2018年11月14日水曜日

サイコパス直伝「人間関係ぶち壊しの術」

4.サイコパス直伝「人間関係ぶち壊しの術」


サイコパスな奴らには、他人と親密な関係になった時、必ずある一定のパターン通りに動くという習性がある。

持ち上げる・理想化する(idealize)
価値を切り下げる (devalue)
捨てる (discard)

この3つの動作を繰り返すんだ。
よくもまぁ毎回毎回飽きずに、と呆れてしまう。


残念なことに、そうしたパターン通りに動くのはあいつらに限ったことではないんだ。
あなた自身も、上のような3つのプロセスは一通り潜り抜けてきたはずだよ。
ただし、あなたのような被害者の場合、3番目の「捨てる」が、2番目の「価値を切り下げる」の前に来るけどね。


出会って間もない頃、あなたの方もやはり相手をさかんに「持ち上げ」た。
そして、それまでに出会った誰とも比較にならないほど
熱烈にこの相手を「理想化」した。
なのにあなたは突然「捨て」られた。
一人残されたあなたは、砕け散った自分のかけらを1ピース、1ピースと拾い集めていくしかなかった。


やがてあなたは「サイコパス」という連中の生態について多くのことを知る。
その結果、奴という人間に抱いていた好感情は完全に覆された。
真実が明らかになった今、あなたは一気に奴の「価値を切り下げる」
そこにはもはやいささかのためらいもない。


「仕込み段階」にさんざん見せられたあいつの姿は、全て嘘だった。
ならば、一つ残らずぶっ壊してしまおうじゃないか。
やられたのだからやり返せ、さ。
「自分らしさがじわじわとむしばまれていった」あの時期にどれほどの仕打ちを受けたか、忘れたわけじゃないだろう?

【参考過去記事①:「むしばまれていく、自分らしさ」【1】
https://sayonara-psychopath.blogspot.com/2015/03/1.html 】

とかく人と人との別れにゴタゴタはつきもの。
とはいえ、ここまで醜悪な結末に行き着く人間関係はやはり尋常じゃない。おかしいよ。


確かに、別れた後も相手のことが大嫌い、憎たらしくってたまらない、としつこく言い続ける人々は大勢いるさ。
でも、それにしたって、ジェットコースターのように激しくアップダウンするようなサイコパスとの関係は決して「ノーマル」じゃないよね。
熱烈に理想化されて、さんざん持ち上げられたと思ったのも束の間、今度は人格否定というメッタ刺しを食らう。
こんなこと、まともな人と付き合っている限りはまずあり得ないことなんだ。


あいつとの毒々しい関係に巻き込まれ、深く傷ついたあなたにとって、回復への道はたった一つしかない。
それは、「全過程を自分で体験すること」だ。毒の部分も含めて、ね。


相手から盛られた毒に激しく当てられると、身悶えするほどの苦しみを味わわなければいけない。
それは確かに気の毒だと思うよ。
でも、そこまでやってみて初めて見えてくるものもある。
「ああ、何もかもが嘘だったのか」とわかるんだ。


そう。幻だった。
あいつは、ひどく歪んだ鏡に映った、幻でしかなかったんだよ。

【参考過去記事②:番外編・本書前半のまとめ。(あるFacebook投稿より)〜前編〜
http://sayonara-psychopath.blogspot.com/2015/06/facebook.html 】

【参考過去記事③:コラム・捨てられて
https://sayonara-psychopath.blogspot.com/2018/02/blog-post_11.html 】


嘘・偽りを見破れるようになりたいかい?
だったら、やるべきことはただ一つだけ。
かつて愛した「あの人」に関係したことを、片っ端から一つ残らずひっくり返していくんだ。
何もかも。全部だ。
だって、あいつに関しては何一つとして「本当のこと」など無かったのだからね。
この「価値の切り下げ(devalue)」という作業は徹底的にやり抜いて欲しいな。
そうすることで、自分を大切にする気持ちや、忘れかけていた夢や目標があなたの中に戻ってくるだろうから。





「価値の切り下げ」を強いられるような状況は、この先もいろいろな形を取って現れると思う。


サイコパス被害を経験したサバイバーの人達に話を聞くと
「実は、しばらくの間サイバーストーキング(※ネット上でのストーカー行為)を止められなかった...」と打ち明ける人が少なくない。


これには理由がある。
サバイバーは突如として「一体何が起こったのか、まるで理解できない」という状況に放り出されてしまったのだ。
そのような状況で唯一できることと言ったら、ネット上で執拗に相手の動向を探ることぐらいだからね。
サイバーストーキングに走りたくなる気持ちもわかるさ。


確かに、SNSだって使い方さえ間違えなければ真相解明への手掛かりを与えてくれるのだから、一概に悪と決めつけるのはどうかと思う。


だけど、いつまでも別れた相手のSNSを未練がましく覗いてみたところで一体何になるんだい?
もはやどうすることもできやしないんだ。
回復が遅れるだけで、何のプラスにもならないよ。


いいかい。
今からすごく大事なことを言うからね。


サイバーストーキングと呼ぼうが、「SNSのチェック」と呼ぼうが、そんなことはどうでもいい。
【相手と接触する/コンタクトする】という点では同じなのだから。
それだけに、今のあなたにとって相手の動きを探るのは「百害あって一利なし」でしかない。
だから極力避けてもらいたいんだ。


僕が推測するに、あなたのサイバーストーキング癖は、あいつからの「理想化」シャワーを一身に浴びていた時期から続いているんじゃないかな。
ネットさえあれば、いつでもどこでも大好きなあの人の動きを追える。
リアルタイムでつながれる。
あの快感を一度味わってしまうと、急に止めるわけにもいかないんだよね。
もはや中毒の域にまで達してしまったとあっては、なおさら難しい。


人目につかないよう、PC画面に貼りついてはSNSにアクセス。
相手の一挙一動を伝える最新情報が来るのを今か今かと待ち続け、そわそわと落ち着かない...。
サイコパスはそうしたあなたの行動など全てお見通しだったんだよ。
そして、あなたを意のままに振り回す力を手に入れた自分自身にうぬぼれていたはずだ。


だけど、奴があなたに知られたくなかった事も、実はあった。
サイコパスだけあって、隠蔽テクニックに関しては侮れないものがあるよね。悔しいけれど。


奴が秘密にしておきたかったこと、それは

【あなたがサイバーストーカー化し始めたのとちょうど同じ時期、奴の方もあなたのことをしつこくサイバーストーキングしていた。
そして『あいつ、次はどういう動きに出るんだ?』と必死に探っていた】


という事実なんだ。


実例を挙げよう。

「君のFacebook?あー、最近はほとんど見てないんだよなー。」

あいつ、よくこんな調子で話していなかっただろうか。
なのに、ふとした時にこんなセリフが奴の口を突いて出て来るのは一体どういうわけだろう。


「2、3日前に君が投稿してたあの事だけど...」


まだあるよ。

「驚いた。まさか君の方から電話くれるとはね。予想外だよ。」

で、その言葉の裏に隠された真意は、

「何でこんなに長々と待たせやがるんだ。電話かけるなら早くかけろよ、この間抜けが!」


一事が万事、こんな調子さ。何もかもが嘘だった。


あんな奴との不毛な駆け引きに引き込まれた自分をバカだった、見る目が無かった、と責めるのは簡単さ。
でもそれはやらないで欲しい。
今はただ、
「こんな不健康な状態でいても、いいことなんて一つもない。」
ということだけわかってくれればいいんだよ。


とにかく今は自制心をフルに発動させて、奴とのつながりをバッサリと断ち切るんだ。
腐った縁は元から断たなきゃダメだよ。


サイコパスと付き合っていた頃、そして捨てられてからの自分を振り返ると、恥ずかしさで顔から火がでる思いだ。「穴があったら入りたい」気分になる。
...そういう人は、あなたの他にも大勢いるんじゃないかな。


嘘をついた。
相手の気を引こうと必死にアピールした。
怒りに駆られたメールを送り付けた。
...といった具合に。


確かに、そうしたあなたの「黒歴史」は決して褒められたものとは言えない。
だからといって、あなたがその黒歴史ゆえにサイコパス化した、なんてことはまずあり得ない。


いずれはあなたも自分の過去と折り合いを付けられるはずだ。
「いいんだよ、もう。」と自分を許してやれるだろう。
次からはもっと賢明な選択をしたいよね。そのためにも、志を高く持って努力し続けよう。
そう自分に約束しようじゃないか。


粘着ストーカーだって?あなたが?
まさか。そんなことあるもんか。
できる芸といったらオウム返しや猿真似程度が関の山。
いつまでもねちっこく相手への報復を狙っているようなゲスな奴と自分とを同類扱いするのは、もうやめようよ。


今回はサイコパスから直々に「人間関係ぶち壊しの術」を伝授されてしまい、危うく自分自身までぶち壊すところだったね。
あれはまさに毒を盛られたような、強烈な体験だった。
当然、身も心もおかしくなるよ。
100%完全デトックスを達成するには、まだまだ多くの時間を必要とすることだろう。


でも、いつか必ずその日はやって来る。
そうなったら思い切って外に出ていこう。
今度こそごく普通の、愛情あふれた素敵な誰かとの縁が見つけられるといいね。


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