2015年4月16日木曜日

三角関係という責め苦【4】

サイコパス人間の嘘にまんまと騙されている元・交際相手たちは、自分たちが操り人形にされてしまったことに気付いていない。
気付いていないばかりか、自分たちが「友人」という崇高なミッション...つまり、サイコパス人間が困った時には、いつでも助けの手を差し伸べてあげる、という任務...を遂行している、とまで考えてしまっている。


連中が退屈した時だけ借り出され、マンネリ打破のためにパパッと投入される、香辛料みたいな存在。
そんな端役がまさか自分に割り振られているとも知らず、彼らは「とりあえずキープで。」の位置に置かれているのだ。



こうした元カレ・元カノ達は、自分たちが数々のケンカや争いの張本人にされていることなど、想像だにしていないだろう。
別に、彼らがサイコパス人間にとって、「特別な友人」だから、「人もうらやむような仲」だから、ケンカや争いの種となるわけではない。
単に、サイコパス側が勝手に「前の彼」「昔の彼女」の名前を持ちだしては、周囲の人間関係をかき回しているだけだ。


「あんなに優秀で、個性的で、他と比べようがない人と、別れた後も友人付き合いしてもらえるなんて」と、頭の中身も目つきもトロンとまどろんでしまった、元カレ・元カノたち。
三角関係のコマの一つとして利用されていることも知らないで。
全く、おめでたいとしか言いようがない。


©123RF

それでは、このような破壊的な心の虐待者たちからどのようにして自分の身を守ることができるのだろう?



まず、あなたが学ばなければいけないのは【自尊】。
つまり、自分自身を大切にすることだ。
これについては、本の後半で詳しく説明するつもりである。とりあえず、今は次のポイントだけ押さえていて欲しい。


あなたにとって、
どういう行動ならば受け入れ可能で、
どのような行動ならば受け入れ不可とするか。
二つの間にはっきりと線引きできるようになる必要がある。



嘘をついて騙し、人と人とを敵対させるような人間なんて、一瞬たりとも付き合う価値は無い。
時間はもっと有効に使おう。



それから、もう一つ。
サル並みの浅知恵でもって理不尽な行動ばかりする相手を前にして、あなたは「どうしたらうまく説明がつくのだろう...」と、モヤモヤした気持ちでいっぱいになるに違いない。
そんな時、「おかしいのは、自分。」などと、絶対に考えてはいけない。
たとえ、相手からの虐待行為がどれほど姑息で、陰湿で、キチガイじみたものであっても、あなたは気をしっかり持つのだ。
そして、「自分はまともだ。正気を失っていない。」と信じるんだ。
言うは易し、行うは難し、かもしれないけれど。


©123RF

ここで僕がみなさんに紹介したいのが、【探偵ルール】。
ルールといっても、実に単純なものだ。
ある特定の人物が気になるとしよう。
もし、その人物の周囲を嗅ぎまわり、探偵の真似事をし始めた自分にはっと気付いたら、ルールを発動させるのだ。
「そいつは、即、あなたの人生から永久追放。」
これが【探偵ルール】である。


前に書いた【いつもさん(Constant)】のこと、覚えているだろうか。



あなたにとっての【いつもさん】に、探偵よろしく密着し、一挙一動を見張るだなんてこと。実際にやってみようなんて、少しも思わないよね?
【いつもさん】のFacebookページにストーカーのように貼りつき、「この一言、どういう意図で書いたんだろう...?」と、いちいち疑心暗鬼になったりしないだろう?
もちろん、するはずがない。


こうして考えてくると、あなたの経験した数々のモヤモヤから次第に共通因子が浮かび上がってくる。
そう、問題はあなた自身の「中」ではなく、「外」から来ているのだ。

【参考記事】「いまひとつ[引用者注:嫌悪感に加えて、の意。]、邪悪なものにあい対したときのわれわれに生じる反応がある。それは混乱である。
ある女性は、邪悪な人間に出会ったときの自分に生じた混乱を、『突然、自分が考える能力を失ったかのようだった』と欠いている。この場合もやはり、その反応はきわめて適切なものである。


うそというものは混乱を引き起こすものである。

邪悪な人間というのは、他人をだましながら自己欺まんの層を積み重ねていく『虚偽の人々』のことである。

患者にあい対したときに混乱を感じた施療者は、まずはじめに、この混乱は自分自身の無知からくるものではないかと疑うべきである。


しかし、それと同時に、こう自問すべきでもある。
『この患者は、私を混乱させるようなことをしているのではなかろうか』(p.125)


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そこはかとなく漂う不信感。
正体を解明するのは難しい。
「特にこれといった根拠も無いし...」と一蹴したくなる気持ちも、わかる。
でも、まずはあなたの直感・直観を信じて欲しい。


頭の中を四六時中心配で埋め尽くしたり、自分の考えを疑うことばかりしていたりでは、いつまで経っても「悪いのは自分」という思い込みから自由にはなれない。
ましてや、何らかの行動を起こすことなんて、到底不可能だ。


あなたを苦しめる毒人間。
そいつをあなたの生活から閉め出してみるんだ。
すると、摩訶不思議なことに、不安感がスーッと遠のいていくことに気付くだろう。


他人よりも自分を裁く方が得意だ、という人たちがいる。
そんなあなたに、今、ようやく裁きの能力を役立てるチャンスが巡ってきた。
誰かを前にした時に湧き起こる気持ちが、好ましいものか。それとも、イヤな感じがするか。
自分が感じた通りの結論を下して構わないのだよ。
「お前の感じ方は間違っている」なんて、誰にも言われる筋合いは無いんだ。決して許してはいけない。


例の質問、覚えているかい?
そう、




だったよね。この問いに出すあなたの答え。
何よりも大切なのは、それなんだ。


三角関係というのは、巻き込まれた人に後々まで消えない深い傷を残す。
被害者が「嫉妬の鬼」「物欲しげな奴」「自信のかけらも無い、腑抜け」などといった負の暗示にかかってしまった場合、落ち込みから回復できない人もいる。


あなたが負った傷を癒やすためにやらねばならないこと。
まず、この傷は相手の虚言・妄言による捏造工作によって生じたものだ、ということを理解しよう。
真実ではない。捏造だ。


あなたは本来の自分を見失っていた。相手から操られるがままになっていたから。
心優しく、愛情あふれ、広い心を持つ、思いやりある人間。
それがあなたの真の姿だ。
もう二度と、そのことに疑いを挟んだりしてはいけない。

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