2015年6月20日土曜日

【番外編】 本書前半のまとめ。(あるFacebook投稿より)〜後編〜

引き続き、"Cat Jackson"さんという方が書いた(そして、あっという間に削除してしまった...)Facebook投稿をご紹介します。


前編はこちらからお読みください。
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/2015/06/facebook.html

文庫 平気でうそをつく人たち 虚偽と邪悪の心理学 (草思社文庫)
M・スコット・ペック
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「いやな人間と悪い人間との違いは何だろうね」私はこうきいた。
「よくわかりません」アンジェラは面白くもないというように答えた。
「私にもよくわからない。というより、邪悪というのは一種の病気じゃないかと私は考えている。しかし、それは特殊な種類の病気なんだ。だから、邪悪を病気と呼んだからといって、それで邪悪じゃなくなるということじゃない。 
 
病気だろうと病気じゃなかろうと、  邪悪性というのは現実に存在するものなんです。     
あなたはその現実を直視しなくちゃいけない。(p. 260 )

性欲に歯止めがきかない人も目立ちます。そういう人って、「自分さえ満足すれば相手なんてどうでもいい」んですね。
どうしようもない自己中ですよ。
でも、さすがは妄想世界の住民だけのことはあります。あの人達、自分の性欲、頭や身体の欲望を満たすためなら、何だってしますから。
相手にしているのは、生身の人間なのに。



どんな人間にも、その人ならではの欲求や、天与の権利が備わっています。 これは基本中の基本。
でも、サイコパス人間という人種にはそんな事すら、全く理解できないようです。



中には、言葉の暴力だけでなく、身体的暴力、もしくは性暴力的な手段(例えば、強姦)に訴えるような危険人物も出てきます。
奴等は、こちらの心をかき乱し、思考を操ることで、「自分はお前/あんたよりも偉いんだぞ」と、自分の優位性をゴリ押ししてきますよ。



暴力をふるうサイコパス人間の無法ぶりが、あなたと周囲の環境や物を破壊するところまでエスカレートしてしまうと、最初はそこまで派手に暴れるつもりは無かった人でも、もはや制御不能、となる可能性は充分あります。
そうなると、あなた自身も巻き込まれてしまいますので、被害から逃れるのは極めて難しくなります。

彼らはあなたを他の人々(家族、友人・知人など、あなたと良好な関係にある人々)と切り離し、孤立させます。 そして、その人々とあなたとが敵対するように、裏で画策します。 どんな嘘だって真顔で広めますよ、あの連中は。

©123RF


職場にこの手の人々がいて、あなたと敵対するようになった場合、相当面倒くさいことになると覚悟せざるを得ないでしょう。
同僚や上司の耳には「サイコパス人間さんの方が正しい」との説が吹き込まれます。それにより、あなたは「罰を受けて当然な人間」のようにみなされ、辛い立場に追い込まれるかもしれません。


あざけり。そして、いじめ。
いずれも、彼らの常套手段です。
それも、あなたにしか聞こえないところで言うか、もしくはあなた一人だけに恥をかかせるか、といった汚い手を使うんですね。
最終的にあなたが音を上げ、敗北宣言をし、職場、交際関係、友人関係...等、現在の居場所から去っていく。
その時を、じっと待ち続けているんですよ、あの人達は。



一押し、二押し、それでも足りなきゃもう一押し...と、ぐいぐい圧力をかけてくる。もしくはあなたを刺激し、怒らせる。
その一方で、再度あなたに釣り針を引っ掛け、手元にたぐり寄せるような真似もします。それも、単に「だって、試してみたらできちゃったんだもん」程度の理由で。



こうした綱引きゲームに興じている間ですら、彼らはあなた以外の、別の人のことで頭が一杯かもしれません。
だから、うまくあなたを煽って「これは私が出した結論だから」と思わせ、あなたの方から別れ話を切り出させようとします。


何たって、あちらさんと来たら、
【世にもすてきな、例の彼女/例の彼氏】
として、巷ではちょっとしたセレブ扱い、ですからね。
そんな「すてきな」人が、まさか他人を傷つけるなんて極悪非道なこと、やるはずがないじゃないですか。
だから、ボロボロにされた被虐者(ターゲット)だって、大歓迎しつつ再度自分の世界へと招き入れてやり、また存分にかわいがってやろうとするんですよ。
あるいは、また別の犠牲者をリクルートし始めるか。
彼らがやっていることといったら、いつもこの、ターゲットいじめか、犠牲者リクルートのどちらかですね。




©123RF
あなたがくれぐれも注意しなければいけないこと、二つあります。
まず、彼らとの金銭のやり取り。
そして、プレゼントをもらった時の対応、です。



というのも、こうしたやり取りの裏には必ず、あなたから「あ、悪いな」という罪悪感を引き出したい、はたまた自分を「いい人」と見せたい、という腹黒さがあるんですね。
もし、彼らに金を貸すようなことがあるならば、後々まで金の行き先をしっかりと見届けることです。
踏み倒されないよう気を付けてください。


また、サイコパス人間の中には、アルコールにはまる人も少なくないです。溜まった怒りをなだめたり、また、逆に一層高ぶらせたりするために、あの人達はどうしても酒の力を借りずにはいられないのです。


彼らが他人の前で見せる偽りの顔。声。感情表現。
あまりにも多種多様すぎるために、どれが真の姿かを見破るのは非常に困難です。


それでも、どうか、ご自分を強く持ち続けてください。
相手から離れられるのなら、ぜひ、離れてください。
必要とあらば仕事も変えましょう。



ええ、わかります。「言うは易し、行うは難し」とおっしゃりたいんでしょう?
でも、ぼろ雑巾同然のひどい扱いをこの先ずっと耐え忍ぶことに比べれば、全てを捨てて逃げ出す方がはるかにましだ、とは言えないでしょうか?



確かに、生き延びるためには、先立つ物が必要です。
でも、人と人との間に上下や優劣を付けるような人間関係をご自分の身に許していてはいけません。
私たちの一人ひとり誰もが平等であり、同じように尊重されるべき、大切な存在です。

どんな人にも幸せになる権利があるのです。


http://www.powerofpositivity.com/

「相手から手ひどい扱いを受けた時。
露わになるのは、そいつらの曲がった根性だ。
あなた自身とは何も関係無い。
だから、「私のせい」なんて思っちゃいけない。」


そうです。
私たちだって、自分とよく似た、正直で、まっすぐで、誠実な人間と出会いたい。
まともな人達と暮らし、愛し愛されたい。
そんな人生を望んでも構わないのですよ!



今後、恋愛関係に発展しそうな人が現れた時は、必ず身辺リサーチを行うようにしましょう。
深入りするのはその後でも決して遅くありません。
というのも、サイコパスな人々の場合、「もうあいつとは別れた」と嘘をつき、あなたをすっかり本気モードにさせておいて、実は陰で別の相手とまだ続いている、という卑怯な輩が少なくないからです。


メール、メッセージ、電話、直接訪問といった具合に、ありとあらゆる方法を駆使して(全く、最新のテクノロジーのおかげですよね!)、狙った獲物は必ず手に入れる人達ですからね。
後先のことなんて考えちゃいないのです。
だって、そうして手中に収めてきた歴代の彼氏・彼女達ですら、サイコパス人間の目には「俺様/私の魅力に逆らえなかった、愚かで哀れな雑魚ども」としか映っていないんですからね。どいつもこいつも、雑魚ばかり...と。



職場で出会うサイコパス人間に対しては、とにかくあちらから出された要求、割り振られた仕事の量や内容について、一番最初にダブルチェックすることを習慣付けること。
これに尽きます。
仕事を請け負う時点で、イニシャルやサインといった形で、必ず彼らに一筆書いてもらうようにすべきです。
ほんの少し手間をかけておくことで、後日、相手から非難の集中砲火を受けた時でも自分の立場を弁護することができますからね。「塵も積もれば山となる」です。



最後に。
サイコパス人間が未だに気付いていないことがあります。


それは、


今日もまた新しいことを学び、
仲間同士で情報を分かち合う。
そして、お互いの持てる力を結集し、
たくましく起き上がる。


という、私たちの新しいあり方。


いつまでも
無知な被害者のまま
泣き寝入りしているだなんて思ったら
とんでもない間違いですよ。

2015年6月18日木曜日

【番外編】 本書前半のまとめ。(あるFacebook投稿より)〜前編〜

今日は"Psychopath Free"(「さよなら、サイコパス」)の和訳は一旦お休みです。Facebook上のPsychopath Freeページ(画面左上にリンクがあります)に寄せられた、Cat Jacksonさんと名乗る読者の方による超・長文投稿を日本語でご紹介します。

説得力抜群の内容に感銘を受け、すぐさま自分のPC上に保存したのですが、残念ながら元記事のコメント欄からは既に削除されてしまったようです。 今日、幾度も該当箇所を確認しましたが、見つかりませんでした。 
(中盤、タイピングミス?コピー&ペーストミス?のためか、一部解読不能な部分がありました。それが原因で削除されたのかもしれません。 下の引用はその部分を割愛してあります。) 
一個人の体験談ではありますが、ここまで訳してきた"Psychopath Free"前半のエッセンスがうまく凝縮されているように思います。ご参考になれば幸いです。
              〜管理人・あらいぐまポムポム
****************************************************
...サイコパス人間、最近ではますます増える一方のようですね。
もっとも、正確には、私たちの方が彼らという存在により敏感になってきた、と取るべきなのかもしれません。



こうした人々への対抗策を打ち出すのは簡単ではありません。何せ、一筋縄では行かないのです。
恋愛、職場、友人関係と、シチュエーションこそ違いますが、周囲からは一律に「感じの良い人」として認められているのがあの手の人々ですからね。
だから、あの人達に異議を唱える私たちの方が逆に「問題あり」「頭おかしいんじゃない?」「病んでる」と悪者扱いされかねないんですよ!!!

サイコパス人間は、自分に歯向かった人間に対しては、怒りを爆発させるか、もしくは相手に罪をなすりつけるためのうまい口実をこしらえるまで身を潜めるか、いずれかの行動に走ります。
「自分は周囲の誰よりも優れていて、しかも頭もいい。」と、信じて疑わないような人達。それがサイコパス人間です。


あの人たちが興じているのは、ひとつのゲームなんです。
私たちを自分の支配下に置く、というゲーム。

例えば、今日はあちらから上機嫌で話しかけて来たとしましょう。
ところが、翌日は打って変わって、ネチネチとこちらのあら捜しに終始。おまけに、いつも一方的に話を独占して、こっちの言うことなんて少しも聞こうとしないんですよ。
こっちが質問している時ですら!


そのくせ、面と向かって対決されると嫌がります。
こちら側で確固たる証拠を押さえたような時でも、しぶとく否認しようとしますよ。自分は悪くない、って。

©123RF

当然、思いやりなんて微塵も無いです
愛しているのも、大切に扱うのも、自分一人だけ。
奴等の口から出てくる甘い言葉になんかだまされちゃいけませんよ。要は、自分が必要な物を手に入れたい。
それしか考えていませんから。


だから目的のためには嘘もつくし、汚い手も使うし、他人だって傷つけます。おのれの欲望を満たすためになら、誰彼かまわず利用し、陰から操ってどんなことでもやらせる。そういう類の人々なんです。


世間に見せている仮面がずれ落ちたり、はがれたりすることはめったにありません。それは確かです。
でも、怒りが沸点に達した時、自分に逆らう人間をどんなことをしてでも傷つけてやりたい、と思った時、さすがの彼らも取り乱さないわけにはいきません。そこで本性が露呈するんです。 よく「人前で相手を侮辱」っていうことを好んでやりたがるんですね、あの人達。 そうなると、今まで必死に世間からひた隠しにしていた部分もつい、隠しきれずにボロを出すんですよ。 だから、「事の真相」を知りたいと思ったら、彼らがかんしゃくを起こしながらぶちまけている内容にこそ注目してください。真相はそこにあります。
周囲にはバレバレだってこと、自分では気付いていないんでしょうね。何を言われようが、あちらさんは必死に言い訳連発してくるのでしょうけど。


それから、彼らによると、以下の行動は全て「自分の周りの人々への愛情表現」なのだそうです。どこかおかしいと思いませんか。



  • 写りがいまいちな写真をネット上にアップする
  • ソーシャルネットワーク上で、少しばかり特別扱いしてやる。
  • プレゼントを買ってやる。
  • 金を貸してやる。

まぁ、どれを取っても結局は「体面」「見栄え」「支配」の問題に行き着くんですよ。
あの人達が何か/誰かを欲しいと思っても、いつまで必要か、どれくらいの期間長続きさせたいのか、なんてことは、はっきり言ってどうでもいいんです。
とにかく、欲しけりゃ力づくで今すぐ手に入れずにはいられない。で、要らなくなったら即、ポイ捨て。
彼らにとって、人間関係をキープしておく期間の長短は、相手がどれだけ「使える奴」なのかによって決まる、ってことらしいですよ。


当然ながら、「このことで相手がどう感じるか」「どれほど傷つくか」なんてこと、全く気になりません。そもそも、人の気持ちなんて理解できるわけがないんですから、あの人達は。
ただ、他の人がやっていることを猿真似して、自分が「ホンモノ」っぽく見えるよう、気合いの入った演技をする。そうやって「愛と思いやりに満ちた人」になりすましているに過ぎないのです。




©123RF

誰かを不幸に陥れた時や、自分が他人よりも優位に立った時。
こうした瞬間に最高に幸せ!と感じるのが、サイコパス人間です。ごくごく例外的に、誰かを幸せにしてやったことで幸福感を感じることも無いわけではないようですが。
ともかく、あの人達が「かけがえのない一個人」としてのあなたを知るなんてこと、現実にはまず、あり得ません。



恋愛ならば、愛情爆弾(love bomb)、職場においてはほめ殺し、といった作戦でもって、まずはあなたがどう反応するかをじっくり観察。
まんまと騙されたあなたは、ニセモノの安心感の中へと囲い込まれてしまいます。そして、いつしかサイコパス人間を「優れた上司」「裏切らない人」「昔も今も、ずっとあなたに夢中な彼氏/彼女」だと信じ込むようになります。


やがてあなたは知らず知らずのうちに彼らの支配下に置かれ、逃げることすら忘れてしまいます。こうなると、いじめ・虐待の域ですね。
しかも、あなたが黙ってがまんしているのをいいことに、、相手からの攻撃はますますエスカレートしますよ。
嘘、嘘、またもや、嘘。
言い訳の連続。
度重なるドタキャン。嫌というほど振り回されることでしょう。
説明してくれ、と迫っても「知らない」としらばっくれるのみ。
挙句の果てには、「悪いのはそっちだろう」と、逆ギレ起こす。連絡しても音沙汰無し。メールも電話もよこさない。



「異性の友人とは付き合い禁止」とあなたに命令しておきながら、自分は相も変わらず昔からの「遊び仲間たち」とつるんでいたりするのですから。
支離滅裂とはこのことです。

2015年6月14日日曜日

ワードサラダ 〜 一体、何が言いたいの?【3】

7. 「感情教育」:教えてやらなきゃ、わからない。
 


「共感」って、どんなこと。
「人の気持ち」って、どうやって読むの。
「感じの良い人になる」って、何。
まさかこんな基本的なことまでいちいち説明してやらねばならないとは。
普通の人ならば、はるか昔の幼稚園時代にでも習っているはずの黄金律(ゴールデンルール)ばかり。
いい年した大の大人が学ぶようなことでもない。



あなたの登場以前にも、サイコパス人間の長所を見出そうと努力した人は幾人も現れ、そして消えていった。
だから、あなたが最後、とはならないはずだ。



ふと、こんな考えがよぎる。
「あそこまで深く私が傷ついた理由をきちんと説明して、あの人に理解してもらうことができたら、もう二度とあんな事にはならないんじゃないかな。」



だが、彼らは変わらない。
そもそも、相手が本当にまともな人間ならば、あなたに対してしたようなひどい仕打ちをすることなど、最初っからあり得ない。



一番しゃくにさわるのは、サイコパス人間があなたと初めて会った時、まともな人間に「なりすまし」、【優しくて、気遣いのできる人】のふりをしたこと、だ。
まさか演技とは夢にも思わなかったから、あなたはまんまと吸い寄せられてしまった。


そう。奴等は心得ているのだよ。
どう振る舞ったら、「親切な人」っぽく見えるか。
どういう話し方をすれば「いい人」っぽく見えるか。
テクニックこそ持っているものの、


「そんな退屈な生き方、ごめんだ。」


と、ぬかす。これがサイコパス人間の本音だ。

【参考記事➀】

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「邪悪な人間が選ぶ見せかけの態度に最も共通して見られるのが、愛を装うことである。これは、それとまったく正反対のものを隠そうとするものである以上、当然のことである。 

R夫妻が伝えようとしていたメッセージはこういうことである。『私たち夫婦は善人であり、愛情深い親だから、息子のロージャーのことを深く心配している。』 
(...)  

邪悪な人たちの見せかけは、すくなくとも他人をだますと同じ程度に、自分自身をだますためのものである。」(pp.197-198) 

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8. 言い訳、言い訳、また言い訳。



誰だって、時には失敗もするし、大失態をやらかす時だってある。
これがサイコパス人間の場合、ミスした後に口を開けば言い訳、言い訳、また言い訳。
ちゃんと約束を守れた回数よりも、言い訳逃れした回数の方がはるかに多い。
要するに、言っていることとやっていることが全然一致しないのである。



あまりにも頻繁にガッカリさせられたため、少しずつ相手への期待をトーンダウンさせていくあなた。
「まぁ、いいか」程度のことをされただけでも、ほっと一安心。
挙句の果てには、どうでもいい事にさえ感謝の言葉が出てくるまでに調教されていく。

【参考記事➁

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「人間関係には二種類あるということをハッキリと自覚することである。問題が起きた時に、相手に譲ることで問題が解決する人間関係と、譲ったら問題が大きくなる人間関係とある。

苛(いじ)める人は、相手を苛めているうちに、相手が苛められるのを当たり前と思い出す。つまり自分の苛めを酷いこととは思わなくなる。
苛める子供は、苛められる子供は苛められるに値すると、信じるようになるという。それが苛める子供の性格特性だという。これは大人の場合でも同じであろう。

逆に苛められる人は、自分が苛められるのは当たり前だと思い出す。自分は苛められるような人間だと思い出す。つまり苛められる子供は苛めを受け入れだす。それが苛められる人の性格特性である。 

《どんな小さな苛めでも受け入れてはいけない。今を逃げてはいけない。問題の解決を先送りすると、最後には大きなトラブルを起こす。》
(pp.168-169)

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©123RF


9.「結局、何が起こったの?」


相手との不毛なやり取りが続き、生気を抜き取られていくあなた。
しまいには、本物の頭痛にも悩まされるようになるだろう。
口論の後、何時間も、何日間も、二人の会話が頭の中でぐるぐると回り続け、片時も休まる暇が無いのだから、それも当然だ。
エネルギーが枯渇し、何かをやり遂げようとする意欲など全く湧かない。


あの人があの時放ったセリフ。
適切な突っ込みを入れられず、未消化のままに終わらせてしまった、例の問題。
「こっちにだって、ちゃんと言い分があるのに!」と、悔しさが残る。次は何としてでも自分の立場を守るのだ。
そのためにも、百万種類の答えを脳内にずらりと用意し、来るべき相手との対決に備えねばならない。


確かに、こっちも悪い。でも、あの人にだって同じくらい非はあるのだ。何とか言葉をうまく選んで、それを伝えたい。
最後には「どっちも悪かったよね」と双方が認めて謝り、仲直りするような流れに持って行きたいものだ。


だが、最終的に「ごめんなさい」を言うのは、あなた一人だけ...である。

2015年5月31日日曜日

ワードサラダ 〜 一体、何が言いたいの?【2】

4. 自分の悪行を棚に上げて、「お前が悪い」

サイコパス人間があなたを被告人に仕立てあげる手口については、「気が付けば、被告席に」の項で既に説明したのでそちらを参照して欲しい。


口論が白熱してくると、サイコパス人間には恥というものが無くなる。奴等は、自分の事を棚に上げて
「お前はこれこれ、こういう人間だ」
「あんたってそういう奴よ」
と、文の主語をあなたに置き換えては、一方的に罪をなすり付けて来る。

【参考記事➀ 

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[自己愛人間は] 耐えがたい恥の意識を回避するために、入ってくるメッセージを屈折し、ゆがめるプリズムを用いる。
(...) 
彼らはたえず自分の好ましくない部分を他者に投影する。 

*投影:心理学で、考え方や行動に心の内面が表現されること。自分の性質を他人の性質にしてしまうこと。投射。 デジタル大辞泉による定義/コトバンクより  

そして、その性格や感情をまるで相手が所有するようにふるまいはじめ、さらには相手にそう思い込ませる。 
だが、あなたは結局、彼らが払い落としたちりのように扱われるか、彼らの屈辱感や怒り、弱さ、不全感ーーー自分には価値がないという意識ーーーを引き受けるはめになる。
彼らが投げつけたものを、あなたが吸い込む。
べたつく不快な瞬間ののち、それはもうあなたのものだ。」
(pp. 92-92)

彼らのやり口は、単なる投影のレベルでは終わらない。
ごくありふれた投影だったら、ほとんどの人が知らず知らずにやっていることだからね。
サイコパス自身は、自分が何をしているか分かった上で、自分の中にある嫌な部分をあなためがけてドサッと投げつける。で、「これ、お前のだよ」と言うんだ。
あなたがどういう反応をするか、見てみたくて。


さすがに、彼らの口から出る言葉と実際の行動との間に、そこまで大きな不一致があると気付けば、あなただってこれ以上黙って見ているわけにはいかないだろう。












  【おまけ〜身近な「投影」の例〜】
すっかりスリムになってきれいになったX子。 
それに対し、同僚のY美が「何さ、男にモテることしか頭に無いくせに!」と、口さがないコメント。 
実は、X子には「ヨガインストラクターになって、世の中の人達にヨガの素晴らしさを伝えたい!」という目標があった。痩せたのは、毎日の練習と、食事内容・量の見直しによるところが大きい。 
妬み深い性格のY美は、「男にモテたくてたまらない」という願望を、X子という真っ白なスクリーンの上にはからずも「投影」してしまった、というわけ。 周囲の人に「私はこういうゲス人間です」と公言したも同然である。

©123RF


5.多重人格

「ワードサラダ」状の会話を延々と続けるうちに、あなたはいくつもの異なる人格と話をしているような気にさせられるだろう。「良い警官、悪い警官、錯乱した警官、ストーカー警官、怖い警官、赤子の警官」...といった具合に。


口汚い罵倒や、嘘に次ぐ嘘に疲れきったあなたは、相手から距離を置き始める。
すると、相手は例の、理想化段階の頃の日々を想起させるような態度を取り始め、あなたを逃がすまいとする。
空約束を連発する相手に、またもや騙されてしまうあなた。再び元の辛い状態へと引き戻される。


だが、そんな相手の作戦も、行き詰まる時が来る。そうなると、相手は突然、何の前触れもなく罵倒モードに突入。理想化段階の頃に手放しでほめちぎっていた部分めがけて、あなたをコテンパンに叩いてくるだろう。
「えっ!? 一体、今の、誰...?」と、とっさのことに訳が分からず、あなたは混乱状態に陥る。
無理もない。今、あなたの眼前で展開されたのは、何とかして状況をコントロールしようともがき苦しむ複数の異なる人格が、内側から爆発を起こす、という凄まじい光景だったのだから。


こうした連中の醜態については、われらが PsychopathFree.comの頼れる管理人・ヴィクトリアが見事に描写してくれている。

「まさに、鎖から解き放たれた悪魔が、正体を見破られどうしようもなくなり、憤怒発作を起こした姿。 
身をよじり、のたうち回り、悶絶し、ゲロを吐き、お世辞の一つや二つも言い、火花を散らし、で、も一つ最後にゲロ吐いて...といった感じだったわよ。」

6. 犠牲者はいつまで経っても犠牲者

サイコパス人間が浮気し、嘘をつくたびに、なぜか毎度毎度蒸し返されるのが、昔付き合っていた虐待男・キチガイ女がらみの話だ。


どういうわけか、あなたはそんなひどい男/女と関わったサイコパス人間の方を「この人、かわいそう‥‥」と思ってしまう。実際のところ、ひどい仕打ちをしたのは、ほかならぬあいつら自身だというのに。


なのに、あなたはこの、「いろいろと複雑な気持ち」(彼らの弁では、だが)にばかり目を向けてしまい、しかもその「複雑な気持ち」とやらを取っ掛かりにして彼らとの間に絆を結びたい、などという的外れな期待を抱いてしまう。


サイコパス人間がまんまとあなたの目をくらまし、とりあえず正体を暴かれる心配が無い、と読んだら最後、事態は再び坂道を転げ落ちるかのように悪化の一途をたどる。
結局、あのような奴等との間には「絆」なんてものも、「魂レベルでの深いつながり」なんてものも、最初から存在しなかったのだ。


とにかく「ひどい目にあった!」と大声で叫ぶのがサイコパス人間。
...でも、最後に丸裸にされて全てをむしり取られるのは、彼らではない。


あなただ。

2015年5月19日火曜日

ワードサラダ 〜 一体、何が言いたいの?【1】

サイコパス人間が他人に脅かされたり、退屈したりした時、相手を煙に巻くためによく用いる戦術がある。
それが【ワードサラダ】という手法だ。

IT用語辞典 e-Words の「ワードサラダ」の項より 】 

「一見文法的に正しいように見えるが、単語をでたらめに並べたもので意味が通らない文章。コンピュータにより自動生成され、迷惑メール(スパムメール)の本文に記載されたり、検索エンジンユーザを誘導して広告を閲覧させる目的でブログスパムなどに利用される。 

ワードサラダという名称は、関連性のない言葉が文章の中にちりばめられている様子を、サラダの中にさまざまな野菜が散らばっている様になぞらえている。(...)」

©123RF 



一言で言うなら、これは【最低最凶の会話】。
何一つ、中身のある事が語られない。
ただ、あなたに向かって言葉が放たれるだけに過ぎない。


あいつらが無礼極まりないことを何か言ってきたとしよう。
あなたはそれに答えようとする。
だが、話題はとっくに移り変わっていて、あなた一人がモヤモヤの中に取り残されてしまう。


以下、要注意サインを順番に紹介していくので、じっくり読み、理解してもらいたい。
実害が出る前に気付いて、何とか相手から離れてもらえれば、と思う。



1.会話はメリーゴーラウンド



ようやく結論に行き着いた、と思ったのもつかの間、2分後にはまた同じ話をぐだぐだと蒸し返してくる、サイコパス人間。
あなたがさっき発言したことも、「まるで最初から存在しなかったかのように」完全スルーだ。


相手の口からは、またもや例の、使い古された話が始まった。
さっきあなたが突きつけたはずの筋道通った、まっとうな意見にも無視を決め込む。触れようともしない。
もし何らかの形でケリがつくとすれば、それはあいつらにとっての「俺様ルール」「あたくしルール」に則っての解決のみ、と相場が決まっている。


サイコパス人間と関わっていると、同じ問題が繰り返し浮上してくることに気付くだろう。
...どうしてまた、元彼女/元彼氏との仲が復活してるわけ?
...どうしていきなり手のひら返したように、冷たくするの?
...どうして私との電話を一刻も早く終わらせたがっているような口振りなの?



次々と湧いてくる疑問点を相手にぶつけても、徒労に終わるだけだ。
「そんな話、生まれて初めて聞いたよ」といった態度で、とぼけられるのが関の山。
まじめに取り合ってくれるはずもない。


相手からそんな反応しか返って来ないとあって、言いたいことも言えずに引っ込めてしまうあなた。
「もううんざりなんだ、こんなことで言い争うのは!」と、一方的に話を断ち切られると、自分がどうしようもなく愚かしい、「構ってちゃん」な女(男)のように思え、やるせない気持ちになる。



まるで堂々巡りの、メリーゴーラウンドのようだ。



2.あなたの過ちはいつまでもネチネチ非難。
そのくせ、自分は無罪放免。



あいつらが何かけしからん事をしでかした。
で、あなたがそれを指摘したとしよう。
あなたの事を無視したとか、浮気していたことがバレた、とか。
すると、あいつらは必ず、あなたの過去から何かしらの汚点を引っ張り出してきては、叩きにかかってくるはずだ。
たとえそれが、今、問題となっていることと全く関係無いとしても。


あなたが昔、大酒飲みだったしよう。
あなただって脛に傷持つ身なんだから、サイコパス人間がちょっとした浮気の一つや二つをしたって、どうってことない、だろう?
あなたの飲酒癖に比べたら、こんな浮気なんて、大騒ぎするようなことじゃない。


2年前の初デート。確か、あなたは遅刻してきたよね?
だったら、サイコパス人間が3日連続であなたを放っておこうが何しようが、文句を言えるような筋合いは無いだろう?
あなたみたいな人間に、人の欠点などを指摘する資格なんかあるはずないじゃないか。


ほら、やっぱり君の方が不平不満だらけのギスギス・棘々(とげとげ)人間ってことになるだろう。
頭おかしいのはそっちだ。よく見ろよ...。

【参考記事➀ 「モラハラ資料」HPより  「133 ケンカが成立しない会話」一部を引用。
参考:ケンカや話し合いが成立しない会話 1
「話し合いをしようとしても結局、昔の事を持ち出してまた攻められるか、本人的にはすべて自分が正しい、お前の間違ってる所を俺は直してやってるんだという思いが強いので話しになりません。

俺「我々はもはや関わりあうべきではない。」
 
自 (*引用者注:「自己愛」の略。)「ふざけんなよ!何勝手なこと言ってるんだ!」 
俺「お前はAといってたが、事実はBだよな?」 
自「今まで〇〇してやったのに!」 
俺「お前、他人の悪口ばかり言ってるよな?これで人から信用されると思う?」 
自「性格直せ!」 
俺「Eという主張も事実と矛盾する。」 
自「三年前の失敗忘れたとはいわせねーぞ!」 
俺「行動F、はっきり言ってこれは法律違反である。」 
自「悪い事の一つもできないのか!だからお前はダメなヤツなんだ!」 
俺「そのダメなヤツと関わりあわなくて済む事に何か不都合でも?」 
自「それは、お前の一面的な考えだ!」 

こんな感じでまったく噛み合わないまま、しばし押し問答続けて、最期は俺の友人の悪口が始って、そんなヤツと付き合ってるからそんな性格になるのだとか始って、さすがにこちらもブチきれてやや感情的に話を打ち切った。」(以上、原文ママ)


3. 上から目線。横柄な物言い。

サイコパス人間とのこうした会話は、一貫して冷静な、落ち着いた態度をキープしたままで進行する。
何だかからかわれているような気分になるかもしれない。
一体、こいつはどこまで追い詰めたらギブアップするのか。
あなたの反応を伺っているかのようだ。


だが、いくら我慢強いあなたでも、堪忍袋の尾が切れる時はいずれやって来る。
取り乱すあなたに向かって、相手はこの時とばかりに「まぁ、まぁ、落ち着け」と言ってくるだろう。
眉毛をつり上げ、にやけたような笑みを浮かべる。
あるいは、「君にはがっかりだよ、見損なった。」という芝居がかった態度で応える。


で、登場するのが例の「ワードサラダ」だ。
支離滅裂な物言いをぶつけることで、奴等はあなたを錯乱状態へとまんまと追い込み、結果的にあなたよりも優位な立場に立つことができる。


©123RF


覚えていて欲しいことがある。


サイコパス人間にとって、他人との会話は単なる言葉のやり取りを意味するのではない。
人と競い合い、どちらが上で、どちらが下か、の優劣を決めること。
それが、あいつらにとっての【会話】なんだ。
(この図式は、他のどんな事にも応用できる。)

2015年5月8日金曜日

気が付けば、被告席に

あなたが関わり合いになった相手が、サイコパス人間だったとしよう。
ある時を境にして、特にこれといった理由も無いのにあなたを悪者扱いし、責め立てるようになることは、間違い無い。
特に、相手の「危険信号」にあなたが気付き、おぼろげながらもその正体を掴み始めた時などには、殊さらに激しく攻撃してくる。


罵倒し、侮辱する言葉の数々。
目的は、ずばり、あなたを追い詰めて、被告人扱いすることだ。
一体何のために?


実はこれ、案外、単純なことなのだ。
そもそも、自らの行いを弁護する人というのは、外見上「悪いことをした人」として映るもの。
嘘か真かはさておくとしても、残念ながらそう解釈するのが世間のならわしである。
こうした風潮の犠牲となって、人生をめちゃめちゃに狂わされた人は、決して少なくない。


例えば、ある男性が婦女暴行の罪に問われたとする。
何とか身の潔白は証明したものの、一旦着せられた汚名はその後もなかなか拭い去れない...といったことが実際起こる。
無罪。有罪。どうでもいいのだ、そんなことは。
もはや、誰も彼のことを信用しなくなってしまったのだから。


上の例と同様に、サイコパス人間もやはり、根も葉も無い話を捏造しては、周りに触れ回るということをする。
はっと気付いた時、あなたは全く身に覚えの無い罪を着せられ、被告人の立場へと追いやられている。


さすがにここまでされては、あなただって言い返さないわけにはいかない。だって、あなたの名誉が今、この場でずたずたに汚され、貶められているのだから。
その場にいない第三者に抗弁するのは無理だとしても、せめてあなたを愛している「はず」の、目の前にいるパートナーに対しては、言うべきことは言わねばならない。



かくして、あなたは躍起になって「悪いのはあの人たちの方だ」と言うための証拠探しに取り掛かる。
サイコパス人間の狙い通り、自滅へ向けての第一歩を踏み出してしまったとも知らずに。


連中はそんなあなたを尻目に、「お手並み拝見。」とばかりにどっかりと腰を下ろして、これから始まるショーの見物にいそしむ。
そして、殺気立った被害者のあなたを平然と指差しては、「あーあ。またやってるよ、あの哀れな、頭のおかしい奴が...。」とさげすむ。



要するに、この連中はあなたの怒りに火を付けたくって、さかんに煽ってくるんだ。カッカしているあなたの言動を冷静な口調でもって指摘し、揚げ足を取っては、「ほら、だから言ったじゃないか。」と、自らの正しさを証明しようとする。

【参考記事】
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 「...被害者が憎しみを見せれば、加害者は喜ぶことになる。それによって、加害者は自分の行為を正当化できることになるからだ。
『こちらが相手を憎んでいるんじゃない。相手がこちらを憎んでいるんだ!』」
(p.258)


誰だって、否定的な事を聞かされるのは好きじゃない。
特に、その否定的な物言いの矛先が自分の好きな人に向けられた場合、不愉快な気持ちとなるのはごく自然なことだろう。


もしかしたら嘘をついているのはサイコパス人間の方ではないか、とうすうす感づいているあなた。
この際、関係する人達には、ぜひとも事の真相を知ってもらわなくてはいけない。
とはいうものの、あなたが口を開けば出てくるのは否定的な言葉ばかり、とあって、今ひとつ説得力を欠いているのも事実だ。


「違う、嘘つきは、あっち!証拠だってあるし!」
「あの人達がグルになって私を騙したんだってば。
ほら、証拠はあるんだから!」
「過去の元カレ/元カノ10人だって同じ目に遭ったんだから。証拠ならあるぞ!」


実は、誰も証拠なんて気にしちゃいない。どうでもいいのだ。
周囲の人々にとっては、あなたが単なる執着心と嫉妬心に囚われてしまっているようにしか映らない。
皆、サイコパス人間による調教を経験済みだから、あっさりとそうした見方に同調してしまう。


自分の事を弁護ばかりしているあなたに「被告人」の印象がつきまとうのは仕方の無いことである。
一方、あなたの怒りを煽り立てた後、サイコパス人間は涼しい顔で舞台脇へと退き、「俺、悪くないから」「私、何もしていない」の態度を決め込む。
繰り返し言うが、あなたがどれほど苦労しようと、彼らの所業を白日の下にさらすことなど、到底不可能だろう。

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これだけは覚えていてもらいたい。
「自分は間違っていない」と自己弁護すればするほど、周囲の印象は悪くなる、というのが世の常だ。
時として、"Less is more" (少なければ少ないほど良い)が正解の場合があるが、これはまさしくそんなケースと言える。


サイコパス人間が、信じられないようなレベルの悪口でもってあなたを貶めにかかってくる。
もし、そのような誹謗中傷を受けたとしても、自分ならば100点満点の答え方で返すことができるさ、なんて、まさか考えたりはしていないだろうね?
そう、もちろん、あいつらはあなたがどう反応するか、何もかもお見通しさ。というか、ちゃんと狙い通りの答えが返って来るように計算した上で、罵詈雑言をぶつけてくるのだ。


あなたが一番大事にしている物や事柄。
あいつらが狙い撃ちするのは、そこだ。
さすがのあなたでも、一番大事なものを叩かれたら、黙っちゃいられない。普段にも増して、熱くなって応戦せずにはいられないはずだ。
連中は、そこまで見通してやっているんだよ。


©123RF 

だから、見誤らないことだ。
..あいつらが行動する時には、背後に必ず何らかの意図がある。


あなたをゴタゴタに巻き込むのに最も簡単な方法、何だか知っているかい?
サイコパスの奴等が自ら手を下しておきながら、「お前がやっただろう」「あなたがやったわね」と、罪をあなたに被せて、非難する。
たったそれだけでいいんだ。


あいつらの偽善的な化けの皮を剥ぐなんて、あなたにとっては何でもないことかもしれない。
むしろ、簡単過ぎて拍子抜けするぐらいだ。
だが、実はそこが問題だ。
..簡単過ぎて、逆に危ない。


でも、なぜそこまで簡単なのかって?


【罠】だからさ。


あんなゴミのような糞発言なんて、完璧に切り返してさっさと相手を黙らせてしまえばいいのに、と思うかもしれない。
でも、ゴミ発言はゴミとして扱うべき理由が、ちゃんとあるのだ。
相手からの挑発には乗ってはいけない。



サイコパス人間は、あなたのことを追い詰め、被告人席へと追いやることしか考えていない。
周囲の人々、そしてサイコパス本人に対し、「私は悪くありません!」と声高にアピールするような、弱い被告人の役柄を押し付けたいだけなのだ。


もし、彼らが仕掛けた餌にうっかりと引っ掛かり、捕まってしまったら、おしまいである。
まんまと奴等の仕掛けた罠にはまったことを意味するのだから。

2015年4月26日日曜日

感情すらも捏造品【2】

サイコパス人間が、あなたの内面を操作し、感情の捏造に成功する場面は、嫉妬心の他にもまだある。
具体例をもう一つ出そう。



彼らとの付き合いが深まるにつれて、あなたはだんだん愛情飢餓へと陥っていく。
相手の周囲にじっとりとまとわりつく自分が、何とも「重たい」存在のように感じられてくるに違いない。
だが、この「重たい感じ」もやはり本物ではない。
捏造された感情だ。
仕込んだのは、サイコパス人間である。



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そもそも、付き合い始めた頃、ひっきりなしにあなたに話し掛け、注目と関心のシャワーを浴びせかけてきたのは、一体どちらだったろうか。
あいつら、だろう?
あなたに一旦飽きが来るや否や、たちまちバッシングへと転じてきた、あいつらだ。
強引に自分のペースに巻き込んでおきながら、「お前、まだそんなことを期待しているのか、厚かましいな」と罵る、あの連中だ。



嫉妬心同様、愛情飢餓...「重たい女/重たい男」という感じ...も、あまりに度が過ぎれば二人の関係をぶち壊すものとなりかねない。大方の人はこれに同意してくれると思う。
だが、本物の愛情飢餓状態と、サイコパス人間があなたの中に作り出す、ニセの「愛情飢餓状態」とは、全く似て非なるものである。

ケース1: 

彼女1:あ、そうそう。私、おばあちゃんに夕食の用意をしてやらないといけないから、今夜はそっちに行けないんだ。ごめんね!
 
彼氏1:えっ、そりゃないよ。君、もう3時間も外、ほっつき歩いているじゃないか。どうなってるんだよ。 だったら、出先からこまめに連絡入れてくれるよね?

上のケースに登場した彼氏のセリフからは、いかにも愛情に飢えた人という感じの雰囲気が漂う。確かに、これはどうにかしないとまずいかもしれない。
もし、彼女から何らかの虐待行為を受けた、という事実が全く無いとすれば、この彼氏の愛情飢餓状態は行き過ぎ、と言える。


ケース2: 
彼氏2:やあ。もう3日も連絡無いけど、元気にやってる?一応、確かめたいと思って。 
彼女2:...あのね、私、あなた以外との人達とも付き合いやら何やらあって、忙しいの。わかってるでしょ? 
彼氏2:うん、わかるよ。ただ...今までは毎朝、君から連絡があって、それに慣れてしまっていたから、『あれ、一体どうしちゃったのかな』って思ってさ。 
彼女2:いい加減にしてよ。あなたって、どうしてそんなに重たいわけ?私だって、大事なことがいろいろとあるの。それをいちいちストップしてまで、あなた相手にメールだのLINEだのしているわけにはいかないんだってば。 
彼氏2:悪かった。重たい奴、と君に思わせたのなら謝るよ。そんなつもりは無かったんだ。
ここ3日間、メッセージを送るのもずっと控えていたぐらいだしね。
 
彼女2:あーあ、やってられない。ここまで重たい男の人って、あなたが初めてよ。 
彼氏2:だから、本当にごめんってば!もう邪魔しないから。 
彼女2:わかった。まぁ、勘弁してあげる。 でも、あなたのこういう、じと~っと重たい、愛情乞食みたいな性格。 何とかしてもらわないと、先が思いやられるわね。

このケース2でも、サイコパスな彼女は3つのことを成し遂げた。
  • まともな人間ならば、どうしたって愛情飢餓状態とならずにはいられないような状況へとあなたを追い詰めた。相手から四六時中関心と注目を注がれていた理想化段階を体験した後では、そうなるのも止むを得ない。
  • あなたのことを「じと~っと重たい」「愛情乞食」と一方的に断罪。ちゃんと落ち着いて、筋の通った返答をしたというのに。
  • 自分でいさかいの種を蒔いて置きながら、あなたには「許してやろう」と、上から目線の物言い。「立派な警官」の役へとちゃっかりと収まる一方で、【教師ー生徒】というお気に入りの図式へとあなたを嵌(は)めた。


こうした加虐・被虐の関係がずるずると長引けば長引く程、「やっぱり、私って(俺って)じと~っと重たい奴なのかな」と、ますます思い悩むことが増えていく。



他にも、被害妄想、怒り、ヒステリー発作...など、とにかくサイコパス人間との接触で湧き起こる醜悪な感情は全て、上で説明したような図式で説明がつく。
とりあえず、今はこの二例にとどめておこう。


どうか、次のことだけはしっかりと理解してもらいたい。
そもそも、あなたと相手が愛ある健全な絆で結ばれているのであれば、今、僕が書いたような状況へと追い込まれるようなことは、断じてあり得ないのだ。
あるはずがない。


【参考資料①】

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「心理的に健康な人は自分に親切にしてくれた人には感謝をする。相手の思いやりを嬉しく思う。『有り難う』と素直に言う。
それに対して神経症的な人はとにかく自分を蔑視しているのだから、自分によくしてくれる人を尊敬することはない。  
得する相手とはつき合う。しかしそれはあくまで得するからつき合うので、相手の人格を尊敬しているからつき合うのではない。 その点をしっかりとつかむことである。」(p.52)

(↓増補改訂新版です。Kindle版のみ。子供社会のいじめに関する記述が加筆されました。) 
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サイコパス人間と係わったことで、あなたのバウンダリー(境界線)は幾度も揺すぶられ、厳しい試練にさらされた。その間、あなたは自分に出来る精一杯のことをした。
最悪の状況の中にあった時でさえも。

あなたの人となり。
今、あなたが抱えている気持ち。
今度、あなたについて一方的に決め付けたようなことを言う奴が現れた時は、必ず毅然として「No!」で返すこと。
そのような類の決め付け発言は、断固として拒絶しなければいけない。


【参考資料②】
「自己愛人間は、自覚なしに境界を侵害する。あなたの郵便物や日記は読まれる。浴室や寝室のドアはないも同然。財布の中身は抜き取られる。衣類や化粧品や持ち物は『拝借され』、会話は盗み聞きされる。おせっかいな質問をされ、訊いてもいない意見を押しつけられ、アイデアは盗まれ、秘密は守られない。 (...)

クライアントの多くが自己愛人間に次のようにいわれた経験をもつ。 
『それはあなたの本心じゃない』 
『きみの考えはこうだ』 
さらには『これがあなたという人間だ』とまで。」 
(第1部 自己愛人間の七つの大罪 7 相手を自分の一部とみなす より pp.56-57)


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「戦略3 境界を設定する  
故意に自分を放棄しすぎないこと。自分でつくりあげたイメージをかじらせておくのはいいが、彼らがつねにあなたを糧にするのを許してしまうのは、あなたの自尊心にとって非常に危険だ。  
築いた境界が通り抜け可能になっているか、すぐにもサドマゾ的な関係につながる不健康な欲求が、あなたの側にあるのかもしれない。 自分の忍耐の限界を知り、自分の身を守ろう。」  
(同書、第4部 あなたのまわりの自己愛人間たち  17.職場の自己愛人間---権力の乱用 より pp.202-203)