わざわざあなたの目に入るような形を取って、何かと見せつけてくるのは、そのためさ。 
あなたがどう反応するか、直接自分の目で確かめたいと思っているんだ。



仮に、あなたから何の反応も得られなかった、としよう。 
おそらく、奴の方から何か適当に理由をでっち上げて「話があるんだけど」とメッセージを送ってくるはず。 
最新のプロフィール写真を一番上に、そしてダメ押し的にもう一つの写真を真ん中に置いてね。 
こうすれば、あなたはイヤでもあいつの姿を2回は目にしなければならない。 



サイコパスはあなたの関心を引きたいがために、「服、返したいんだけど」「借りてたDVD、渡したいと思って」と、些細な用事を言い訳にあなたを呼び出すことがあるんだ。 
これ、よくある手口だそうだよ。 
普通だったら「そんなの、もう忘れてくれていいのに」と言いたくなるようなレベルの品物を、わざわざ「返すから」とアプローチしてくるんだって。 



とにかく、奴があなたを呼び出すのに成功した、としよう。 
おそらく奴は、落ち着き払った高飛車な態度を崩さず、偉そうな物の言い方をしてくるに違いない。 
「そっちは寂しいシングル。それにひきかえ、こっちは幸せさ!」 とまさえ言うんだからね。なんなら君の恋愛指南役でもやってやるよ、とすら言いかねないような、不遜なことこの上ない口ぶりである。 


会話の間もずっと「主導権はこっちにあるんだ」と言わんばかりの傲慢さが丸出し。 あなたとスッパリ縁が切れたことで、自分は沈着冷静な、優れた人間へと生まれ変わったんだ。もう勝負はついてるね...。 なんだと。 



二人の過去に関してはこれ以上いちいち騒ぎ立てるなよ、どうせ終わったことなんだし、とあなたに釘を刺す。 
度重なるあなたへの虐待行為にも、そして今や明らかになった不貞行為にも、あちらからのコメントは一切無し。
謝罪らしき言葉など全く出てこない。 
「ひたすらしんどかった。それに尽きるよ」と、あなたとの別離をざっくりと乱暴にまとめる程度にとどめる。 


自分からゴタゴタを引き起こしておきながら、まるで他人事のような口ぶりで語る、奴。 
一切の感情を交えることなく語れるのだから、さすがにその辺りはサイコパスだ。
一方、あなたに対しては憐れみを含むような口調で語り、完全に上から目線でもって見下している。 


どうだ、自分ほど器の大きい人間なんて、そんじょそこらではお目にかかれないだろう?とでも言うかの如く、嘘くさい愛想笑いを所々に交え、最後には「じゃ、元気で」とあっさり立ち去る。 明日また会う人に対して言うような気軽さで言い放たれてしまっては、あなただって情けない気持ちでいっぱいになるよね。 


かといって、別れた後にこのような「高飛車に振舞わせてやる」機会を設定してやらないと、それはそれでまた、困りものなんだ。 
後にあなたが非常に不愉快な思いをさせられる恐れが出てくるのだ。 


例えば、サイコパスが自分の不貞行為や嘘について語るのを拒んだ、と仮定しよう。 
奴はその時、一体どんなことを考え、何をしようともくろんでいるのか?

 「あなたの思い出の中では、ずっと美化された存在のままであり続けたい。
だから、自分に関するネガティブな話を今更持ち出すのは、あまり気が進まない。」 


どうやら、そのように考えているらしいのだ。 


ほら、覚えているだろう? 
二人の仲がこじれ、末期的症状を呈してきた頃だよ。 
あいつ、何日も何日も連絡を絶ち、あなたからの呼びかけにも全く応じようとしなかったよね? 
自分から音信不通の状況を作っておきながら、連絡をよこすのはあなたの仕事、って勝手に決めているんだから、呆れたものだ。
 しかも、連絡するならぐずぐずせずに速やかにすべし、って無茶苦茶言って来るんだからね。 
全くもってお話にならない。 


じゃあ、あなたがその期待を裏切り、あいつに連絡をせずだんまりを決め込んだとしたら、一体どうなるだろう? 


...執念深くて、嫉妬心の激しい奴。 
即座にそう罵られるものと覚悟した方がいいね。 



さすがのあなたも、そろそろ壁に一発、ガツン!と派手にぶちかましたくなったんじゃないかな。 



大丈夫。 あなただけじゃない。 
同じ悔し涙を流した仲間は、他にもたくさんいるから。



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