2017年10月3日火曜日

【番外編】「スピリチュアル・ナルシシズム」(スピ系自己愛)のページ、作りました。

ご無沙汰しております。管理人・あらいぐまポムポムです。
しばらく潜入取材・兼・充電目的の長旅に出ておりました。


このたび「別棟」として「スピリチュアル・ナルシシズム spiritual narcissism」(霊的ナルシシズム/スピ系自己愛)の問題を扱う小部屋を新たに設けました。
「さよなら、サイコパス」の続きを楽しみにしてくださっている方々、申し訳ありません。
決して中断したわけではありませんので、誤解なさらないよう。


「スピリチュアル指導者」を名乗る人々が巷にあふれる昨今。
残念ながら、その中には「あんた、人に指導なんかしない方がいーんじゃないの、指導どころかかえって害毒になってるよ!」って言いたくなるような輩も、少なからず混入しています。
法による規制の無い「何でもあり」の混沌とした業界ですからね。
消費者自身が賢くならないと、たちまちカモられてしまいます。


無責任な「指導者」による霊的搾取に泣かされる人々をこれ以上増やしたくない。
事が事だけに、被害者が泣き寝入りしてしまうケースが圧倒的ではありますが、せめてその人達に「あなたはそんなに悪くない」ってことだけは訴えたい。

...そのような思いで、今回、こちらの「さよなら、サイコパス」HPにおいて、「スピリチュアル・ナルシシズム」(スピ系自己愛)という問題に関する情報を発信することに決めました。
危険信号を早めにキャッチできれば、被害も、心の傷も、最小限に食い止められますものね。
一人でも多くの方のお役に立てれば、こんなうれしいことはありません。


事態はそれほどまでに深刻化しているのです。
もはや黙って手をこまねいているわけにはいきません。


前置きが長くなりました。
記念すべき最初の翻訳記事はこちらです。

「自己愛的な『スピリチュアル指導者』を見抜けなかった私」

今回は、リンダ・マーティネス・ルーウィ(Linda Martinez-Lewi)博士という米国人専門家によるブログ記事を翻訳しました。
Dr.リンダは自己愛性パーソナリティー障害の被害者カウンセリングがご専門。臨床心理学で博士号をお持ちです。
アメリカでは既に2冊の著書を発表していらっしゃいます。


・・・自分は霊的に覚醒している、
悟りを開いてる、
高次のレベルに到達している...。


そのように信じ込み、自分の素晴らしさに酔いしれるがあまり、聴衆にも同じような反応を期待する【自称・指導者】【スピリチュアル・リーダー】。


自己愛人間っぽい性格をストレートに表に出すか出さないかは、人によりますし、観衆/聴衆の知的水準によっても変わってきます。
なので、一見して「うわっ、自己愛人間だ!」との印象を受けることはあまり無いかもしれませんね。
彼らにとっては、目の前の相手の反応に合わせて自己愛の露出度レベルを微調整するなんてことは、ほんの朝飯前。
カメレオンのように変幻自在、つかみどころが無い、実に困った人々です。


自己愛的傾向を持った「指導者」は、目の前にいる客をざっと見渡して「どういうイメージが受けるのか」をいち早く察知します。
で、「今回の聴衆に対しては、少し本性を隠して『おとなしめのキャラ』をかぶった方が受けそうだ」と、感じ取ったとしますね。
すると、その「指導者」はすぐさま自己愛ボリュームを絞り、「謙虚で控えめな、霊性の高い自分」を演出し、そのイメージに沿って自分を表現するのです。


素のままで堂々と勝負できる【本来の自分】がしっかりと確立していないから、受けそうな「キャラ」を場当たり的に身に着けるんですね、その手の「指導者」は。
Dr.リンダの記事に登場する瞑想の先生の例でもわかるように、「以前会った時とどうもキャラが違うような...」という違和感が生じるのは、そのせいです。

【参考過去記事:「あの人、サイコパス? 気付きたい、30の危険信号【3】」より 】
「一緒にいる相手によって、異なるペルソナ(仮面)を使い分けるのが、このサイコパス人間。目の前にいる客の要望に合わせて、自らを千変万化させる。だが、彼らも時々へまをする。あなたには決して見せたことのない別の仮面をかぶったまま、あなたの方へと向いてしまった。はっとそれに気付いた瞬間に味わう不気味さと言ったら、何とも形容し難い。
あなたは徐々にこの人物につきまとうモヤモヤ感に気付き始める。」


そういう小ずるい芝居をするのが常となっているので、長期間接している生徒でもなかなかその正体を見破ることはできません。


生徒は、この「スピ系自己愛」の「ペルソナ(仮面)」の、好ましい部分だけを見て「立派な先生だ」と、尊敬の眼差しで見るようになります。
そして、じわりじわりと自己愛的な「指導者」のやり方に洗脳されていきます。
考え方、行動、その他生活のあらゆる面において「指導者」から言われた「これはああしろ」「あれはいけない」に影響されていき、いつのまにか相当まずい方向へと誘導されていた...。
これ、決してあり得ない話ではないのです。
Dr. リンダの体験談からもわかるように、世界中のたくさんの人たちの身に、同じようなことが実際に起こっています。



だけど、そうした【スピ系自己愛】が外の世界に見せている「聖女」「聖人」気取りの仮面をひと剥ぎしちゃえば、ダークな本音の部分はみーんな同じなんですね。
「絶対服従してくれ」
「賞賛してくれ」
「金を貢いでくれ」
…もう、この三つに尽きるでしょう。


“Psychopath Free"(こちらのブログの原本です)や、こちらの翻訳ブログでも長々と扱っている、サイコパス人間特有の奇妙な習性や思考、そして常人の理解を超えたぶち切れ反応(自己愛憤怒)や、人を人とも思わぬ冷酷非情さ。
この「スピ系自己愛人間」を理解する上で、非常に参考になります。

「お前らみたいなレベルの低い凡人/俗人とは所詮、次元が違うんだ。間違っても一緒にするなよな!(このボケ!) 
ぶっちゃけ、お前らの幸せだとか霊的学びだとか、私/俺/僕にとっては、はっきり言ってどーでもいいこと。お前らが後で泣こうがわめこうが、そんなのこっちの知ったこっちゃない。
ありあまる賞賛、そして精神的隷従(と、できれば金も)。  出せるだけ全部出して、それをそっくりそのまま私/俺/僕に捧げて欲しい。それが、本音さ。」

耳に心地良い言葉、ニセの謙遜、偽りの慈愛ポーズ。
そうした「エサ」を派手にばらまいては人をひきつけ、知らず知らずのうちに自分の弟子・手下にしてしまう。


途中で「何かがおかしい」と気付いて離れた生徒に対しては、「あのぶどうは酸っぱかった」と強がるキツネの屁理屈(イソップ物語)でもって、ボロクソにけなし、
「あの人の末路は悲惨なことになるに違いない」と、何の根拠もない「予言」でもって呪いをかける...。


しかも困ったことにこの「指導者」、さりげな~く「自分アゲ、他人サゲ」という心理戦術を駆使するのに長けているんですよね。
スピ系自己愛の「指導者」にすっかり心を許してしまった人たちは、元来素直で真面目で人を疑わない性格であることが多いため、いとも簡単に以下のような「思いグセ」を心の中にインストールしてしまいます。


「やっぱり私はまだまだ努力が足りない。こんなことじゃいけない。もっとがんばらなくっちゃ!」


そうやって、純粋に「指導者」の言う事を信じて努力する人ほど、「自分、ダメダメじゃん。」の無限ループ蟻地獄に陥っていきます。


しかも、現に自分が今、地獄へと落ちつつある...ってことに全く気付いていないんですよ。
仮に気付いたとしても、そこから這い上がり、正常な自尊心レベルにまで到達するのは至難の業、っていうのがまた、恐ろしいです。


周囲に似たような体験をした人など皆無。
なので、誰かに相談するというわけにもいきません。


Copyright: dmitrybunin / 123RF Stock Photo


スピリチュアル・ナルシシストが仕掛けた、「指導者アゲ⤴アゲ⤴で、教え子サゲ⤵サゲ⤵」という思い込みの罠(トラップ)…。


どこまで行っても、いつまで経っても、出口は見えてこない。
幸せの後姿すら、一向に見えて来ません。
...こんなに一生懸命「師匠の教えをしっかり守る、いい子ちゃんな自分」でもってがんばっているというのに、一体何が間違っているんだろう...。


「何かがおかしい」
「モヤモヤする」
「以前と比べて、自然な感情が出にくくなった気がする。」
「生きている心地がしない。」


気付いて、目覚めて、スピ系自己愛「指導者」の洗脳/呪縛から逃げ出さない限り、生徒たちはいつまで経っても迷える子羊状態のまま。
ゆるやかに生きるエネルギーを奪われていきます。


「指導者」の手の届かぬところへ一旦逃れるというオプションもあるんですけどね。
でも、それに気付かないまま、生徒たちは「指導者」の足元をウロウロとさ迷い続けます。
そもそも、そんないい加減な「自称・指導者」の中に答えなど最初から無いというのに、ね。


経験した方はご存知でしょうが、【スピ系自己愛】が取り巻きを引き留めようと必死に打ってくる作戦って、結構効き目あるんですね。
何せ、「人が周りにいないくらいなら死んだ方がマシ、孤独にだけはなりたくない」、と四六時中考えているような人達ですから。
相手の罪悪感や恐怖心に訴えて、自分から離れていかないようにするのは得意中の得意です。


精神世界・スピ系の本が好きで、いろいろと先生ジプシーをした経験をお持ちの方。
「ん...?何か、この先生、妙...。」と違和感を覚えるような「自称・指導者」にどこかで出会ったこと、あるでしょう?
一人や二人は。


ひょっとしたら、その自称・「指導者」、危険なサイコパス気質を「霊的に進んだ人」というご立派な隠れ蓑の下にこっそりと潜ませている


【スピリチュアル・ナルシシスト】
(スピ系自己愛)


かもしれませんよ。


操られてはいけません。

騙されてはいけません。

魂の自由と尊厳だけは売り渡しちゃいけません。

そうならないために、一緒に防御策を学んでいきましょう。


長らくお待たせしている「さよなら、サイコパス」本文の訳出と並行しながら、スピリチュアル・ナルシシズムに関する良質の海外記事を翻訳・アップロードしていきます。
(たまに管理人が昔書いたブログ記事も差し込む予定です。)


不定期更新となりますが、よかったら時々覗いてみてください。

5 件のコメント:

  1. あらいぐまポムポムさん(名前も素敵です❤)、お元気そうでよかったです(^ω^)
    それにしても潜入取材ってすごい! こうと決めたら徹底的にやるスタンスなのでしょうね。尊敬しちゃいます。

    別棟の「スピリチュアル・ナルシシズム」、とても楽しみにしています。本来は別々にすべきスピリチュアルとお金が結びつくと、恐ろしい相乗効果が生まれるのでしょうか。みんな催眠術がかかったみたいにお金を出しますね。
    私の場合は「先生」と名がつく人と昔から合わないので、ある占い研究所で勉強していたときも、あまり先生方に近づきすぎない立ち位置でいたのですが、それでもこちらの足元を見て無茶な要求を先方がしてきたときは耳を疑いましたよ。
    なので、こちらのブログに書いてあることは本当によく理解できるんです。こういう「先生」って世の中に溢れているんですね。
    これから「スピリチュアル・ナルシシズム」を読んでしっかり勉強したいと思います。もちろん、「さよならサイコパス」の記事やブログ記事も楽しみにしています!

    あと、こちらで書いていいのかわからないのですが、スティーブン先生の過去生ですが、ただ今第3章の終わりあたりです(こちらは翻訳して読んでるだけ)。第6章以降は翻訳しがてら文章を直してワードで保存しています。
    そんな状態なので、まだ時間がかかりそうです。お待たせしてしまって本当にごめんなさい……。近いうちにまとまった時間を作って読み進めるつもりですが、あまりにも先になりそうなので、もし、私が読み終わってもあらいぐまポムポムさんが興味をお持ちでしたら、お話する機会をいただければ幸いです。

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    1. Kyphiさん、コメントありがとうございます!
      「潜入取材」なんてエラソーなこと書いて、今読むとちょっと照れくさい(笑)。
      ま、上で書いたような事例を至近距離で目撃し、すたこらさっさと逃げてきた、とだけ申し上げておきます。もう過去に何度も同じように「先生」に失望し、転ぶ...という経験をしているので、大してダメージはありませんでした。実にケロッとしたものです。金銭的損失もごくわずかです(笑)。
      あーあ、オラ、またやっちまっただよー、って程度でしょうか。

      ただ、この一件に関係した知人の中にはかなりの深い傷を負った人もいます。なので、決して笑って済まされるような問題ではないんですよ。本人が元気になるまではしばらくかかりますし、その間、家族や周囲の人々との関係にも何らかの影響が及ぶかもしれませんので。
      たかがスピリチュアル、されどスピリチュアル...なんです。

      Kyphiさんも「?」な先生を体験されたのですか。ご愁傷さまです...。
      人間だから仕方がない、って頭でわかっていても、「この人も、か...(ため息。)」って場面に遭遇すると、ガッカリしちゃいますよね。

      一人でも多くの人にこの【スピリチュアル・ナルシシズム/スピ系自己愛】という問題の深刻さをわかっていただけるよう、そして、私と同様の経験された方に「大丈夫。こういうシチュエーションを経験しているのは、あなた一人じゃない。あまり自分を責めないで。」と伝えられるよう、これからも亀の歩みで頑張って記事UPします!


      (以下、占星術に興味の無い人は何が何だかわからないでしょうが...すみません。)
      今回は、私の乙女座のダメなところが浮き彫りになったような体験でした。
      ★ 啓発されたがり
      ★ 「向上しようと頑張ってる私!」を外にアピール
      ★ 「自分はまだまだダメだ」という底無しの自己否定

      こうした悪い癖に真剣に向き合わない限り、また同じことを繰り返すな、って思いました。

      「100点ではないけど、まぁ、70点取れてるし、これでまあまあじゃないの?」

      こういう思考パターンを自分の中に根付かせたいですね。ありのままの不格好な自分にOK!と言ってやる練習、これからしっかりとやっていきます。ルイーズ・L・ヘイのアファメーションの本、途中まで読んで放り出しているので、まずはそこから、でしょうか...(;''∀'')

      フォレスト先生の本の件、G+にいただいたコメントにお返事しますね~!(長くなっちゃいそうなので。)

      ありがとうございました。
      Kyphiさんも良い一日をお過ごしください��

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  2. あ、紛らわしいことしました!
    管理人の あらいぐまポムポム = Google+の【師岡桂子】です。
    https://plus.google.com/u/0/107117837862700567166

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  3. あらいぐまポムポムさん(師岡桂子さん)、コメントありがとうございました。
    お友達が随分深手を負われたようで……。師岡さんのコメントから、とても伝わってきますよ。ちょっと心配ですよね。日常生活に支障が出てきてしまうとなったら、ご本人だけの問題ではなくなってきてしまいますものね。師岡さんも【スピリチュアル・ナルシシズム/スピ系自己愛】を立ち上げるくらいですから、相当のダメージを受けたのではないかと思いますよ。どうかお二人(まさかもっと被害者が?)とも、傷が早く癒えますように。

    師岡さん、常に高い目標を持っていらっしゃって努力家なんですよ。とても良いことじゃないですか。私は真逆のタイプでしたので羨ましいです。「先生」にがっかりするのは、師岡さんがよくできる生徒だからじゃないでしょうか。
    私の場合は、
    ★ やる気なし
    ★ 目標をもたないから「向上心」なんてあるはずない
    ★ 「オレはまだ本気出してないだけ」→「自分はダメだった」からの、「自分はまだまだダメだ」という底無しの自己否定
    ですから(やっぱり魚座だから?)ね。ただ、最近はちがう「?」な先生体験が増えました。スピ系は私が唯一関わりを持った占い研究所ですが、子供の学校の先生たちにも困っています。それに関しては今の占いのブログがひと段落したら、私も別棟を立ち上げるかもしれません。

    師岡さんと、師岡さんのお友達が早く元気を取り戻されるようにお祈りしています。こちらこそ、ありがとうございました。素敵な花金(古い!?)をお過ごしください

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    1. Kyphiさん、お子さんの学校で「先生」がらみの問題を経験していらっしゃるのですね...。
      子供にとっては、昼間の幸不幸を左右する、大事な人ですからねぇ。
      ここはひとつ、校長先生が大ナタ振るって、何とか良い方向に運んでいって欲しいものです。
      (校長先生が「?」な人だったら...それは余りにも辛すぎですね。)

      Kyphiさんになら一発で通じると思いますが、私、冥王星・水星・金星がほぼ合(♍)でして。
      これ、フォレスト先生によると「bullshit detector インチキ探知機」の組み合わせだそうです!
      時間はかかっても探知できるからまぁ結果オーライ、しゃーないか、ですが。
      でも、そもそもそんなインチキになんて最初っから近付かなきゃいいのに、アホだよなー、まったく...
      って自分でもいささか呆れ気味です。もう笑うしかないっ。

      私のチャートではその3つの星と、蠍座海王星と、牡羊座の土星がヨッド作っているんですが、
      今、その牡羊座土星がめっちゃ怒りまくってます。
      大噴火中ですよー(笑)。満月と天王星のせいだー!!!

      なるほど。
      乙女座の反対側、フリースタイルで伸びやかそうに見える魚座も、「自分ダメダメ」症候群にはやはり手を焼いているんですね。
      ふむふむ。うちの子、月が魚座なのですごく参考になります。
      (「明日から本気出す」ってLINEでよく見る脱力系のスタンプ、きっと魚座の人が作ったんですよ(笑))

      怒りのエネルギーのおかげで、私はとっても元気です。フォレスト先生が言う、牡羊座ノースノードを持つ人へのアドバイス
      「命を賭けて打ち込めるような何かを探せ!」の意味がだんだんわかって来たから...かな?

      ありがとうございました💛
      さっきよもぎ団子を作って食べたので気分は花丸金曜日です!

      Kyphiさんも、すてきな週末を🎶

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